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戦略的に「個の生産性を突き詰める」。その根源にある想いとは

リモートワークが可能で柔軟な働き方ができる仕事を紹介する求人サイト「Reworker(リワーカー)」。求人情報だけでは伝えきれない、Reworker掲載中の企業の魅力について、Reworker運営スタッフが掘り下げてご紹介していきます。

今回取り上げるのは、株式会社キャッチボール。スタッフが約10人のPR会社で、全員リモートワークで働いています。

キャッチボール社は個の生産性にこだわっているそうですが、その背景にはどんな考えがあるのでしょうか。代表取締役の新甚智志さんに、組織運営やスタッフに対する想いを根掘り葉掘り聞いてきました!


一風変わった、戦略的な効率化

ーーキャッチボール社では個の生産性の最大化を強く意識しているそうですが、それはどんなお考えからくるものなのでしょうか?

はい、私たちは戦略として生産性の向上を突き詰めているのですが、それは、お客様により大きな価値を提供し、会社として勝っていくためです。

個の生産性を上げる観点としては、「無駄を排除する」「パフォーマンスの最大化」の2つがありますが、前者は当然として、特に後者をとても重要視しています。「パフォーマンスの最大化」は根性論的に気合を入れて頑張るといったことではなく、各々の個性を活かしてコトと向き合って欲しいという意味です。

当社はPR支援をメイン事業としており、それは「労働集約型のビジネス」で、質はスタッフ一人ひとりの「個」に依存するものです。だからこそ、本音のところで嫌々やってもらっては困るというか、アウトプットや動きの質に出てしまいますので、必然的に広い意味での「好き」の範囲で仕事をすることになります。

また、パフォーマンスは、個々人のモチベーションや向上心に依存するところが大きいと思うんです。

だから、モチベーションや向上心を阻害するような、例えば体調が悪かったり心配ごとが他にある状態で仕事をすることや、あまり好きでも得意でもないことをずっと続けるようなことは、積極的に避けてもらうよう心がけています。そういう人間だから当たり前に起きることを「仕事だから」といって蓋をせず、直視した働き方をベースにしたいと思っています。

そうして、社員一人ひとりがベストな状態でパフォーマンスを最大限に発揮してもらうことが、効率や生産性を高めることに繋がるんだと考えています。


キャッチボール社が考える、真のマネジメントとは

ーー社員のパフォーマンスを最大化するというお考えがよくわかりました。でも、モチベーションを高く維持し続けることは、決して簡単ではないですよね?

もちろん人はモノと違って、気分や体調も変わるものだし、僕自身も含めて人のモチベーションには波があるもの。そもそも会社都合でコントロールできるものではないですよね。それに、人を単に、調達すれば済む労働力と見ているわけでもありません。

僕は、会社側の都合で小手先の飴と鞭を使って人を動かそうとする行為が、根本的に嘘っぽいなと思っていて。だから、「会社からの働きかけ」でコントロールできるという発想はなくして、真の意味で社員のモチベーションと率直に向き合いたいと思っているんです。

マネジメントする上で考えているのは、短期・中長期の2つの視点。

短期的には「今やる気になって目の前の業務に向かえているか」
もしコンディションが良くないと感じたら、それを会社に気軽に伝えてもらえるようにしています。そもそも当社では個々が自立・自律し、会社に変に忖度せず適切に自らコミュニケーションをとれる人を前提に採用しています。だから本人から申し出があれば、それを信じて対応するのみです。

また中長期的には、「その仕事が好きなのか、向いているのか」
業務適性や専門領域の自学自習がどれだけ自然な意欲から起きているかなどを見ています。

形式的でなく、素直でフラットなやりとりや関係性を目指すことが、結局は自然で楽だし、続く信頼関係になっていくのではないでしょうか。


フルリモートの導入は、スペシャルな人を集める手段のひとつ

ーーキャッチボール社では社員の皆さんがフルリモートで働いているそうですね。フルリモートになったのは、どんなお考えがあったのでしょうか?

これまでお話したような考えを反映したのが、設立当初からの企業理念です。

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3つの理念すべてに「個人」が入っているのは、そこを大切にしているという表れなのでしょうね。実は、自分でも、後になって気づいたんですよ。

この企業理念には、戦略として「こういう会社でいたい」「このような器を社会に用意したい」という想いを込めています。そして理念に基づいて、成立させられる事業領域やポジションを作っていきたいと考えています。

この企業理念は当然リモートワークという働き方にも通じるもの

当社はチャットツールも早くから導入し、社内のコミュニケーションはオンライン上で完結できるようにしていたこともあり、自然とリモートで働く人が増えていって。ついにスタッフ全員がリモートワークになった2年ほど前に、集まって働く場所としてのオフィスはなくしました。

僕自身がもともと組織のルールを前面に押し付けられるような働き方は苦手でしたし、個人のパフォーマンス最大化ややりがいとの繋がりを考えても、各々が環境を選んで働くリモートワークは、自然な形式だろうと思っています。

それにプロフェッショナルなサービスを提供するチームは、個々が理念やカルチャー、プロジェクトのゴールを理解して行動する「自律分散型」の組織であるべきです。

自律的な人は、必要以上に拘束されない環境を求めると思いますし、この働き方が合っていると思う優秀な人たちが集まる理想郷となっていけたらいいなと考えているんです。

コロナショックにより組織の機能面で、そうした進化圧が一気にきていますが、それも追い風にして、自分たちなりに前進していきたいと思います。

また会社経営の視点から考えれば、仕事ができる人を継続的に惹きつける環境を整えることは経営戦略のひとつでもありますね。

ーー新甚さん、ありがとうございました。

よく聞く「生産性を上げる」という目的でも、思想や手段は一風変わっておりとてもユニークなキャッチボール社。その背景には、社員一人ひとりの個と向き合い、活かしてこそ、クライアントに独自の価値が提供できるという確固とした信念があるようです。

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