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povoからトッピングの催促が来た。

フリーライダーの宿命。

 本当に来るんだ。迷惑SMSに紛れて、povoの半年間トッピング未購入からの、課金しないと契約解除しちゃうゾ☆SMSが届いた。

 おかしいな、何かのアプリの本人確認で、ちょっとだけ通話発信したはずだけれど…と思いながら調べてみたところ、音声通話は半年間で660円以上の請求がないとどうやらダメらしい。

 30秒22円だから、単純計算で半年毎に16分30秒。それすら届かない着信専用っぷりから、社会不適合者感が滲み出ているような気もするが、今時VoIPでの通話で問題ないものだから音声通話などまず使わないと、大して使ってもいない分際で若年層風に記しておく。

 先人の方々の経験談を要約すると、SMSの忠告を無視して利用停止状態になると、トッピングすら購入できない仕様らしく、いちいちチャットサポートに連絡して、利用停止を解除してからでないと、トッピングを購入して契約解除を阻止できないらしい。

 今回は利用停止期間に突入する前に、出先でデータ使い放題の課金をするのに、惜しくない外出を予定しているから、利用停止も契約解除も免れるものの、トッピングの催促がなければ、ないなりにどうにかしてしまう嫌いから、いかに生活費用を引き締めて、しみったれているかがバレてしまう。

 0SIM→楽天モバイル→povoに留まらず、新電力でも基本料金0円のプランを利用する程度に、使った分だけ支払いたい人種ではあるものの、いざ課金する事態となったら、相当な抵抗感が生じるのはフリーライダーの宿命である。

サブスクリプションは、大事に使わない。

 そもそも、経営の神様と評される稲盛和夫さんは、自著で経営では在庫を抱えて不良化するリスクを負うくらいなら、多少割高に思えても、必要な時に必要な分だけ調達した方が、在庫管理の手間も省けることから、結果的に安あがりである旨を記している。

 これは経営に限らず、家計でも応用できると踏んでいる。食材やお菓子、消耗品でも、個数やグラム単価でお得感のある、大容量パックやまとめ買いを好んで買う人は多い。

 しかし人間心理として、たくさんあるものほど有り難みが薄れて、必要最小限の消費ではなく、必要以上に浪費してしまう傾向にあることは、ミクロ経済学の限界効用逓減の法則で証明されている。

 お菓子をまとめ買いしたら、欲望が抑えきれず、必要以上に暴食してしまって、後から嫌悪感に苛まれるくらいなら、デブまっしぐらで自分以外に被害が及ばないため可愛いものだが、食材が大量過ぎたが故に、余らせて悪くしてしまったり、手抜きで可食部分を無駄に切り落としてしまうのは、フードロスそのもので生産者に対して失礼極まりない。

 そう考えると、最近は定額使い放題のサブスクリプションが主流だが、近所の観光地ほどいつでも行けるから、いつまでも行かない要領で、いつでも使えるサービスほど、有り難がって大事に使うことはないのかも知れない。

無ければ無いなりにやりくりできる。

 その点、維持費が掛からないか必要最低限で、ギリギリ足りないかも知れない環境に身を置くと、創意工夫の余地が生まれる。

 私は格安SIM黎明期に、キャリアの通話SIM+データSIMの組み合わせで、3キャリアだと月額1万円前後が当たり前だった時代に、2,000円程度で済ませていたが、データ通信(いわゆるギガ)は2〜3GBと、3キャリアの基本プランが7GBだった時代背景を鑑みても半分以下。

 当然キャリア契約の時と同じ使い方では、月末には使い物にならなくなるし、それよりも容量の大きいプランだとコスパが悪い時代だった。

 だからWi-Fiスポットを活用したり、データ通信の設定を見直しては、コンテンツブロッカーで広告表示の通信容量を削減するなどで、足りないなりにやりくりして、ガースー主導のテコ入れでキャリアが安くなるまで、2〜3,000円程度で凌げていた。

 不便だとストレスを感じる人には向かない手法だが、不便を楽しめる性格であれば、最初は利用状況に応じて最適なプランを選ぶのではなく、最安値のプランを選択してみて、どう足掻いても不足していると思ったら、契約のグレードを上げるを繰り返してみると、本来の想定よりも安く使えるはずである。

 現に私は「流石に半年に一度くらいトッピングするだろう」と思い、楽天が0円運用できなくなったタイミングで、povoに切り替えたものの、半年間で課金したのは通話のみ、それも半年間の累計で100円すら利用していなかった。

 無いなら無いなりにどうにかしてしまったことで、契約解除するぞ。課金しろ。と忠告されて、渋々課金する時点で、普段やりくりしていた成果が台無しで本末転倒感が半端ない。

 とはいえ、無課金だと契約解除になる契約の利点は、万が一急逝しても解約の手続きを取らずに自動解約となるため、死後、誰かに手間取らせない意味で、終活の観点からは画期的な契約方法であり、シルバーデモクラシーな日本は、ほぼほぼ全ての契約を、この方式にした方が良いとすら思う今日この頃である。


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