伊藤レオナ・NY在住指揮者

在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者・文筆家、伊藤玲阿奈(れおな)のブログです。武蔵野学院大学大学院客員准教授。初の著作『「宇宙の音楽」を聴く』(光文社新書)好評発売中!

伊藤レオナ・NY在住指揮者

在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者・文筆家、伊藤玲阿奈(れおな)のブログです。武蔵野学院大学大学院客員准教授。初の著作『「宇宙の音楽」を聴く』(光文社新書)好評発売中!

最近の記事

固定された記事

【クラシック超入門!】ピアノの超絶技巧は音の多さ・派手さだけじゃないぞ

皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 去る7月21日の午後、20年来の大切な友人であるピアニスト、マクシム・アニクーシンのコンサートがNYのワシントン・ハイツで開催されました。私は自宅から離れることが出来なかったのですが、幸いZOOMでのLIVE中継があったので、そちらで楽しみました。 マクシムは、共産党時代のロシア、つまりソビエト連邦に生まれ、リヒテルやギレリスはじめ数々の名ピアニストを生んだモスクワ音楽院で

スキ
30
    • 【写真付】NYの狂乱物価と庶民の味方あれこれ

      皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 今回は、私が苦しんでいる物価高のお話を。 報道されている通り、現在NYは歴史的なインフレに見舞われています。先月、帰国してあらためて食べ物の安さに驚いたのですが、食費に関しては間違いなくNYは日本の2倍どころか3倍から4倍高いです。 たとえば、定食屋チェーンとして有名な大戸屋。NYに進出して、マンハッタン内に何軒か店舗を構えています。 3月、母親が私を訪ねて来た折に、そ

      スキ
      24
      • 【NYレポート】ある若きメキシコ人音楽家にもらった笑顔

        皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 こちらは遅咲きの八重桜が、いま丁度きれいに咲き誇っているところ。 ただアメリカでは学校が秋に始まるうえ、年中好きなときに就職するのが当然とされますから、桜の季節と年度のスタートを結びつける習慣はありません。 しかし日本で生まれ育った私にとっては違います。たとえ異国の地であろうと特別な感慨が湧いてくるものです。特に今年は日本を離れて早くも25年目。桜を見ては、まさに矢のごと

        スキ
        84
        • ”宇宙元旦”にあたって ~自己の確立

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 クラシック史上最大の天才作曲家のひとり、モーツァルト(1756~91)。 彼の音楽は、ちょっと古い言い回しなら「天衣無縫(てんいむほう)」、つまり音楽のつくり方が自然極まりないにもかかわらず完全な美しさをもっています。人間の余計な情念でこねくり回さずに、神から与えられたインスピレーションをそのまま書き取ったような音楽なのです。 実際のところ、モーツァルトはまさにそのままの

          スキ
          30

          【音楽史】戦争に翻弄されたウクライナの大作曲家(2)忍びよる戦争の影

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 私なりのウクライナへの連帯として、同国が誇る大作曲家セルゲイ・ボルトキエヴィチ(1877~1952)の生涯と代表的作品を紹介するシリーズ、今回はその2回目にあたります。 中年期のボルトキエヴィチ 前回、ウクライナのハルキウ(ハリコフ)に生まれ、音楽院を卒業してベルリンで活躍するまでの青年時代をご紹介しました。今回はその続きですが、戦争によって人生が翻弄され始めるところから

          スキ
          26

          【音楽史】戦争に翻弄されたウクライナの大作曲家(1)幸せだった青年時代

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 去る2月25日に投稿した、ウクライナ戦争でプーチン支持の音楽家が制裁を受けている記事に対して、私も驚くほどの反響を頂きました。 音楽家も続々とウクライナへの連帯や支援を始めていますが、私も微力ながら、同国の偉大なる作曲家について皆さんにご紹介することで、その一端を担わせて頂こうと存じます。 その作曲家とは、セルゲイ・ボルトキエヴィチ(1877~1952)。素晴らしいピアノ

          スキ
          46

          【実践に役立つ音楽史】ベートーヴェンの修業物語(2)~ウィーン時代編

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 音楽家・講師として活動するにあたり意義のある音楽史を分かりやすく解説する新シリーズ「実践に役立つ音楽史」。そのシリーズ最初のテーマは「ベートーヴェンの修業時代」とし、「楽聖」とまで呼ばれるベートーヴェンが、若年時に一体どのような教育を受けていたのか、数回に分けて、さまざまな伝記エピソードや写真を交えてご紹介しています。 前回は生まれ故郷ボンで彼が受けた教育についてお伝えしま

          スキ
          43

          【NY緊急レポート】親プーチンによって”制裁”を受け始めた音楽家たち

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 とうとうウクライナで戦争が始まってしまいました。むかし大学時代に国際関係学を学んだ身としては、第2次世界大戦がはじまった際の歴史と似ていることが気になります。さすがに人類も学んでいるはずなので、あの時の二の舞にはならないと思いますが・・・。 独裁的な権力をもった政治家がおちいる悪循環は、権力を持てば持つほど弾圧やら粛清やら罪を犯しているので、いったん失脚すると裁かれる恐怖に

