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IZU is creating Truth, Goodness, and Beauty. 次世代の幸の恵みを未来創造から考える

Society 5.0〜Well-beingとEX(Ethical Transformation)

ー2023.12.31
フォト&ビデオコラム薄羽美江(UsubaYoshie)


伊豆は詩の國であると、世の人はいふ。
伊豆は日本歴史の縮圖であると、或る歴史家はいふ。
伊豆は南國の模型であると、そこで私はつけ加へていふ。
伊豆は海山のあらゆる風景の畫廊であると、またいふことも出來る。
伊豆半島全體が一つの大きい公園である。
一つの大きい遊歩場である。
つまり、伊豆は半島のいたるところに自然の惠みがあり、美しさの變化がある。
「日本地理大系中部編伊豆序説-川端康成







伊豆半島を心から愛した人々は数多く知られています。その一人、1968年に日本初のノーベル文学賞を受賞した作家川端康成は「伊豆半島のいたるところに自然の恵みがあり、美しさの変化がある」と今に生き生きと伝えています。

このたび初めて投稿させていただく本コラムの冒頭にこれまでに撮影した伊豆の海の表情を重ねてみました。瞬間に自然が映す光景にはその透明感・光輝感・豊潤感などそれまでに気づくことのなかった未知の変化の深奥さに心身が開いていく驚きを与えられます。そして、それはその時限りの愛おしさを残しうつろっていく「自然」なのだと気づくことができます。7年前の年末年始、伊東・伊豆高原をおとづれ、偶発的に、そして、運命的に「一軒家」に出会いました。それは、それまでの人生・それからの人生における宿命的「必然」でした。


それは、とても不思議な出会いでもありました。その前年に、弊社の仕事でヴィジョンワークを行った際のことです。この伊豆の家を可視化したイメージを弊社の取締役LISA VOGTがすでに未来設計図としてキャッチアップして既視していたのです。



このようにありたいというWell-beingを定めこのようになりたいというWell-becomingという創造的発想を可視化したことからヴィジョン(卓見)が確かにリアライズ(顕現)してゆくプロセスをこれまでは多くの方々にご提供する仕事を重ねていましたが自らが享受する予祝と福音に恵まれて、今があります。



ですので、この物件を内見させていただいたときには「!!!」とほんとうにびっくりしました。間取りもディテールも、そこから広がる活用イメージもLISAと共に必然のひらめきを共有し思わず目を見あってしまったものです。


こうして、それまでに起居していた東京・元麻布とともにあらたに伊東・伊豆高原の二拠点生活がスタートしました。それは、それまでの東京の街を俯瞰してきた仕事場から


伊豆高原の一軒家を「Society5.0」を探究する実験場として「VISIONARY INSTITUTE」第二拠点が誕生し21世紀の新しい生活様式への研究へと広がることとなりました。


https://www.mcplanning.co.jp/

「Society5.0」というキーワードを
耳目にされたことはありますでしょうか?

今、私たちの日本の国が未来設計をしている
次世代社会がそのように呼ばれています。


人類の生活様式が、狩猟社会(Society1.0)から農耕社会(Society2.0)へ。
そして、工業社会(Sociiety3.0)から情報社会(Society4.0)へと
社会システムを進化させてきた背景には
第1次産業革命から社会が産み出す生産物の革命がありました。

こうして、過去から未来への私たち人間の営みを眺望してみると
地球上の資源活用についての大きな変革が読み取れますし
「第5次産業革命」の到来がなくてはならないことに気づかされます。

それはいったいどのような革命でしょう?

たいへん大きすぎる未来創造のようにも思われますし
とても個人一人ひとりが抱きかかえることなどは不可能な困難さが感じられます。

そこで、地球上の誰一人取り残すことなく取り組むことができるように
人類の叡智が生み出したのが「SDGs」です。

「SDGs」は、Sustainable Development Goals (持続可能な開発のための目標) のことでその英語表記の頭文字を重ねて SDGsと呼ばれます。


今、私たちの生活の新しい持続可能性への叡智が生まれ
第5次産業革命が実現できなくては
地球環境の危機が強くヴィジョンされてしまう時代を迎えています。


それは、ここ伊豆・伊東・伊豆高原でも可能でしょうか?


