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【ボードゲーム観測所】オーディンの祝祭:ゲームを越えた冒険物語

はい。最近、休日の半分以上はボードゲームをしています。このままではいけない!と思い、どうにかして、これも自分のコンテンツ作成の糧にすることにしました。いまさらプレイ時間は減らせんのです。 

Twitterではボードゲームダイアリーとして、遊んだゲームを少しずつ紹介してきましたが、noteではやり込んだゲームの内容とちょっとしたコツを伝えていこうと思います。布教です。

第一回に紹介するのは、ここ2年間ずっと、わたしのボードゲームライフの中心に位置する「オーディンの祝祭」というゲーム。

この記事は、ボードゲームに興味がない人にも、そして興味がある人にもウンザリされる要素があるかもしれませんが、とにかく大好きなゲームなので、その面白さの片鱗に気づいてもらいたい一心で書いています。

同時に、一応150点オーバーも珍しくなくなってきたので、プレイが浅い人向けの得点アップのコツもところどころに入れています(需要の有無は知らない)。また、別売の拡張についても、ところどころ書いています。ミニ拡張ではなく「ノース人」です。

■ゲームの概要:重めワーカープレイスメント

デザイナーは、ドイツを拠点にするウヴェ・ローゼンベルグさん。アグリコラで有名な方です。ジャンルとしてはワーカープレイスメントで、6〜7ラウンドをゲームの始めに選んでプレイします(インストが終わっているなら、7ラウンドで遊ぶのがおすすめです)。

ラウンドを追うごとに使えるワーカーが自動的に増えるので、後半になるにつれて盛り上がります。2〜4人向けで、慣れた2人で遊んで、だいたいワンゲーム1時間半くらいかかります。2016年制作です。

細かいルールは完全に端折りますが、最終的にはたくさん点数を取った人が勝ちです。その点の取り方がものすごくたくさんあるのが、このゲームのポイントです。

■ゲームの舞台:海と島とヴァイキング

「オーディンの祝祭」は、公式には「ボードゲームの形をした冒険物語」と書かれています。ヴァイキングたちが海に乗り出し、島を占領していた時代が舞台です。

わたしたちは海に出て、新たな領土を襲撃し、探検をします。

山に行って木材や石材を得て、それを使って船を作ったり、家を建てたり。海に出て略奪を繰り返したり、島を占拠したり。ときに野菜を収穫し、飢饉を乗り越え、夜になると饗宴で盛り上がります。スペクタクル…ッ。

そんな、ヴァイキングの世界観に浸れるのも魅力ですが、地名などは実際にある場所を使っているので、ググってその島の特性を調べると、一致部分が見つかって面白いです。上の写真は、ゲームにも登場するアイラ島(拡張パックに同梱)。このゲームを始めてからヴァイキングにハマりすぎて、アイスランドとシェットランドをめぐる計画を立てています。

■ゲームの魅力:羊をめぐる冒険もある

細かいルールはすっ飛ばして、このゲームの個人的な魅力を語っていきます。ポイントの部分は、ゲームをプレイしている人向けのコメントなので、やったことがない人は完全に読み飛ばしてください。

・島へ行ける!

船を作ったら、何をするか。島でしょう!!

プレイヤーは自分のホームボードとは別に、島タイルを持つことができます。早いもの勝ちです。アイスランド、シェットランド、オークニー、アイラ島…など、聞き覚えのある島もあるかもしれません。

島、始めはマイナス点が多いけれど、ボーナスがもらえたり、収入が増えたりするので、ホームボードとうまく組み合わせると最終得点を上げられます。なによりも、ロマンがある!海賊王!

ポイント:勝利点に結びつけたい場合、おすすめは6ラウンド目から上陸できるようになるニューファンドランド島。マイナスが40点に対し、得点は38点なので、3マス埋めれば元が取れます。また、ボーナスに10点分の小屋があるので、それを取ると次のラウンドで小屋を持った状態でスタートできます。拡張の「ノース人」で狙うべきはマン島。置きやすい形状と、ワーカー1人で行ける気軽さ、収入直線の埋め安さなど、全てのバランスがよいです。

・お宝を略奪できる!

このゲームの醍醐味は、ドラゴン船に乗って略奪に行くこと!

