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ムバラクが死んだ

2020年2月25日、エジプトの元大統領、ムバラクが死んだ。

革命で失脚したのだから、国外に亡命したか、何かしら不自由な暮らしをしているのかな、と思っていたが、そうでもなく、91歳まで生きて、国葬レベルの葬儀で見送られたらしい。

2011年の革命で多くの人が死んだ。重い怪我を負った人もいる。

でも、ムバラク側は驚くほど何も失っていない…

革命後、結局エジプトはうまく民主化できずに、今も軍部が政権の中枢にいる。
ムバラク時代の方がまだ安定していたと見る向きも多いらしい。

せっかく革命に参加したのに、何も変わらない…そう感じる絶望感はいかばかりか…。(今はまだ革命後の好転はないかもしれない、でも、多くの人々が立ち上がったことは尊敬に値するし、いつか実を結ぶと思いたい…)

自分には案じることしかできない。
私の見方も正しいのかはわからない。
ムバラク政権にも、今の政権にも彼らが信じる正義があるのかもしれない。
私は夫から聞いたことを、自分の完璧ではない英語で理解した範囲のことしか知らない。発言するのもおこがましいことなのかもしれない。

ただ、今、エジプトのことを遠い国のことではなく、現実の出来事として身近に感じている。

政治について発言するのは、こんなふうに匿名でも、すごく怖い。
そのことに、改めて驚いた。
日常でも、政治の話なんてしない。
どこか遠い世界のことのように感じてしまっていた。

政治や国って自分の日常と地続きだと、夫の話を通じてやっと考えるようになった。
今、日本もいろんなことがあって、改めてニュースと自分たちの世界がつながっていると感じる。

当たり前だし、本当は前からそうだったんだけど。
日本は平和、外国は危ないって簡単に言い切れないし、何もかも他人事じゃない。
自分の場所だけは安全ってことは、もうこれからないんだと思う。

自分にできることがなさすぎて、どうしたらいいかわからないけど、自分の毎日と世の中がつながってる感覚だけは、ずっと持ち続けようと思う。こうして日本語で発言することも、もしかしたら、ほんの少しは役に立つと信じて。

写真出典:Wikipedia
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Day_of_Anger_marchers_in_street.jpg
オリジナル:https://www.flickr.com/photos/70225554@N00/5390371651/


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