そんなこと、無理に決まってる。という声が聞こえてきそうです。
そのような心の声が、これまでの延長線上にある道理なのかもしれません。

でも、合理を考えていくこと。

そこには理由があります。

未来に待ち受ける道理に合わせていくことこそがなければ
子孫世代、次世代にどのようなSociety5.0が創造できうるのか。

「生まれてこなければよかった」と言わせてしまうような未来社会があってはなりません。
「こんなはずじゃなかった」と振り返る未来社会があってはなりません。

そのように思考を重ねていくと
SDGsの根幹に第5次産業革命のシーズとニーズが潜んでいることに気づきます。

それが「意識変革」によってこそ支えられていくことに気づくものでもあります。

真剣にそのプロセスを合わせていかなければならない時代が到来しているからです。

できる・できない、ではなく。

それをする・していきたい、と心が動くこと。

そこから発せられる行動が実現すること。

ぜひ、私たちのHOME - 地球を俯瞰する次の映像をご覧になってください。

宇宙飛行士が地球から飛び立ち宇宙空間で何を見てきたのか。
そのことは、私たち人類の意識を地球から拡張した耳目の最先端で
大いに変容させてくれるものです。

私たちのこれまでを俯瞰し、これからを眺望する。

この映像を心に浮かべるとき
ここ伊豆・伊東に身を置いていることから
広大な天と地を見晴らして

地球外の時空を想像し、地球上の大地に根ざしている自然の中に
私たちが日々暮らしを営んでいるという
この地球上の天・地・人のリアリティを得ることにつながるのです。

このように思考を巡らしてみると

現代社会は第5次産業革命について
DX (Digital Transformation)デジタルトランスフォーメーション
=デジタルが変革する社会 や 
GX(Green Transformation)グリーントランスフォーメーション
=環境負荷のない脱炭素が変革する社会への取り組みを
喫緊にアプローチする必要性が迫っていますが

そこに
EX(Ethical Transformation)エシカルトランスフォーメーション
=より良い選択力が変革する社会への取り組みが
その要になるのではないかと仮定する必然に気づかされます。

すると、この第5次産業革命を「人間中心の社会」と設定されてきたことの本質が見えます。
人間が変わらなければ、
現代の環境課題、社会課題、経済課題の困難を乗り切ることができないことが明白だからです。

では、私たちがどのように変わることが合理なのでしょう?

その探究のために
2005年からESD (Education for Sustainable Development )
=持続可能な開発のための教育を通じてプログラム開発を続けてきました。


私自身、仕事は東京起点でMC Planning, Inc.を営んでおりますが
次世代型の新しい生活様式を探究するために
東京都民から伊東市民になりました。

そして、市民活動に學ぶために
『ITOまなびやStation』という名のまなびやを2021年に誕生させました。


https://www.ito-manabiya-station.com/

伊豆高原駅の城ヶ崎海岸側の「城ヶ崎文化資料館 -りんがふらんか」内に
地域ESD活動推進拠点として設けさせていただき
地域の方々の生活の知恵や情報を交える機会が創発的に生まれる
リビングラボを2年前から開催しています。

この創発に恵まれたのは、
ここ伊豆・伊東が、
自らの、
そして仲間たちの
地球上のHOMEになったからなのだと振り返ります。

そして、この伊豆・伊東が
川端康成が描いた「海山のあらゆる風景の画廊」であり
「伊豆半島全体が一つの大きな公園」「一つの大きい遊歩場」であることに
EXについて思い巡らしながら學ぶ日々があります。

それは身の回りの「光」を観るという営みへの変容です。

「観光」。

この「光を観る」という行為は、私たち地球に生まれて生命を紡ぐ、
人間の根本になくてはならないもの。

東京の街を俯瞰してみる「観光」は、人為的に生み出された「光」でした。

伊豆・伊東の市民になってから、
東京の「光」とは異なる
地球上の自然界に溢れる「光」に包まれるようになりました。

人間も光合成が必要なのだと、今更ながらに學ぶことができます。

私たち地球人は、この地球の大自然の一部なのだと、この伊豆・伊東にいて心身から実感するものでもあります。

私たちの生きる力を吹き込む営みが、ここ伊豆・伊東にあります。


https://platform-clover.net/feature/ito


2022年、伊東を訪問する旅人と
この「光」を分かち合うことができたならと想いが募り
伊東市観光課・企画課のご協力をいただいて
「SDGsー持続可能な開発目標」から
伊豆高原を中心に活動される地域の生活文化創造事業者の方々と
観光庁の採択をいただきオンラインプラットフォームを作成しました。

富士箱根伊豆国立公園内にあって
ユネスコ認定世界ジオパークである
伊豆・伊東の魅力を多様なツアールートで描いてみました。
ぜひ、ご参考くだされば光栄です。

そして、この取り組みのために
これまでに伊東市内の市民対話を試みました。


昨年からは、世代を結び、
地域の子どもたちと未来対話を重ねています。


過去から現代へ。
そして
現代から未来へ。

これから綴る
Society 5.0  〜  Well-being と EX(Ethical Transformation)

こちらのnote Magazineを通じて
次世代の幸の恵みのEXを
未来創造から考えるバックキャスティングを試みてまいります。
どうぞ、よろしくお願い致します。
こうして、この投稿第一弾を手がけているうちに
2016年1月1日の弊社の新年会を思い出しました。
SDGsは2015年9月に全世界に向けて
満場一致で国連で採択されたことが発表されました。

私たちも未来経営の焦点に定めていこうと
仲間たちと元旦にこころざしました。
その際に次のスティーブン・ホーキング博士のメッセージを
心に刻んだことを思い出します。

2024年の新たなる年の到来に
再び心機一転、この映像をみなさまと分かち合わせてください。


新たなる年がみなさまにとって幸多くお健やかに守られる良き一年でありますよう
そして世界が断絶や分断ではなく平和への連帯と協働に向かうことが叶いますよう
心より祈念を捧げます。

コラムニスト 薄羽美江 プロフィールページ リンクはこちら


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