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歴史と生き方

毎週楽しく見ている「鎌倉殿の13人」だが、昨日の第16話は木曾義仲が退場した回だった。荒くれものというイメージの強い義仲だったが、このドラマで描かれた姿は、義理を通す、如何にも武士という感じの姿だった。もちろん、実際の義仲がどうだったのかは定かでないが、どこか不器用さが残る様子は中らずと雖も遠からず、といったところではないだろうか。

それにしても、先々週、第15回の神回といわれた上総広常の退場も大きな反響を呼んだように、ここ最近は毎回、誰かが歴史の表舞台から去っている。色々な武将が出てきては散っていったというのがこの時代の特徴なのだろう。

自分は小学校5, 6年生くらいから歴史が好きで、当時進研ゼミの付録で付いてきた歴史のマンガや学校の図書室にあった日本の歴史を読みふけっていた。その中で、どういうわけか源平合戦の時代が好きで、特に源頼朝が好きだった。日本で初めて幕府を作ったということが、単純にカッコいいという理由だった気もするが、源氏という響きも何だかよかった。

そんな頼朝がこのドラマで描かれる姿はとにかく冷酷である。それが通説というか、歴史書を読んでいれば当然のことなのだろうが、フィクションとはいえ、映像として描かれる印象は凄まじい。正直、頼朝に付いていきたいとはあまり思えないが、権力者というのは得てしてそういうものなのかもしれない。実際、頼朝が勝者で義仲が敗者とこの話の時点ではいえるが、後々まで考えると、誰が勝者だったのか、どういう見方をするかで変わってきてしまう。

番組の最後に、松尾芭蕉と木曾義仲についてのエピソードも紹介された。あの芭蕉がそこまで義仲に入れ込んでいたとは知らなかったが、義仲の真っすぐなところに時代を超えて惹かれた一人なのかもしれない。自分がどういうふうに生きたいか、ありたいかを考えさせてくれるのも、歴史を知ることの良さなんだろうと思う。

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