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就職先に大人気【出版社】を徹底解説!!

 こんにちは。リバイバルブックスの鈴木です。前回の出版業界の投稿をした際の冒頭で「ずいぶん冬らしくなってきたなぁと感じる」と書きましたがもうすっかり冬になってしまいましたね。自分はクリスマスプレゼントをもらう当てがないので、バイトをしていてクリスマスラッピングの依頼をされることが増えてきたのがつらいです。。。それはさておき、今回の業界研究は出版業界です!!

①はじめに_

②出版社の職種_
編集、校閲、営業、広告・宣伝、経営企画・人事・総務・経理

③出版社の種類_
総合出版社、教育系、文芸系、情報系、経済系、地図系、児童系

④出版業界のイマ_

⑤最後に_

①はじめに

 前回の業界研究では出版社と書店をつなぐ「出版取次」について詳しく扱いました。そして今回は出版業界でも最も人気のあると思われる「出版社」について詳しくなっていこうと思います!!

②出版社の職種

 皆さん、出版社といえばどのような職種を思い浮かべますか?まず、ぱっと浮かぶのは編集者ではないでしょうか?では、編集者はどのような仕事をすると思いますか?また、他の職種は何が思いつきますか?就活生にとって人気の高い出版社の様々な職種と仕事内容を見ていきましょう!!

・編集
読者のニーズやターゲット層などを分析し、ニーズにあった書籍や雑誌などを制作する仕事です。企画提案から始まり、ライターや専門家に執筆依頼をし原稿を完成させます。

・校閲
出来上がった原稿の内容に誤りがないか、文章の語法が適切か、誤字脱字がないか、事実関係が適切かどうかを確認して、正しく直す仕事です。

突然ですが、皆さん!
次の文章のどこが間違っているかわかりますか?
①「話を聞いた時、一番最初に泣き始めたのは花子だった」
②「話を聞いて、彼はひとりで爆笑している」
③「太郎くんが口いっぱいに広げてウィンナーにかぶりついた」

答えはこちら!

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日本テレビ「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」ホームページ引用


どこが間違っているかわかりましたか?このように校閲の仕事にはかなりの国語力が求められることがわかります。さて、引き続き見ていきましょう!!

・営業
営業は大きく分けて「広告営業」「書店営業」の2つがあります。

広告営業
主に雑誌に載せる広告主を探すのが仕事です。担当者は企業や広告会社に出向いて、広告主にスポンサーになってくれるように交渉をします。契約が成立すれば、その雑誌にスポンサーの広告が載るので、スポンサーが増えればその分会社の収益も増えます。

書店営業
本屋や取次店に足を運び、自社の出版物をより多く発注してもらえるように交渉する仕事です。本をよりたくさん売るために、著者によるサイン会やトークショーなどのイベントを企画したり、本屋に特設コーナーを作ってもらえるように企画交渉したりすることもあります。

・広告、宣伝
自社の出版物を多くの人に認知してもらい、購入してもらうためにさまざまな企画を行う仕事です。主にプレスリリース(企業・組織が発表する公式文書)などで新歓の告知をしたり、PRイベントを実施したり、SNSを活用した本の宣伝などがあります。

・経営企画、人事、総務、経理
出版社にも一般的な仕事はもちろんあり、それぞれの部署が会社を経営していくために日々最善策を考えています。

③出版社の種類

 ②では出版社の細かい職種や仕事内容を見てきましたが、出版社は会社によって取り扱っている分野がかなり違います。なので、分野ごとに出版社の事業内容を見ていきましょう!!下の図は出版社の大まかな種類です。

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総合出版
総合出版社は書籍から雑誌まで幅広く発行している会社です。前回の業界研究でもありましたが、紙媒体の売れ行きはあまり良くないので、インターネットを活用したり、アニメや映画といったメディアとコラボすることによって売れ行きを伸ばしています。出版業界の大手企業の多くは総合出版社で就活生から高い人気があり、選考倍率も高くなっています。
総合出版社の企業例:小学館、集英社、講談社、KADOKAWA、岩波書店

教育系
学習参考書などを主に扱うのが教育系の出版社です。学校で使われる教科書を発行する教科書出版会社や学習塾や大手予備校が出版分野に進出して、受験参考書を発売する場合もあります。
教育系出版社の企業例:ベネッセHD、学研HD、旺文社、山川出版社

文芸系
文芸雑誌やファッション誌、週刊誌などを発行しているのが文芸系の出版社です。
文芸系出版社の企業例:文藝春秋、新潮社、宝島社

情報系
求人情報やIT情報、映画、舞台のチケット情報を扱う情報誌などを発行するのが情報系の出版社です。情報系の出版社は紙媒体の他にインターネットなどを活用して収益を上げています。
情報系出版社の企業例:リクルートHD、インプレスHD、ぴあ

経済系
企業や業界の動向など、経済に関する情報を発信するのが経済系の出版社です。経済系の雑誌だけではなく、自己啓発本やビジネス本なども扱っています。
経済系出版社の企業例:日経BP、ダイヤモンド社、東洋経済新報社

地図系
地図や地図帳、旅行ガイドブックを扱うのが地図系の出版社です。紙媒体だけではなく宿泊予約サイトや地図データベースの提供も行なっておりそこでも収入を得ています。
地図系出版社の企業例:ゼンリン、昭文社

児童系
子供向けの絵本や児童書を扱うのが児童系の出版社です。ポプラ社の『かいけつゾロリ』などはアニメ化や映画化もされており、さまざまなメディアに進出しています。
児童系出版社の企業例:福音館書店、ポプラ社

④出版業界のイマ

 出版業界は斜陽産業(需要が長年減少している産業)とも呼ばれ、出版市場は年々減少傾向にあります。その要因として考えられるものは、メルカリやラクマなどで中古の本が入りやすくなった点、再販売価格維持制度(出版社が個々の出版物の小売価格(定価)を定めて書店(販売業者)で定価販売できる制度)により、書店で割引できない点などが考えられます。しかし、電子出版市場の拡大により(前回の業界研究参照)出版取次って?出版業界の今後は?|東洋経営学生支援団体リバイバルブックス|note(ノート)
https://note.com/revivalbooks/n/na586a41e11e7

紙媒体の出版物と電子書籍の2019年の推定販売額は2018年よりもわずかに増加しています。外出自粛の結果、自宅で購入できる電子書籍の需要が高まり、出版業界は需要に対してさらなる変化を求められると考えます。

⑤最後に

 今回も引き続き出版業界の業界研究をしてきました。前回は出版取次について、今回は出版社について詳しく取り扱いました。一括りに出版業界といっても、出版社、出版取次、書店の三つがありそれぞれの業種により業務内容がまったく違うことがわかりました。出版業界の業界研究は今回で終わりですが、今回取り扱えなかった書店について詳しく調べても面白そうですね!!次回の業界研究はIT業界です。お楽しみに!!

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