B この世に存在しない子どもと遊んだ話
体験者:Aさん(年齢・性別非公表)
五感の認識:視覚、聴覚
体験者の感情:恐怖
体験者の解釈:過去に中絶した子どもが霊となって現れた
Aさんは配偶者の方と、幼稚園に通う娘と一緒に暮らしている。
ある日の休日のこと。Aさんの娘さんが、リビングに置いてあるピアノの上方に向かって話しかけていた。彼女が見つめている先は、天井の隅っこの何もない空間。まるでそこに見えない誰かがいて、お喋りをしているかのようだった。
一人遊びをしているのだろうと思ったAさん達は、娘さんの気が済むまで見守ることにした。
やがて娘さんはバイバーイと手を振り、視線を下げて二人に振り返った。
「お友達と遊んでいたの?」と尋ねると、そうだと答える。
「どんな子だった?」と尋ねると、娘さんは「産まれる前に事故で死んじゃったお姉ちゃんに遊んでもらった」と語った。
娘さんが同様の行動をとったのは一度きりではなく、それからしばらくの間は同じ場所を見つめて楽しそうに話しかけていた。
数ヶ月経つと、そうした行為もしなくなった。
見えない友達のことが気になったAさんが尋ねると、娘さんは「もういなくなっちゃった」と答えた。
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