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今日のうんち

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食べたら、でるもの。なにかを食べては、今日も出す。 2018年4月16日よりまいにち更新される、白川烈が書くエッセイです。 クサいときもあるかもしれませんが、それはご愛嬌で。…
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2021年1月の記事一覧

手に職って、いいよねえ。

*1日中張り付いていた撮影が終わり、くたくたな状態になりながらこれを書いている。今日は、12時間ぐらいずうっと働きづめの日だった。ぼくの毎日の中で、そんな日は極端に少ない。休憩を入れながらじゃないとなかなか働けないのだけど、それにしてもよく持った方だし、頑張った方だ。カメラマンの方々のアシスタントをしながら、いろんな細々とした作業をこなしていた。そんな今日の仕事終わりに「手に職ってやっぱり、いいな

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正解ってつくるものなんだな。

*正解を探すんじゃなくて、正解をつくるんだ。と、昨日書いた文章を改めて読み返しながら、ぼかぁ、これが言いたかったんだなと思い直したです。コピーのみならず、社会で取り組む問題は、いや問題のみならず仕事のほとんどには、正解がありません。業務を進めていくうえでの模範解答はあったとしても、基本的に正解はないんですよね。学校の授業では正解はあったけど、ひとたび社会に出ると、正解なんてのはないことがほとんどで

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正解にしていく仕事

*いま仕事で、会社のサイトのTOPに出てくるキャッチコピーをつくっていて、なかなかに苦戦している。いくつか案は上げて、ぼくなりに「これはヒットくらいは打てたんじゃないかなぁ」と思ったものでも、「うーん…ちょっと分かりにくいかなぁ」と渋い顔をされた。そうかー、分かりにくいのかなぁ、ぼくは分かるけど、ぼくだけが分かっても意味がないしなぁと頭を悩ませながらも、え、わかんないの!?と言いたい気持ちもある。

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今楽しけりゃ、それでいい?ってほんと?

*学生の頃、若さを理由にどんどんバカなことをやっていた。友人たちとエスカレーター横の階段で、間隔をあけて順番に立ち、「〇〇が」「あなたと」「ハイタッチ」「したいってよ!」と書かれたプラカードをそれぞれで持って、その〇〇がエスカレーターの降り場で待機している、なんてことだったり、未来からやってきた風にして通行者を騙す「未来人遊び」だったり、他にも我ながらバカみたいなことをよくやっていた。

その頃に

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オムライスのライス理論

*「シュレディンガーの猫」という量子力学のお話がある。簡単に言えば、毒ガスを蔓延させた箱に猫を入れ、その箱を開けてみるまでは猫が生きているか死んでいるか分からない、という話だ。というのも、そりゃあ見てみなきゃわかんないでしょう、ということじゃなくって、原子の動きの特徴としてそもそも「原子は観測されることで動きが決定される」というものがある。つまり、箱の中に入れた状態では、原子の動きで見たとき、猫が

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うそつき

*ぼくは、うそをついた。
うそは、ずうっとばれなかった。
ぼく自身にも。

ぼくは、うそをついた。
うそは、すぐばれた。
うそをついちゃだめよとせんせいが言った。
せんせえ、それはほんと?とぼくが聞いた。

ぼくは、うそをついた。
ははおやは、うそをついちゃだめと言った。
でも、おかあさんもぼくにうそをついた。

ぼくは、うそをついた。
うそを言ったことがないという人は、うそはだめだと教えてくれた

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MMMMM1グランプリ?

*漫才師でもない人たちが、くじ引きで決められた相方と、くじ引きで決められたM1出場芸人のネタを約1ヶ月で完コピするというイベント、MMM1グランプリ。今年はさらにMが増えた、MMMMM1グランプリが終わりました。いやあ、今年もたくさん笑ったし、笑わせた?おもしろかった─っ。

素人である僕らが、M1のネタを完コピするんだよね。まずは映像を何度も見返して、漫才の文字起こしをして、次は相方さんと詠み合

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目印は希望だ。

*5000字ほどの原稿を書き終え、提出した。今回の原稿のテーマは「無限」だったのだけれど、無限というテーマでなにを表現するか、なにを表現したいのか、あまり考えたことのないテーマだったので頭を悩ませた。無限、かあ。無限にお金があったら、時間があったらなんてのはありきたりだし、おもしろく書けそうにないなぁ。などと考えているうちに、自分にとって「無限」と距離が近いものはなんだろうと思うと、意外にも「恐怖

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言いたがっている

*ちょうどさっき、明日が〆切の小説の原稿を書き上げた。いただいたテーマから描きたい内容を思いついたのだけど、この内容を書くにはどうにもこうにも長くなる、と思いながら書き進めると、5000字程度で終えることができた。ふう、と一息をつく。そういえば昨日のラジオで、それぞれの「おもしろいをつくるレシピ」を聞いたときに、ぼくが話したことを「ふう」と一緒に思い出した。

ぼくはエッセイでもそうだし、今回挑戦

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野菜の天ぷらはヘルシーか?

*ふと考えてみたら、そこから止まらなくなってしまうようなこと。そんなことが、たまーにあるね。あの子のことを思ったら、時間も忘れて没頭しちゃう!みたいなのもそうだし、真面目な会議中にちょっと変なことを思ってしまったら、ずうっとそればっかり考えちゃうの。ある意味では、尿意とかに似てるかも。そうそう、で、ぼくもそんなのがあって前からずうっと考えているのが「野菜の天ぷらは果たしてヘルシーなのか?」ってこと

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トークはプロレスである

*えびすやさんという、Twitterで仲良くさせてもらっている先生の「トークはプロレスなんだよな」というひとことが、おもしろかった。アッシもすこしばかりプロレス好きをかじっているもんだから、プロレスの話が出てきただけでテンションも上がるし、言っていることも的を得てる。相手の技をきれいに受ける、ということのむずかしさが、会話にもたしかにある。

「受けの美学」と称されるプロレス。もちろん地味で身体能

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すべての船は陸を出るためにある

*「すべての知識は、いずれ体験するためにある」という、むちゃな仮説というか、言葉を言い切ってみた。ぼくの頭の中にある、そしてぼくの頭の中に未だない知識たちはすべて、それらを体験するためにあるのだ、という考え方。体験しない知識なんて、意味はあるのか!と言ってしまっているようなことでもある。

話は変わるようで変わらないけれど、ふと、どうして船をつくってるんだっけ、と思った。船って、なんのためにあるん

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知らなきゃいけないことじゃないからね

*ぼくは阪神淡路大震災の年の生まれです。1994年の11月、震災の2ヶ月前に神戸に生まれました。もちろん、生後2ヶ月だから震災のことなんて、これっぽっちも憶えていません。ただ、年の生まれということから、小中学校で震災に関することはたくさん勉強させられました。映像や話を聞いて「大変だったんだなぁ」とは思うけれど、記憶がないからどこか実感が湧かないということが、ぼくの体験としてたしかにあってね。

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美談だけで出来ちゃいない

*人は「美談」が好きだ。うつくしい話や、いい話、おさまりや感動する話をエピソードとして人に話したり聞いたりするのが好きなんだと思う。べつにそれはいいことだと思うし、ぼくも美談は好きだ。でも、美談に仕立て上げてしまうのはなんとも苦手なことであり、やりたくないなぁと思うことでもある。

「感動ポルノ」というワードを、2年ほど前から聴き始めた。簡単に言えば、感動的なストーリーへとすべてを仕立て上げると言

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