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【事例紹介第1弾 池の平ホテル】web広告を活用した自社サイトでの予約獲得!

旅館・ホテルの予約形態は、ネットが普及して以降は従来の旅行代理店からOTA主体へと大きく様変わりしてきました。

さらにこのコロナ禍を受けて、家にいながら宿やプランの比較検討が容易な上に昼夜を問わず自分の好きな時間に予約ができるネット予約の重要度はますます高まっています。

そこで、今後もますます進化していくデジタルマーケティングを活用して、そろそろOTAから脱却し、自社プロモーションへと移行してみてはいかがでしょうか。


1.費用負担の大きいOTAから脱却し、より健全な企業経営へ

OTAには安定した予約の確保によって稼働率を向上させるという大きなメリットがある一方で、旅館ホテルの経営に決して少なくない手数料の負担を強いられるなどのデメリットもあり、このままOTA予約に依存した状態を続けていくには大きな課題が横たわっていることも確かです。

もしもOTAへの依存から脱却し、自館での直接予約を増やすことができれば、本来は不要なマージン分をそのまま宿の利益として計上することができます。

OTAのメリットとデメリット

■メリット
・宿やプランの比較が容易なため、新規のお客様からのアクションを期待しやすい
・OTA各社のネット広告が多数出稿され、知名度の低い宿でも新規予約を獲得しやすい
・OTA予約には各社ごとにポイント加算などの特典があり、ユーザー側のメリットが高い
■デメリット
・経営を圧迫する、高いマージン負担


2.いかにして自社サイトにお客様を誘導するかが最大のカギ

ネット環境の高度化と普遍化に伴って、メタサーチやGoogleによる宿泊施設予約サービスなどが日々進化を続けている現在、SEO対策やSNSの有効な活用、各種web広告の上手な活用などによって、自社での予約獲得を拡大することで利益率の向上を実現する旅館ホテルが増加していくのは自然な流れでしょう。

自社サイトでの予約を獲得するうえで最も大切なのは、お客様をどのようにして自社サイトへ誘導するのか。
自社サイトへの訪問客はイコール見込み客ですから、まずはこの数を増やすためのweb広告戦略をしっかりと練り上げることが重要です。

貴館ならではの個性や魅力がどこにあるのかを突き詰めた上で、その魅力訴求に最適なメディアを選定し、予算と効果を照らし合わせた戦略的なアクションを行う必要があります。

web広告では従来の広告とは異なり、運用によって得られた実績が明確に数値化されますので、毎月の結果を見ながらより効果のあるメディアに予算を集中させるなど、広告運用のPDCAサイクルを回しながらより費用対効果の高い戦略へと磨き上げていきましょう。


3.自社予約拡大のサクセス事例-池の平ホテルのweb戦略

効果的なweb広告戦略を実践し、自館での予約獲得プロモーションで大きな成果を上げている宿をご紹介します。

長野県白樺湖の池の平ホテルでは、いち早く8年ほど前からweb広告を活用した自社サイトでの予約拡大に本格的に取り組んでいます。

Google広告(検索、ディスプレイ)、Yahoo!広告(検索、ディスプレイ)、YouTube動画、LINE、Instagram、DSP(Logicad、UNVERSE Ads)、Twitterなどあらゆるメディアを活用。

年々その活用法をブラッシュアップしていきながら、現在では自社web広告の投資額のおよそ10倍の売上げをカウントするに至っています。

例年は、前年の課題やその年の状況などを緻密に検証しながら年間の広告予算総額を決め、各メディアごとの予算配分や活用法を構築していくのですが、コロナ禍の中にあって日々消費者の動向が大きく変化する中で、一年単位での見込みが立てにくくなっていることから、現在は月単位での予算を立て、その配分をきめ細かく調整することで、旬な消費者の動向にフィットさせています。


4.自社予約獲得に有効な3つのポイント

池の平ホテルではweb広告をより効果的に活用するために様々な取り組みを、きめ細やかに展開しています。
こうした取り組み手法は、これから自社予約を拡大していこうとお考えの宿にとって貴重な参考事例になるのではないでしょうか。

時期ごとに変動する需要に合わせた、柔軟できめ細かな広告戦略

通常はクリック率やコンバージョンを重視して検索結果1位を目標とした戦略を行っていますが、ユーザーの検索需要が増える7.8月や1.2月の繁忙期には、それに伴って成約率も高くなることからクリック率ではなくクリック「数」を重視した戦略へと切り替えています。
これは投資額に対するリターンを緻密に分析した結果から生まれた戦略で、ユーザー動向に合わせてきめ細かく戦略を切り替えることで、その時期に最も高いコストパフォーマンスを発揮する広告運用を実現するものです。
繁忙期には予算を増やし、閑散期は予算を少なくする。これは池の平ホテルの8年間のweb広告データの蓄積を元に、日々ブラッシュアップを重ねた方策の具体的な一例です。

ディスプレイ広告も、提供プランとそのターゲットに最適化して展開

まずは自館の名前の認知を最優先したweb広告を立案している宿が多いと思いますが、ここからさらに一歩突き進めて、漠然と宿を告知するのではなく売りたいプランをより効果的に告知するための個別戦略も重要です。

例えば「赤ちゃんプラン」など商品力が高く、ターゲットも明確な商品については、プラン専用のバナーとランディングページを用意し、広告表現についても宿名はあえて小さく扱い、プラン名やプランの魅力を最大限に告知するなどの戦略も有効です。

池の平ホテルでも当初はホテル名を重視した広告を打っていましたが、現在ではプランごとに違う広告を打つことでより消費者ニーズにマッチさせた個別戦略を展開し、最終的に自社サイトへと集約・誘導するルートを確立しています。

この際、富裕層やシニアを狙うプランではFacebookを、赤ちゃんプランはママ層のユーザーが多いLINEを選定するなど、自館の個性やターゲット、提供するプランによって適切なメディアを選定し、広告表現にも細かく気を配ることもポイントです。

web広告と既存メディアを効果的に組み合わせたクロスメディア戦略

web広告戦略ではついつい既存メディアを軽視してしまいがちですが、既存メディアの良さを十分に加味したクロスメディア戦略が効果的です。

テレビCMやチラシ、DMなど既存のメディアや販促ツールと効果的に組み合わせることで、web広告だけでは得られない知名度の底上げや親近感の拡大などを図ることができます。

実際に「自分が知っているホテルをweb広告で見たことをきっかけとしてアクションする」というケースも多いため、顧客の目にふれる機会(タッチポイント)を増やすために、広告メディア全般を上手に活用していく考え方です。

池の平ホテルでも、従来から続けているTVCMや新聞広告、営業活動、DMなどによって獲得してきた「高い知名度」が、web広告の効果をより高めている大きな基盤となっています。

利益面での不満を抱えながらも、OTA依存から脱却できない旅館・ホテルが大半だと思います。

しかし次々と多彩で使いやすいツールが生まれ、その自由度や活用の幅が広がっているweb広告を駆使することができれば、自社サイトでの予約獲得の可能性は無限に広がっていきます。

現状を打破するためにも、もっとweb広告を活用して貴館ならではの魅力をコミュニケートしてみてはいかがでしょうか。

株式会社エイエイピーは旅館・ホテル業界での豊富な経験をいかし、web広告計画の立案から各種メディアの効果的な運用法、さらには出稿実績に基づいた改善提案までデジタルマーケティングに関する幅広いご相談を承るとともに、貴館のパートナーとなって既存メディアや制作物をより効果的に組み合わせた総合的な広告戦略を展開しています。

※2021/09/08公開の記事を転載しています


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