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アジア初の快挙

最終的には1打差、本当にギリギリの優勝となった。日本人どころか、アジア人選手として、初めてマスターズを制した。

朝起きたらマスターズをやっていて、スコアを見て驚いた。松山英樹選手が13アンダーで首位に立っているではないか。見た時には2位と5打差で残りは数ホール。これはもしかして優勝するんじゃ……と見ている側に期待を抱かせるには十分な差だった。それは放送席も同じだったようで、もしあのまま優勝していたら泣かなかっただろうと、解説の中嶋常幸さんは言っていた。

しかし、トーナメントリーダーとしてのプレッシャーが、松山選手を朝から襲っていたようだ。バックナインで少しずつスコアを崩していったのは、連戦+見えないプレッシャーとの戦いで、相当消耗していたんだろうなと推し量られる。

話題になったと言えば、TV放送では映っていなかったが、キャディーの早藤さんのこのシーンも印象的である。18番ホールのピンを戻す時に帽子を取り、一礼する。礼に始まり礼に終わる、儒教の教えを元とした武道の精神を表す行動である。プレーが終わった後にも冷静にこうした姿を見せたことは、本当に素晴らしい。

実況席にも注目が集まった。ウィニングショットは外してしまったものの、ボギーパットをきっちり決めて、優勝を決めた瞬間、実況・解説陣は皆、泣いていた。スポーツ実況に関して、沈黙は放送事故となってしまうが、この瞬間に限っては、それが正解だったように思う。

コーチの存在、というのも大きかったようだ。速く行くならば一人で、でも、遠くに行きたければ皆で、というのはその通りのようだ。仕事は基本、一人でやるものだと思うが、個々がバラバラではなく、チームとして働いたとき、偉業は達成されるものなのだ。

松山選手はまだ29歳。これから、まだまだメジャーを取れる年齢である。これを見た若い世代もそれに続いていく。未来に続く、大きな一勝が今日、達成されたのだ。

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