発想も実力のうちうち。

*ここ最近、知り合いのバーの店主に教えを乞うて、デージェー(DJ)の練習をしている。その店主は、元プロのデージェーで、ぼくもよく遊びに行くので分かるのだが、ほんとうに上手だ。素人でも上手だと分かるくらいなのだから、相当、上手なんだと思う。その人に教えてもらっているが、教え方がまたイイ。ぼくのことを知ってくれているのもあるので、ぼくに合ったやり方を考えて、教えてくれる。名選手が名監督とは限らないと言うが、名監督のほとんどは名選手なんだよなぁ。

新しいことをおぼえるのは、いつだってホンットーにおもしろい!ある程度の技術はもとからあったので、より専門的な技術を教えてもらっているのだが、これがまた面白いんだ。ちゃんと説明するならば、技術を教えてもらっているというより、「発想」を盗み取っている感じ。この技術とあの技術で、こういうこともできるんだよと、ぼくにはない発想を教えてくれる。これがまた、とんでもなく面白いんだ!

サッカーで言うと、この場面でゴールへ向かうときに、こういう発想はどう?って教えてもらっている感じかなぁ。ドリブルもいいけれど、ここにパスを出して自分がこう動くと…ほら、スペースが生まれるでしょ、みたいな。

じゃあその「発想」はどうやって生まれてんだろう?と考えてみれば、やっぱり「それ」に対しての圧倒的な知識量と、基本的な技術の理解度なんだよなぁ。小難しい方程式の前に、どうして「1+1が2」になるかをしっかり理解しているから、発想がどんどん生まれる。「1+1が2」だけを丸暗記していたら、掛け算なんて出来やしないのと同じように、そのものの理解度が深く、さらに広い知識があるからこそ、どんどんと発想が即興で生まれていくんだと思う。

その道の素人と玄人の違いのひとつに「アイデア」がある。これは「思いついたもの勝ち」で、ある意味では実力と別で括られたりもするのだけれど、そんなわけないよなぁ。その発想が出てくるのもプロだからだ。発想も実力のうち、運も実力のうちだぜ。


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