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『鳥と熊と野兎と魚』

お花が咲かない女なんていない
みんな美しいってことだね ギブミー ギブミー
『鳥と熊と野兎と魚』作詞:尾崎雄貴

 はい、こんにちはー☀️
今日は音楽レビューです。例の如くアルバムの1曲目を紹介していきますよー

 今回紹介するのは北海道のロックバンド"BBHF"の楽曲『鳥と熊と野兎と魚』です。この曲は、BBHFの2ndアルバムである『BBHF1-南下する少年-』に収録されています。え?2ndアルバムなのにタイトルが"BBHF1"ってどういうこと?という方のために、彼らBBHFについてサラッとおさらいを。

 BBHFとは、ご存知の方には周知の話ではありますが2007年〜2016年に活動していた人気バンド"Galileo Galilei"の元メンバーである尾崎雄貴佐孝仁司尾崎和樹の3人に当時のサポートメンバーであったDAIKIを加えた4人組のロックバンドです(今回の曲のリリース時のメンバーとなります。2022年現在は佐孝仁司が脱退済み。)

 "Galileo Galilei"に関しては、今でも人気のアニメ"あの花"等の大型タイアップのおかげで知名度が高いですね。2016年に活動終了した彼らは実は2年後の2018年に新バンド"Bird Bear Hare and Fish"として再始動していたのです。そして1stアルバムである『Moon Boots』をリリースした翌年にレーベルを移籍、現在のバンド名である"BBHF"へ改名します。お気づきの通り各動物の名前の頭文字に省略されています。

 レビューに戻りますよ。今回の曲って実は、アルバム『BBHF1-南下する少年-』の10曲目の収録です。は?アルバムの一曲目じゃねーじゃんって話ですが、このアルバムはまさかの2枚組の大ボリュームなんですよ。今時珍しいですね、しかも全曲新曲です。すげえ! 『鳥と熊と野兎と魚』は、この大作のDisc2の1曲目に配置されています。再生時間は1:34と非常に短い曲です。アルバムの構成上は単品で聴くようなものではなく、次曲である『夕日』への前フリ的な役割なのかもしれませんが、彼らの改名前のバンド名が冠されている曲なので重要でないはずがありません。聴いてみましょう!!

 ちょっと危なっかしい魅力がムンムンです。
オートチューンがバリバリにかけられたボーカルに、そこはかとなくアラビアンなバックトラック。謎めいていますね。

 この楽曲は説明不要の世界的人気バンドである
"The 1975"のアルバム『The 1975』収録の『The 1975』(なんのこっちゃ)の影響を受けているようにみえます。どちらもディスク全体の導入としての役割を担うトラックです。そんな中、アラビア風なアウトロがこの曲ならではの個性ですね。なぜ異国情緒あふれるサウンドなのかは、このアルバムを頭から通しで聴いて、コンセプトを知るとなんとなくわかってきます。

 また凄まじいのは歌詞です。短いが色々ヤバい!

盛んに餌を欲しがった かさんだ餌代を惜しんだ
ギブミー ギブミー
目に映える仕草を 繰り返すよ キルミー
『鳥と熊と野兎と魚』作詞:尾崎雄貴

 おお、なんか怖え、、、。
"愛玩"を、突き放したような冷たい視線で捉えてるように感じます。"目に映える仕草を 繰り返すよ"ってところがすんごくイヤな感じです(褒め言葉)。ハッハッハッ🐶って主人に尻尾を振るワンコたちを見る目が変わっちゃいそうですよ。

 そしてさらに怖いのは、詞が冒頭で引用したフレーズで締められるところですね。アレ?歌ってる対象はペットとかじゃなくて人、女性なの!?怖ッ!!って感じです。

 以上『鳥と熊と野兎と魚』のレビューでした。
色々と書いてみましたが、一番理想的な楽しみ方は、単品で抜き出して聴くのではなく、アルバムを頭から通しで聴くことだと思います。(だったら紹介すんなよ💢)Disc1はじめの『流氷』からDisc2最終曲『太陽』まで全17曲で綴られる青年の旅路。曲の系統も幅広く、素晴らしい音楽が満載です。購入して後悔しない大傑作なので是非とも聴いてみましょう!!

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