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技術書典9 おつかれさまでした!

技術書典9 本当におつかれさまでした!
初の即売会サークル参加、初のオンライン同人誌即売会参加でした。
開催前までは「リアルイベントでやってたコミュニケーションが取りにくくなるのかな?だとしたら寂しいな〜」と思っていたのですが、結果的にTwitterなどでワイワイできたのですごく楽しいイベントでした!
例によって今回もむちゃくちゃに買ってしまいました。えへへ。

サークル参加について

前々から「技術同人誌書きたい!技術書典にサークルとして出たい!」と言っていたのですが、技術同人誌は今年5月に初刊行、そしてサークル参加は今回達成と相成りました。イェイ!🎉
今年は去年のように個展を開くのもままならない状況…ということで、技術書典にサークル参加することを目標として動いていたのですが、無事達成できてヤッター!という感じです。

それにしても、サークル参加費用無料&物理本の送料無料と運営の皆様には足向けて寝られないです…。
オンラインマーケットの運営管理も本当におつかれさまです…。
細かな表示の修正なども見てました!気がついてましたよ!!ありがとうございます!!またよろしくお願いします!!

今回のイベントでは頒布物は同人誌(書籍)のみというレギュレーションだったんですが、もし可能であれば次に参加する時はポストカードなどグッズも頒布してみたいですね。
そして、サークル参加してみて、あらためて「同人誌即売会の花形は”新刊"である」と実感したので、またサークル参加する時は新刊を引っさげて参戦できるように頑張りたいな〜と思いました。
特に技術書典では新刊はピックアップされやすく、かつ新刊を中心にサーチしている方も多い印象でした。

本の頒布状況について

今回のイベントではサークル「メルトラテクノロジーズ」として2冊の新刊を頒布しました。

* できるだけ毎日続けるためのデイリーコーディング戦略 [第2版]
* 2時間でクリエイティブコーダーになる本 p5.jsではじめるアートプログラミング

おかげさまでご好評をいただいております。
お手にとってくださった皆様、ありがとうございます!
また、Twitterなどでリツイートやいいねを付けてくださった方も本当にありがとうございました!!
とても励みになりました。
オンラインでもできる"差し入れ"、それがリツイート&いいね!!

技術書典運営の皆様によるイベントを盛り上げるためのYouTube Liveに取り上げていただいたこともあり、クリエイティブコーディングを初めて知ったという方にもお手にとっていただけてすごく嬉しかったです!

私の技術同人誌を起点に、クリエイティブコーディング業界をもっと盛り上げたり、誰かのクリエイティブ魂に火を灯すことができれば、この上なく嬉しいです。

「できるだけ〜」の方は、初版を過去にご購入いただいた方には割引を実施したのですが、この告知にBOOTHの「一斉送信」機能が便利でした。
特定商品の購入履歴のあるユーザにだけメッセージを出せるので、この機能で初版購入者さんにお声がけさせていただきました。
マジで便利だったのでPixiv社にも足向けて寝られません。

本の執筆について

いやもうむちゃくちゃ大変でした。

そもそも「できるだけ毎日続けるためのデイリーコーディング戦略」は今年5月に刊行した技術同人誌でした。
5月頭、Twitterで「エアコミケ」が盛り上がっていた時、「あーあ、既刊が一冊でもあればこういう時流行りに乗っかれたのに…技術同人誌書きたい書きたいって言っておきながら書いてないんだもんなぁ…」と腐っていたんですが、その中で「いや、今からでも書けばよかっちゃ?」と思いついたことがきっかけで執筆しました。
ちょうどその時はPCD Tokyoのデイリーコーディング企画で毎日1作品投稿を続けていた時期で、昨年11月も同じようなイベントに参加した経緯から「こういう毎日投稿する系のノウハウをまとめたら需要あるかな?」と思い、テーマが決まりました。
デイリーコーディング企画の最終日に合わせて刊行したかったということもあり、執筆の時間はかなり限られていました。
そのため、組版(読みやすい紙面デザイン)に凝れなかったことが気がかりでした。

