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「広島でおすすめな店教えてください!」にうまく答えられない。

知り合いから久しぶりにLINEが来た。「今度広島に行くからおすすめな店があったら教えてほしい!」というメッセージだった。

その人は東京の出身で今まで広島に来たことがなく、これがはじめての広島なのだそうだ。普段から広島出身・広島好きアピールをしているこのわたしに聞けば間違いないだろうという概算で、おそらくは私に連絡をくれたのだ。

こんなとき、サッと店のリンクを貼れるほどの知識のない自分がものすごく不甲斐ない。私は「住む場所としての広島」は知っているけれど、「訪れる場所としての広島」を知らないのだ。
広島で一番おいしいお好み焼き屋さんは贔屓目なしに私の叔母夫婦が営んでいる店だし、広島で一番うまい牡蠣は叔父が年末年始に仕入れてくる地元の人たちだけの裏ルートで出回るような立派な牡蠣。私が広島で一番好きなカフェは家から徒歩10分で坂を下ったところにある個人の珈琲店だ。とにかく私は「店」を知らない。

よくよく考えてみると、ほぼ20歳まで広島にいたとはいえそれまでの18,19年間は「子供」として親にしっかり保護されて生きていた期間だ。自分で稼いだお金でどこかへ遊びに出かけたこともないし、もちろんお酒も飲めないから居酒屋も行ったことがない。夜遊びもない。
高校生の遊び方などたかが知れたもので、広島で一番有名な若いストリートである「本通り」をダラダラと3往復くらいしながら、途中にあるラウンドワンでボーリングをしてサイゼリヤで昼ごはんを食べ、食後にスタバに入って季節のドリンクを吸い、当時はまだ通りの途中にあったプリクラ館という施設でプリを撮る、という定番すぎるコース。
広島で「飲む」というのを始めたのはほんのここ数年で大学が長期休暇のときだけだし、しかもコロナで広島での外のみが丸1年間ほどできていないことも考慮すれば、広島で大人として「遊ぶ」という経験はほぼ0に等しいと言える。私なんかより、日常的に食べ飲み歩いている広大生や地元の大学生の方がよほど詳しい。まあ、それくらい広島には良いお店がたくさんあるということなのだけど。(ふふふ)
だからもったいないと思う。私はこんなに広島のことが好きで愛しているのに広島の店のことを全く知らない。こんなことで本当にいいのか、いや良い訳がない。恥ずかしい気持ちにもなるし、なんだか申し訳ない気持ちにすらなってくる。

だからせめて、帰省した時には必ずずっと広島にいた友人や知人にお店を教えてもらうようにしている。今知っている数少ない「大人の遊びかた」は全て彼らから教えてもらったものだ。

私が唯一「是非ともここはおすすめしたい」というエリアがある。

「エキニシ」と言われる、広島駅の西側に群がる飲み屋エリアだ。

今年の3月にエキニシでハッピーアワーした時
広島の飲み屋街あるある、
カープのサインとグッズだらけの店。
こういうのをみると心が落ち着く広島県民スピリットなのであった



東京でいうと中野まで下品ではなく、ちょうど三軒茶屋の飲み屋ゾーンに近い。三軒茶屋にカープのユニフォームのレッドと牡蠣を足したような雰囲気の狭い飲み屋が2階建てで数列続いている。

帰省すると毎度ここでしか飲んでしかいない気がする。原爆ドームの方に行けば飲み屋が有名なエリアがあるのだけど、なんせ駅から少し離れるから2軒目や3軒目に行ったことがないのだ。
広島駅から徒歩3分のここは24時の終電ギリギリまで飲めるからとても助かる。ダッシュすれば終電に間に合う。

広島を訪れたときはぜひこちらへ。(あれ、飲み屋のことしか書いていないような……)
30代になったら故郷に錦を飾りに広島に帰るというのが私の学生時代からの野望なので、それまでにはちょくちょく通って大人の広島にも詳しくなっておきます。

(ここからは余談)
折しも折、不意にYouTubeで高校の時の部活(オーケストラ)の動画を漁りに行ったら後輩たちが地元のショッピングモールでカープの応援テーマ『それ行けカープ』を演奏しているのを見て泣きそうになってしまった。私は決して熱心なカープ女子とは言えないのだけど心は常にカープファンなのだ。最初のイントロで気づいて「2・3」のリズムで手を叩く通りすがりの子連れの親子、座って聴いてくれていた観客の人たち…気づけばその場にいた全ての人が同じリズムで手を叩き、ものすごい音になっている。なんて素晴らしい、うつくしい景色なのでしょう……涙
必ずや戻ってくるから、待っててね広島…!!!

推しはキャッチャーの會澤です










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