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【入試】大学入試の総合型選抜など、願書のAI使用に判定システムを導入【願書の作成】

 大手予備校河合塾が、各大学の総合型選抜(旧AO入試)などで、高校生が提出した願書や志望理由書に生成人工知能(AI)を使用していないか判定するシステムを開発した。学力試験を課さない入試が増える中で、受験生による不適切なAI利用の恐れも指摘されており、対策として効果を上げるのか注目されそうだ。

というニュースを読みました。

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AIを使って、様々な文章を作るシステムが出てきたのであれば、それを認識するシステムも作られるのは必然です。

入学願書については、受験生については書いてある文字からしか大学側は認識出来ないので、AIなどが作成した願書を大学側が読むと、大学が認識している学生像と実際の学生との差が大きくなり、誤った判断につながる可能性が高まることは間違いないです。

ただ、500~千字以上の文章ならかなり高い精度で判断出来るものの、AIを使っていないのに「使った可能性がある」と誤判定される確率も5%ほどあるらしく、AIを使った可能性があると誤判定された場合の対策も必要です。

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こういった話が出るごとに、「いたちごっこ」という言葉を思い出します。

受験者側としては、どんな方法を使っても(法律違反しない程度の方法で)、大学側にアピールすることを狙っていますから、AIを利用するという流れは止められないと思います。

しかし、それを大学側は良しとしませんので、今回のように対策を講じる流れもまた止められません。

今の日本社会でも、大学受験(大学学歴)はまだ大きなウエイトを占めていますから、この件の決着がつくのはまだまだ先になりそうです。

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しかし、今回の話題の本質的なことは、まったく学力試験を必要としない入試を導入していることが間違いだということだと思います。

確かに、子ども時代に義務教育・学校教育から得られることが出来る学力が、大人になってからの成功に、必ずつながるという訳ではありません。

しかし、学力があるということは、「学力を上げるために、継続的な努力・忍耐をしてきた」という証拠でもあります。

ですので、客観的に考えて今の日本教育システムを前提にすると、入試を通じて受験生の性質を推測するということは、大きく外れてはいないと考えられます。

また、学校教育の学力が必要でない、というのであれば、受験者に対して様々な問題を出題して、それについての意見を書かせても良いですし、資料等の持ち込みをアリにして、それを利用して答えを書かせるということも、応用力などを判断するのに役立つでしょう。

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学力試験を課さない入試を導入している大学は、導入当時、これほどAIが有効活用される時代がすぐ到来するとは考えてなかったと思います。

ですので、この機会に、大学側にも変革を起こす流れになることを希望します。



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今回の画像は【瑚太朗】さんからお借りしました。ありがとうございます。

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