          スキ
          132

          【実践に役立つ音楽史】ベートーヴェンの修業物語(1)~故郷ボンでの教育

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 今回から、音楽家や講師として活動するにあたり役に立つような音楽史のトピックを分かりやすく解説する新シリーズ「実践に役立つ音楽史」を、皆さんにお届けします!  そのシリーズ初回は、ベートーヴェンの修業時代がテーマ。 「楽聖」とまで呼ばれるベートーヴェンが、若年時に一体どのような教育を受けていたのか? ――これから数回に分けて、さまざまな伝記エピソードや写真を交えてご紹介しま

          スキ
          152

          【歴史トリビア】🍄キノコが好き過ぎた2人の作曲家🍄

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 今回は、2人のクラシック作曲家とキノコにまつわる面白いエピソードをご紹介しましょう。ちょっとした息抜きにお読みください。 その1 🍄ヨハン・ショーベルトとキノコ🍄まずはヨハン・ショーベルト(生年不詳~1767)です。ドイツに生まれ、後半生はフランスのパリで活躍した作曲家。 皆さん、間違えてはなりません。学校でも授業で聴かされる『魔王』を作った「歌曲王」シューベルト(179

          スキ
          25

          【NY生活】40回以上刺され・・またもNYでアジア系女性が犠牲に(写真レポート)

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 またも起きてしまいました・・。アジア系女性が犠牲になった犯罪です。 NYの治安悪化については先月にもお伝えしました。ハーレムの近所で19歳の少女が殺された事件、しかも私も利用していたバーガーキングで発生した事件についてです(下のリンク参照)。 今回お伝えするのは、2月13日の未明、NYのチャイナタウンで韓国系アメリカ人クリスティーナ・リーさん(35)が刺殺された事件です。

          スキ
          19

          【歴史トリビア】童謡唱歌をめぐって

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 本日2月17日は、今でも日本人に歌い継がれる唱歌『故郷(ふるさと)』を作曲した岡野貞一(1878~1941)の誕生日でした。 鳥取の貧しい家庭に育った岡野は、青年時代にキリスト教の洗礼を受け、その教会でオルガンを習いながら音楽の素養を身に付けました。そして、同じく鳥取の出身で、東京音楽学校(現・東京藝術大学音楽部)の2代目校長だった村岡範為馳(むらおかはんいち・1853~1

          スキ
          29

          【NY生活】アメリカのバレンタインデー(写真付)

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 今年もやって来ました。日本では男性がドキドキする日、バレンタインデーです。 この日はもともと、カトリック教会で恋愛の守護聖人として信仰された聖ウァレンティヌス(3世紀の人:日本では卑弥呼が生きていた世紀)の命日とされ、教会では祝日として祝われてきました。バレンタイン(ヴァレンタイン Valentine)というのは、そのラテン語名の英語読みです。 恋愛の守護者ですから、西洋

          スキ
          21

          【音楽史】ガス室への分かれ道にて~ナチスに虐殺されたチェコ人音楽家(後編)

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 前回の続き、ホロコーストの犠牲になったチェコ人音楽家、後編です。前編はこちらからどうぞ。 3.最後の最後に妻子を殺された指揮者カレル・アンチェル2人目は、指揮者のカレル・アンチェル(1908~1973)です。今回ご紹介する3人のなかでは唯ひとり戦後まで生き延び、日本のクラシックファンのあいだでも有名になった人です。 カレル・アンチェル 酒造業を営む裕福なユダヤ人の家に生

          スキ
          25

          【音楽史】トイレットペーパに託した音符~ナチスに虐殺されたチェコ人音楽家(前編)

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 今日1月27日は、国際ホロコースト記念日(the International Holocaust Remembrance Day)です。 ホロコーストというのは、第2次世界大戦中に独裁者ヒトラー率いるナチス・ドイツがおこなった大量虐殺のこと。主にユダヤ人が対象でしたが、政治犯やロマ(ジプシー)なども含まれていました。ガス室などを完備した強制(絶滅)収容所などに送られるなどし

          スキ
          45

          【NY生活】ハーレムの治安悪化/犠牲になった19歳の少女(写真付レポート)

          皆さん、こんにちは! 在米25年目、ニューヨークはハーレム在住の指揮者、伊藤玲阿奈(れおな)です。 今日はNYマンハッタン島北部にあるハーレム地区の治安、そして、最近起こった痛ましい銃撃事件について書きたいと思います。 私がハーレムに引っ越してきた3年前までは、夜も平気で歩けるほどハーレムも安全になっていて、それまでのアフリカ(黒人)系やヒスパニック(南米)系のみならず、白人や中東・アジア人も増えてきていました。家賃高騰によって、それまで住んでいた層が引っ越しせざるをえな

          スキ
          34