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〜飲食店の皆さまへ〜消費者アンケートから見る緊急事態宣言後のテイクアウト事情 とお役立ち情報まとめ

こんにちは。Retty note編集部です。

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、全国に緊急事態宣言が発令されてから約3週間以上が経過し、さらには期限の1ヶ月延長の方針も発表されています。飲食店の皆さまは、厳しい環境の中通常営業・運営ができない、ついには休業・閉業を選択された飲食店の方も多くいらっしゃるかと思います。

食に携わるサービスを運営する「Retty」は、創業から飲食店の皆さま、ユーザーの皆さまと共に歩み、支えられ、成長することができました。

これまで多くの人の生活を豊にしてくださった飲食店が、このまま閉店を余儀なくされてしまったり、経営者の方が苦悩の日々を続けるのは本当に悲しくやるせない思いです。
日々変わる状況の中、私たちには何ができるのかとメンバーも模索し続けています。

そんな中、私たちが「いま」できる事として、共に歩んできたユーザーさんの力をお借りし、Rettyならではデータを活用し、飲食店の皆さまに活用いただける情報としてまとめ、先日公開しました。


本記事では、プレスリリースではお伝えできなかった分析結果と、飲食店の皆さまに役立つ情報(いますぐ申請できる助成金など)をまとめております。

(情報がたくさんありボリュームがあるため、見出しから必要な部分を選んで読んでいただいてもかまいません!)

ぜひ、今後の取り組みの参考にしていただけると幸いです。


「緊急事態宣言」発令後のテイクアウト利用について 調査結果 サマリー

・テイクアウトを利用する理由は「美味しいものを食べたい」及び「飲食店を応援したい」が70%を超えている。

・テイクアウト利用した飲食店は、「店内利用経験はあるがテイクアウト利用は初めて」という回答が約47%、全くの初めてと言う回答も約28%

・テイクアウト利用時には、飲食店までの距離が「徒歩10分以上」でも約6割が許容すると回答。

・テイクアウト利用時には、回答者の約55%が待ち時間10分以内を希望している。

・テイクアウト利用の上位2つのジャンルは居酒屋/バー、イタリアン、一人当たりの金額はランチは900~1,000円程度、ディナーは1,000円~1500円が最多。

・テイクアウトを知った理由としては、SNSの情報とお店の前に掲示される看板がそれぞれ約4割。

・今後テイクアウトを実施する飲食店に対して求めることとして、「料理の質が良い」・「衛生面が安全」という回答がそれぞれ約50%。

※調査対象者や調査方法の詳細などは上記のプレスリリース内に記載しておりますのでご確認ください。

テイクアウトを利用している方の割合

Q.「緊急事態宣言」発令後に飲食店でテイクアウトを利用しましたか?

テイクアウトしたか

(n=615)

56%と半数以上の方がテイクアウトを利用していると回答しています。

では、そういった方はどのような理由でテイクアウトを利用しているのでしょうか。

テイクアウトを利用する理由は「美味しいものを食べたい」及び「飲食店を応援したい」が70%を超えている。

Q.テイクアウトを利用する理由は何ですか?(複数回答可)

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(n=347)

「美味しいものを食べたい」
当たり前かもしれませんが、やはりお客さまは美味しいものを食べたい、と思い、飲食店の料理>おうちのご飯という考えがあるのかもしれません。

「飲食店を応援したい」
Rettyのユーザーさんはグルメな方が多い為、より一層かもしれませんが、オススメのお店や好きなお店に行きたくてもいけない、そんな想いから多くの方が応援したいという理由でテイクアウトを利用しているようです。

Rettyが実施している「#私が応援したいお店」を紹介するTwitter投稿企画でも多くの方がお店への想いを投稿してくださっていました。


どんな飲食店でテイクアウト利用したのか

Q.「緊急事態宣言」発令後、どんなお店でテイクアウトを利用しましたか?(複数回答可)

どんなお店でテイクアウトした

(n=458)

テイクアウト利用した飲食店は、「店内利用経験はあるがテイクアウト利用は初めて」という回答が約47%、「全くの初めて」と言う回答も約28%。
緊急事態宣言後に初めて利用したという方も少なくはないようです。

お店の場所は多少遠くてもOK!待ち時間は10分以内を希望

Q.テイクアウト利用する飲食店までの徒歩で行こうと思える距離を教えてください。

徒歩の距離

(n=450)

約59%の約6割が「徒歩10分以上」でも許容すると回答。
多少距離があっても、美味しいものを食べるためにお店に行くことは苦ではないようです。おこもり生活が続くと運動不足になりがちなので、散歩も兼ねてあえて遠いお店まで歩いていく人も一定数いるのかもしれません。


Q.注文からどの程度まで待つことが可能ですか。

待ち時間

(n=453)

一方、注文してから商品を受け取るまで待とうと思える時間は「10分以内」という回答が55%。

飲食店の方はテイクアウトの際のオペレーションを工夫したり、事前注文や事前決済などを利用するなど、なるべくお客さまをお待たせしないように努めると良いかと思います。

事前注文や事前決済ができるサービス

電子決済サービス「PayPay」でも事前注文サービス「PayPayピックアップ」がリリースされることが発表されました!


