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アイドルとレジェンド

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「アイドルを探せ」と「レジェンド探索」を集めてみました。 写真はビスコンティの「ベニスに死す」の大道芸人。
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2023年3月の記事一覧

ソコロフを言葉で伝える人

お気に入りのソコロフについて。
モーツァルトのハ長調ソナタ、ハ短調幻想曲+ハ短調ソナタを動画試聴。
いつも眠気を誘われるのに、やはりソコロフはつい最後まで耳を離せず。機会があれば実演を聴いてみたいと思わせます。
普段しないカタカナで「ソコロフ」を検索すると、「ピアニスト・ライター」の千原ビットナーさとみ氏の記事。なかなか筆の達者でもあり、中村さんの後継者候補の発見に喜びつつ、ソコロフの演奏を表現す

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笑うバロック(644) ガンバ王子スーの冒険

1972年3月13日から15日にかけて作曲家の生誕 300 周年を記念してボストンで録音された、アントワーヌ・フォルクレによるソロ・ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための 5 つの組曲の最初の完全な録音。

豪快といえば聞こえはよいのですが、少し大雑把な演奏に聴こえます。とにかく早い時期、2枚組レコードが出ていたことがわかりました。

Harpsichord: John Nargesian, Bo

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18歳でデビューしたコチシュのベートーベン

youtubeさまさまの掘り出し物音楽鑑賞
発端はアダム・フィッシャーのブラームス・チクルス。
たいへん面白く聴き、説得されました。
ただ、この調子で協奏曲の伴奏ができるか、または付き合ってくれる独奏者がいるのか、気になりました。
18世紀オケの発足時、ブリュッヘンの語ったベートーベンのバイオリン協奏曲の独奏者捜しの話題を想い出しつつ。
アダム・フィッシャーはあまり伴奏はしていない様子。
たとえば

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弟子は質実に柔軟に淡麗に、しかし「人の声」で

弟子は質実に柔軟に淡麗に、しかし「人の声」で

山崎旭萃先生のお弟子さんの中でいちばんお若い世代にはいる田中旭泉さんをNHKで拝見。すっかり立派になられました。

口を横に広げてしめたように薄く開いた形で、喉の奥に響かせるような語りがお若いときより堂にいって迫力が増したと感じました。山崎先生の声だと地響きが近づいてくるような物々しさをあらわしていましたが。それに山下先生を想い出す頭に響くしなやかな声も磨きがかかって。

個人的な感想ですが、山崎

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