木材でドラゴン船を作ったら、海に出て略奪をしましょう。略奪アクションは12まで目があるサイコロを振って、お宝を取りに行きます。出目と剣カードや石材の個数と合わせた数字のタイルを受け取ります。大きな目ほど、大きなお宝が取れますし、取ったお宝は、ホームボードや島に置いてマイナス点をカバーしたり、収入を増やしたりできます。 (このゲームの半分はテトリス的なパズルです)。

最大は16点で、取れるのはイングランド王の王冠。追加で2点もついてきますが、最終計算上では大した問題ではありません。大事なのは、名誉です

ポイント:こんなことを書いておきながらあれですが、出目は基本的に運なので、工芸アクションで鉱石を使ってタイルに変えるのは、かなり割がよいです。忘れがちなのですが、10のネックレスにも工芸マークがついているので、これも交換の対象になっているようです。

・家畜を飼える!

ヴァイキング、家畜も育てます。家畜にはウシとヒツジがいて、それぞれ市場でお金を払って買うことができます。拡張を買うと、追加でウマとブタが育てられるようになります。
家畜のいいところは、ラウンドの最後に繁殖するところです。ブタ以外は単体で妊娠→出産を繰り返しますので、自動的に得点アップにつながります。あと、家畜小屋が空だとさみしい

ポイント:家畜タイルは7ラウンドゲームの場合、偶数ラウンドで所持すると、最終ラウンドで繁殖して倍の得点になるので、それも見越すのがおすすめです。
同時に、家畜は赤タイルなので、1つ以上レベルアップをすると、ホームボードに置けるようになります。最後に得点にしてもよいですが、ホームボードが埋まらない場合は解体してしまい、マイナス点を埋めるのに使ったほうが得点につながります。ちなみに、拡張のウマは8マス分に対して6点なので、単純に得点を増やす役割として持つのがお得です。

・狩猟ができる!

捕鯨船に乗って、クジラを狩ろう!

当時、ヴァイキングたちにとって重要な資源だったクジラのほか、小動物などをさまざまな武器で狩ることができます。それぞれの狩りには必要な武器が決まっていて、弓は小動物に、罠は大きめの動物に、銛は捕鯨に使います。ちなみに、捕鯨には捕鯨船も必要です。ダイスを振って、出た目の分だけ武器か木材が必要になります。拡張ではヘラジカも狩れるようになったよ!

ポイント:捕鯨は3ワーカー必要なので一見コストが高く見えますが、手に入れられるリソースが大きいほか、職業カードも引けて、さらに失敗しても2人帰ってくるので、実はとてもお得なアクション。失敗する可能性があっても、カードを引くために行ってもいいくらいです。

・饗宴ができる!

ラウンドの最後に必ずあるのが、饗宴のフェーズ。
食事を用意できなかった人へのペナルティはシングの罰則と呼ばれ、ゲームのなかでもかなり重いです。黄色と赤のタイルを用意して、労働をがんばったヴァイキングたちをねぎらいましょう。同じ色のタイルは並べて置けませんし、同じタイルを2回置く場合は片方は縦にしないといけないなど、食事バランスへの厳しさもあります。なお、食事タイルにエンドウ豆率が高いのは、ゲームの作者が好きだかららしいです。かわいい。

ちなみに、移住アクションをすると、饗宴のときに必要な食料を減らせます。もっている船を裏返して、饗宴のスペースに置きます。なんと、絵がつながるし、さらに微妙にタイルによって風景が違う!

ポイント:キャベツとフルーツは饗宴には使わずに、小屋タイルなどに置く方が得点効率がよいです。高得点のコツは移住アクションにかかっていると言っても過言ではないので、早めに移住しましょう。

・職業カードのコンボができる!

3人ワーカーが必要なアクションをすると、職業カードという、特殊な効果が書かれたカードが受け取れます(4人のアクションスペースを使うとカードプレイができる)。全部で100枚以上あるカードをうまく組み合わせると、コンボが生まれることもあります。手に入れられるカードは完全に運ですが、うまくつながると気持ちいいです。カードゲーム要素もあるなんて!

ポイント:カードには得点があるので、カードプレイのアクションで一気に4枚プレイすると、効果はなくても得点を積めます。捕鯨などのアクションで集めましょう。

■おわりに:アイラウイスキー飲もう

ここ2年間、だいぶやりこんできましたが、何度遊んでも新しい戦略が見つかるのが、オーディンの魅力。スタートプレイヤーマーカーのヘラジカすら愛しくなってきました。

まだまだ書き足りない部分はあるものの(もしここまで読んでくださる方がいたのなら、)少しでもこのゲームを面白そう!と思っていただければ幸いです。
残念ながらいま市場在庫が枯渇しているらしく、中古でも定価以上の値段になっていますが、ぜひ一度、見かけたら遊んでみてください!!

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