テイクアウト利用のジャンルや金額・利用シーン

利用した飲食店のジャンルや、金額、時間帯や利用シーンは以下の回答が得られています。

Q.お店のジャンルを教えてください。(複数回答可)

料理ジャンル

(n=347)

テイクアウト利用した飲食店のジャンルは居酒屋・バーが約35%、イタリアンが約25%と回答。
普段はテイクアウトを実施していないジャンルの利用が多い傾向がみられます。

Q.誰と一緒に利用しましたか。(複数回答可)

誰と食べたのか利用人数

(n=347)

同居しているご家族との利用が約57%、お一人が約51%と回答。

Q.一人当たりの支払い金額 を教えてください <ランチ(12時〜14時)>(複数回答可)

ランチ金額

(n=282)

ランチの際の利用金額(一人当たりの支払い金額 )900~1,000円が約28%と最多となりました。

Q.一人当たりの支払い金額 を教えてください <ディナー(17時〜)>(複数回答可)

ディナー金額

(n=275)

ディナーの際の利用金額(一人当たりの支払い金額 )1,000円~1500円が約26%と最多となりました。

Q.テイクアウト利用した利用シーンを教えてください。(複数回答可)

利用シーン

(n=347)

利用シーンとしては、普段の食事としての利用が約95%と回答。

テイクアウトを実施する際、どんなメニューにしたら良いのか悩んでいらっしゃる飲食店の方も多いかと思います。
上記のデータから見えるお客さまのご利用スタイルを参考にしてみてください。

情報はSNS経由が4割。お店の看板でテイクアウトを知る人も。

Q.どのようにしてテイクアウトをやっていることを知りましたか?(複数回答可)

情報経路

(n=347)

SNSを見て知ったという回答が約41%、お店の前に掲示される看板を見て知ったという回答が約38%。

SNSを利用した情報発信

・Facebook
・インスタグラム
・LINEタイムライン
・twitter

無料ではじめられるSNSで、お店の「いま」の情報を発信しましょう。
シェア機能、拡散機能があるのは、Facebook、twitter、LINEタイムラインです。
テイクアウトメニューや営業時間、予約方法などを投稿し、オーナーさん、店長さん、スタッフ各個人のSNSでシェアしてもらえば、一定の人数には届きます。

プロデュース会社のサトウユウスケさんがSNSで告知・集客するコツをまとめておりますのでぜひ参考にしてみてください。

テイクアウトメニューをSNSに拡散する「#TakeOutMe」というサービスもリリースされているようです。

その他の情報発信

Google マップの「テイクアウト」・「デリバリー」表示

テイクアウトやデリバリーを実施する飲食店は、Googleマイビジネスで登録情報を編集することで、お客さまが検索したときにテイクアウトやデリバリーができる飲食店としてGoogle マップ上に表示されるようになります。

まだ更新していない方は下記を参考にして設定してみてください。

▼お店情報の更新方法はこちら
https://forjapan.withgoogle.com/static/pdf/GMB.pdf

▼Google マイビジネス ヘルプ
https://support.google.com/business/answer/9805441?hl=ja


お店の前に掲示する看板

歩いていて、飲食店があることは知っていても「テイクアウトを実施しているのか」・「どんなメニューがあるのか」がわからないとなかなか店内には入りづらいものです。
SNSを利用しつつ、リアルとオンラインの双方でアプローチしてみてください。

Rettyでも「当店のお料理お持ち帰りできます」POPをデータ配布しております。ぜひご活用ください。

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※当ポスターは、食品営業許可および取扱商品のテイクアウトに関する許可を得ている飲食店のみご利用いだたけます。
※当ポスターは、飲食店の衛生管理等を保証するものではありません。

A3サイズとA4サイズのデザインデータ(PDF形式)をご用意しております。
下記よりダウンロードしていただくか、お近くのコンビニエンスストア等のネットプリントをご利用いただき、出力してご活用ください。

▼ダウンロードはこちら
http://img.retty.me/takeout_poster/takeout_poster_A3.pdf(A3サイズ)
http://img.retty.me/takeout_poster/takeout_poster_A4.pdf(A4サイズ)

▼ネットプリント予約番号
UD48JA53CD
(印刷期限は2020/5/8(金)9:00まで)
※予約番号はA3サイズとA4サイズ共通です。
※ネットプリントはセイコーマート・ファミリーマート・ローソン各店舗でご利用いただけます。印刷の料金は、ご利用者様のご負担となります。


今後、テイクアウト利用する飲食店に対して求めることは「料理の質」と「衛生面の安全性」

Q.今後、テイクアウトを実施している飲食店に対して、求めることを教えてください。(複数回答可)

お店に求めること

(n=615)

