【医療現場で使えるアロマオイル】精油の効果と論文紹介～フランキンセンスの集中力アップ効果～

はじめに

　こんにちは！RERAXです🌿
　最近、研究室の私の机にアロマディフューザーを導入しました！今日は、フランキンセンスを使ってみたので、フランキンセンスについて勉強しました。

フランキンセンス精油の効能

こころ

　樹脂そのものの香りは弱いですが、お香として焚くと独特の強い香りが。
　昔から、瞑想に用いられてきた香りで、最近ではヨガのクラスに用いられることもあるようです。心を鎮めるとともに、集中力を高める働きがあります。

からだ

　古くから呼吸器系のトラブル(咳や痰が気になるときなど)に用いられてきました。蒸気吸入法(マグカップなどにお湯を貼って精油を垂らす方法)などで取り入れてみるとよいでしょう。

お肌

　収れん作用や抗炎症作用、抗菌作用があり、古くからスキンケアに用いられてきました。顔に塗布する際は、0.5％以下に希釈して取り入れてみましょう。

フランキンセンスとは？

　アラビア半島南岸など、暑く乾燥した地域に育ちます。
　幹の表面を削ると乳白色の樹液が流れ出し、空気に触れると記事のトップの写真のような雫状のかたまりになります。

基本情報

原産地：アラビア半島・紅海地域
科名：カンラン科
抽出部位：樹脂
抽出方法：水蒸気蒸留法
主な成分：α-ピネン、リモネン、p-シメン、ボルネオール

香りのイメージ

ウッディな香りの中にコショウのようなスパイシーな香り

使用上の注意

特になし

フランキンセンス精油の使用方法

主な使用方法

芳香浴、沐浴、ボディトリートメント、スキンケア

活用例

化粧水のレシピ
フランキンセンス精油2～3滴+グリセリン5ml+精製水95ml
※精油は水には溶けないので、まずグリセリンに混ぜてから水に混ぜましょう

フランキンセンスの効果に関する論文紹介

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18753801/

抄録

目的：終末期がん患者の痛み、不安、抑うつに対するアロマハンドマッサージの効果測定。
方法: 研究デザインは、準実験的非等質対照だった。 対象はホスピスに入院中の末期ガン患者58名。 末期がんのホスピス患者28名を実験群（アロマハンドマッサージ）に、末期がんのホスピス患者30名を対照群（一般的なオイルハンドマッサージ）に割り当てた。 実験群は、ベルガモット、ラベンダー、フランキンセンスを1:1:1の割合でブレンドし、1.5％に希釈したオイルを使用して、7 日間、それぞれの手において5分ずつアロマハンドマッサージを受けた。対照群は、同様の方法で、スイート アーモンドオイルのみによるハンドマッサージを受けた。
結果: 実験群は、対照群よりも、痛み (t=-3.52, p=.001) と抑うつ (t=-8.99, p=.000) の点数が有意に低下した。
結論：アロマハンドマッサージは、末期ガンのホスピス患者の痛みと抑うつにプラスの効果をもたらした。

介入前後のNRS(痛み)の変化

介入前後の抑うつスコアの変化

感想

　今回の研究は、3種類の精油をブレンドし、ハンドマッサージを行うことによって、がん患者の痛みと抑うつのスコアが有意に改善した結果になりました。
　ただ、表をよく見ると痛みはどの痛みの場合も(一番痛かった痛み、平均など)スコアの改善の幅は1以下なので、臨床的に有意であるかどうかは検討の余地があるのではないでしょうか。

【看護師対象】アロマテラピー講習企画中！

　2022年11月30日まで実施したクラウドファンディングは、皆さまのご協力により、目標をほぼ達成することができました！本当にありがとうございます。
　そこで、クラウドファンディングでお寄せいただきました資金を活用し、アロマセラピー講習を実施します！
アロマセラピーの基礎やケアへの活用法を座学で学ぶだけでなく、ワーク（アロマスプレー作り）も予定しています🌿

アロマセラピーを患者さんにしてあげたいけど
・アロマセラピーってどうやって勉強したらいいの？
・アロマセラピーの勉強ってお金がかかる…
・勉強する時間がなかなかとれない
と考えている看護師の皆さん！
　今回の講習は、1回の受講で実際にアロマセラピーをケアで活用できるよう企画しています。
　少しでも「この講習受けてみたいな」と思っていただけた方は、お気軽に下記メールアドレスまたはDMまでご連絡ください！
講習の詳細が決まり次第、優先的にご連絡させていただきます🙇‍♀️
⬇️RERAX運営事務局✉　rerax.aroma@gmail.com