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「に」は逃げてもいいよ、親も子も。

おいしょ。っとこんにちは
しっとりしとしと
そっとすーっとギラギラ前の静かな時間
(梅雨ですねって言いたい)

わたしの逃げ場所は洗濯機の前
むすめの逃げ場所の一つはテントの中
もう一つは台所
・・・に行って

怒りに任せて全ての引き出しを開ける

がイライラの発散方法です
(ガッチャンガッシャン、毎度食器たちが心配…)


お互いの意見がぶつかったとき
お互いに一旦離れることにしています

言葉は相手を傷つけるために使うものじゃない

大人であるわたしの方が
どうしても正論というか「こうすべきでしょ」みたいなものを
カッとなったときに振り翳してしまう気がして
それが嫌で

その場から逃げ出します
もちろん
「ちょっと離れようね」と一言優しく伝えてから。

そしてしばらくして落ち着いてから

冷静に話し合い。


ぶつかった数だけ仲直りがあるんだよ

「ドクター……俺、ケンカしたの初めてだ」(チョッパー)
「そうだろうな、ケンカするにゃ相手が必要だ。じゃあこういうのも初めてだろ?」
「プレゼントと……仲直り」(ヒルルク)

映画ONE PIECEエピソード・オブ・チョッパー 冬に咲く奇跡の桜/尾田栄一郎


わたしの両親は
どちらも嫌なことがあると口を閉じるタイプの人間で
「ケンカ」というもの自体、
人にモノを言う、意見を言うのがそもそも悪いことのような気持ちで生きてきてしまったわたしとしては

この映画のこのシーンは
明るくて光っていて輝いていて眩しくて。

ぶつかった数だけ仲直りがあるんだ

喧嘩と仲直りはセットなんだ

パートナーとも
そして子どもとも
わたしはこうやって生きていきたい


むすめと図書館に通っていたときに借りたDVD
初めてむすめが手にとったONE PIECEシリーズ

一緒に観て
わたしだけ泣いて
わたしがむすめに

「ケンカ、しても同じだけの仲直り、していこうね」

って伝えたような気がします


全ては信頼関係のもとに。


安心して逃げてもらっています
いや、


逃げ合っています

ぶつかる
逃げる
話し合い
ごめんなさいの仲直り


ここまでをできるだけ短時間で行います
(急にHOW TOみたいな書き方になってしまいました)

むすめの中には
「ぶつかる」→「仲直り」
というゴールが定着しているので
(チョッパーとヒルルクのおかげ、様様)

むすめは安心して
イライラをどこかにぶつけて
その後に「ごめんなさい」を言いにきて
「仲直りのぎゅうがしたい……」
と言いにきます

「ママもごめんね」
「イライラしちゃってごめんね」

これはちゃんと伝えないと。

むすめが謝ってきても
すぐに、そして素直に
「ママもごめんね」って言えない場面も出てきます

大人だからって人生の先輩なんかじゃないよなぁ


仲直りマスターのむすめは
幼稚園でのお話をしてくれているときにも

「なかなおり、してきたよ」

と言います、え?ってことはケンカ、したんか?

本人たち同士がいいならいいか
女の子同士いろいろあるみたいですからね

こんなこともありました
「○○ちゃん(むすめの名前)が逃げたらAちゃんが追いかけてきて謝ってくれた」

幼稚園でも嫌なことがあると逃げているようで
(物理的にダッシュで)
これがいいのか悪いのかはわかりませんが

昭和の精神論で逃げちゃダメだ
って思い込んでしまうわたしのむすめとは思えぬこの思考に少し関心ながら

話を聞いたところによると

・よくわからないことを言われたとき
・AちゃんとBちゃんがもめているとき

などに逃げているようです
(本当にこれがいいのか悪いのかはわかりませんし、これから「それは逃げちゃダメだったよね」と伝える日がくるかもしれません)


むすめはむすめなりに考えて生きてるんだなって
思います


わたしの母は父の浮気が原因で
数回、無言で家を飛び出しています
幼い頃の記憶なので
それがどれくらいの時間なのかは覚えていませんが

きれいな貝殻を拾って帰ってくるんです

玄関を見つめるわたしと貝殻と夜の海

水彩画のタッチで誰か絵を描いてくれないかな、と思うようなわたしの心の中にあるこの映像

そしてなぜか今だにわたしが持っている貝殻たち


父は数十年浮気相手と関係を続けた結果、その方と再婚しました
もちろん母とは離婚をして。

ケンカもろくにせず耐え続けた母
母の「逃げる」がわたしは嫌いで
でも、母の「逃げる」しか知らないわたしの中にも
「逃げる」コマンドがやっぱりあって

旦那とお付き合いをしていたときに
ケンカの最中に家を飛び出したことがあります
(いや、実はそれまでの方とのお付き合いでも数回……)

普段我慢している感情が爆発したとき
どうしていいのかわからず
行動を起こしてしまうんです

【追いかけてきてほしい】
【これくらい追い詰められていることをわかってほしい】

こういう感情の方が強くなっていて
「逃げる」ことによって
心配される対象になることを利用してしまっている

これは対等じゃないよな

ケンカ、そろそろちゃんとしたいよ

「逃げる」を解決方法にしたくないよ


母と当時のわたしの「逃げる」は
最終手段

だったけれど

むすめとわたしの「逃げる」は

まずは「逃げる」それから「仲直り」


その先があるんだ
その先は明るいんだ

母にもらった貝殻は今も変わらずきれいだ

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