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ヒックとドラゴンの「バーク島」 - #1

2010年公開の映画『ヒックとドラゴン(How to Train Your Dragon)』より「バーク島」という楽曲になります。現代の特にシンフォニックなハリウッド映画音楽として取り上げない訳にはいかない作品です。作曲家はジョン・パウエルです。

今回、楽器編成のすべてを書くことは出来ないのですが、ホルンが12人でトロンボーンが6人いたりと、ハリウッドの映画音楽でも一番大きな編成と言っても過言ではありません(ハンス・ジマーのスコアになるとさらに金管奏者の数が多い場合もありますが、ここでは特殊な編成と見なします)。

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冒頭のコード進行は上記の通りです。最初の2小節はF1というコードネームになりますが、これはルートになるF音しか鳴っていないということを表しています。第3小節からホルンとトロンボーンによってメロディーが演奏されます。静かなオープニングではありますが、ホルンが12人で吹いているので、とても重厚なサウンドになっています。

この1~16小節ではルートまたはベースとしてF音が低音域でずっと鳴っています(この場合のF音を保続音やペダル・ノートと言います)。これを担当しているのがバス・トロンボーンとその1オクターブ下のテューバになります(厳密にはメロディーを担当していないトロンボーンもその役割を一部担っています)。ちなみにC3を中央のC音とすると、テューバが鳴らしているのはF0です。DTMがメインの方は問題ないかもしれませんが、古い管弦楽法の本だとテューバでこの音域は「ほとんど用いられない」と記載されていることがありますので注意しておくと良いかもしれません。

第3~10小節はこのメロディーとベースの音のみになります。第5, 9小節のコードネームは使用している楽譜作成ソフトの関係でうまく書けておりませんが、sus2&4というコードになります。

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ラスト2小節に見られる〇5というコードについては『ピーター・パン - #1』の記事でも触れていますので参考にしてください。

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