テイクアウトを利用するお店に求めていることは、「料理の質が良い」という回答が約49%、次いで多かったのは「衛生面の安全性」という回答が48%。

せっかく来てくださったお客さまのために、「美味しい料理を食べて欲しい!」と腕をふるってらっしゃる方も多いかもしれません。
ですが、テイクアウト導入の際は気をつけなければならないことがあります。

衛生管理と食中毒対策

テイクアウトは、提供したお料理をお客さまが目の前で召し上がるのではなく、「お店で調理されたものをお客さまが家(もしくは家に準ずる場所)まで持ち帰り、その後食べる」ことになります。
あらゆる可能性を想定して、衛生管理と食中毒対策を万全にしておくことが必須となります。

また、衛生管理以外でも、テイクアウト開始時に別途営業許可証が必要な場合もあります。

まずは、必ず店舗がある地域を管轄する保健所にてご確認ください。
保健所管轄区域案内

以下の記事には、テイクアウト時の注意点が食品衛生コンサルタント監修の下、ポスターとして分かりやすくまとまっています。ぜひご参考にしてみてください。

必ず、各保健所の確認しその指導に従うべきですが、一般的には以下のポイントについての注意することが必要です。

1.「なるべく早くお召し上がりください」と伝える。そして可能であればパッケージに同様の文言のシールを貼る。

2.「出来立てホカホカ」のまま詰めない。直射日光を避けるなどの温度管理。

3.大量に作るときは、異物混入により一層注意する。

4.アレルギー表記等食品表示法に基づく表示。調理に使用した食材は全て控えておく。

5.飲食店営業許可だけでテイクアウト販売できるのか確認する。

6.食品取扱者の手洗いの徹底、手指の消毒、調理場所の衛生管理の徹底

ご自身でも飲食店を経営されているCreative Directorのヤマシタ マサトシさんが「テイクアウト挑戦時のチェックリスト」としてまとめてくださっております。こちらもぜひ参考にしてみてください。


最後に、いますぐ申請できる飲食店向けの補助金・助成金について紹介します。

飲食店向けの補助金・助成金

持続化給付金

新型コロナウイルスの影響で売上が前年同比50%以上減少している個人事業主や法人に対して、最大で個人事業主は100万円、法人は200万円を給付する支援対策です。

5月1日(金)より、オンライン申請受付を開始しました!

経済産業省HP特設ページ
「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」

新型コロナウイルスに関する相談窓口(日本政策金融公庫)


雇用調整助成金

新型コロナウイルスの影響により業績が悪化したなどの理由によって事業主が従業員を休ませた場合に、その支払った休業手当の一部を助成するものです。
正社員はもちろん、パート・アルバイトの従業員にも適用されます。

雇用調整助成金は、従業員に直接支給されるものではありませんが、企業側が従業員に支給する休業手当の原資になるため、雇用を維持しやすくなります。従業員の解雇はなんとしても避けたい事業者にとって、ぜひとも活用したい助成金制度です。


新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金

2020年3月2日より新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として全国の小・中・高校が臨時休業となり、休校となった学校へ通っている保護者である従業員に向けて、子供の世話による有給(賃金全額支給)を取得させた場合に事業主がもらえる助成金制度です。

リーフレット(新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金)【詳細版】 


「雇用調整助成金」「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」は厚生労働省の支援制度ですが、ホームページを見ても、

「説明が複雑でよくわからない!!!」

ということもあるかもしれません。

申請に関するお問い合わせは、お近くの都道府県労働局または公共職業安定所(ハローワーク)が利用できます。
お電話などでご自身のケースで相談された方が安心かと思います。

▼雇用調整助成金のお問い合わせ先一覧(全国の都道府県)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10702.html
※ゴールデンウィーク期間中(5月2日~5月6日)も全国のハローワークで雇用調整助成金の相談・申請を受け付けているそうです。

▼学校等休業助成金・支援金、雇用調整助成金コールセンターの連絡先
0120ー60ー3999
受付時間 9:00~21:00(土日・祝日含む)
※非常に込み合っているため、電話がつながりにくい場合があります。

▼厚労省LINE公式アカウントで、雇用調整助成金の情報を確認することができます
友だち追加はこちら

東京都感染拡大防止協力金

新型コロナウイルスの感染拡大防止対策で、休業や営業時間短縮の協力要請に応じた飲食店に支給する給付金です。

令和2年4月16日から5月6日までのすべての期間において休業(飲食店等の食事提供施設の場合は営業時間の短縮)にご協力をいただければ、4月11日から休業していなくても対象となります。

休業していなくても店内飲食の営業時間を短縮し、夜20時から朝5時までの営業を行わない場合は 、対象となります。 なお、この時間帯にテイクアウトサービスを行っていても、対象となります。

今回は「いますぐ」申請できる給付金のみを紹介しておりますが、その他の支援策や融資についても追加、または他の記事にまとめていきます。

飲食店の方に届けたい情報などがございましたら、Retty公式TwitterのDMにて、ぜひご連絡ください。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
引き続き、Rettyは飲食店の皆さまのお悩みを少しでも解決できるよう、いま欲しい情報などを発信してまいります。
飲食店の皆さまにとって、少しでもお力になれれば幸いです。