そこで技術書典9では内容をパワーアップさせ、CSS組版を導入し、表紙を紫迷亭さんにお願いしました。
こうして大胆にグレードアップした「できるだけ毎日続けるためのデイリーコーディング戦略 [第2版]」が完成したのです!
とはいえ、こういう時に限って仕事が詰まったり体調を崩したり(盛大に夏風邪をひきました。今は元気いっぱいです)したため、最後の方は作業も積み重なって「はやく…脱稿したい…」と呻くゾンビのようになっていました。

第2版の表紙については前述のとおり、イラストおよびデザイン(文字組みなど)をトータルに紫迷亭さんにお願いしました。
最初、表紙イラストのイメージについて「『時間がなかったりやる気が出なかったりする中でも毎日プログラミングで制作するためのテクニック集』なので、時間や月日に関するモチーフ(時計、カレンダー、太陽と月など…)が入っていると面白いかな?と思っています。」とお伝えしていました。
その後、ラフとして「道の上に立ち、歩みを進める」ことで時間の経過を表現されている現在のタイプをご提案いただき、その発想はなかった!と感動したため、この方向で進めていただきました。
また、本の中の要素も入れたいという紫迷亭さんの粋な計らいにより、"例の生き物”がマスコット的に描かれました。
グラデーションカラーや柔らかな表現のイラストがついたことで、親しみやすい印象になったと思っています。
本当にありがとうございました!
紫迷亭さんにも足を向けて寝られません。
あとこれは(おそらく)偶然なんですが、リンクのサムネの位置がイラストドンピシャでびっくりしました。

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完全な新刊として「2時間でクリエイティブコーダーになる本 p5.jsではじめるアートプログラミング」を刊行しました。
こちらはPCD Tokyoで過去2回担当させていただいたProcessingの初心者さん向けワークショップの内容をp5.jsに書き換えたものです。
私自身が日々の作品制作にProcessingよりもp5.jsを利用することが最近多いため、p5.jsでもあのワークショップ内容を展開したいなぁ…とずっと考えていました。
そこで今回、技術同人誌として執筆して刊行した次第です。

しかしこれがもう本当にめっちゃくっちゃのむっちゃくちゃ大変でした。
「できるだけ〜」の方は初版の原稿があるために作業ボリューム的にはバフがかかっている状態でした。それでも大変でしたが。
しかし、「2時間で〜」の方はワークショップ資料があるとはいえ完全新刊です。
最初は「ワークショップも2回もやってるし、内容や説明の順序はほぼ固まってるから執筆も進めやすいだろう」と考えていました。
いやもう全然そんなことなかった。
ワークショップではスライドを指差しながら「はい、ここが大事です。ここがグワワ〜ンとなってバーンとなるからドドーンとなるんですね」と言えばいいところを、技術同人誌では文章で全て書き表さなければなりません。
文章で100%伝えるのが難しい場合は、新たに作図する必要もありました。
これが本っっっ当〜〜〜〜〜〜に大変な作業量でした。
そして意外にも、この本で一番書くのに苦労したのは「はじめに」の章です。
プログラミングと「初対面」の方を緊張させないように、迷子にさせないように、そしてちょっとワクワクしてもらえるように…という気持ちで書きました。めちゃくちゃ難しかったです。

「2時間で〜」の表紙のグラフィックは本文中で解説されている内容で制作しました。
これは初心者さんに向けて「こういう作品がつくれるようになります!」というアピールに加え、p5.jsを知らないプログラミング上級者に向けて「この図形、あなたならどう実装しますか?」という問いかけの意味も込めて制作しました。
配色や雰囲気は本のテーマから若葉マークをイメージしました。
とはいえ、シンプルすぎてマーケットで目立ちにくいかな?という印象もありました。
やはりイラスト表紙はインパクトがありますよね。
実際、学生の頃を思い返してみても、無機質なCGグラフィックがポンと載った表紙の参考書より、漫画的イラストが載っている表紙の参考書の方を手にとっていたような気がします。
買う時も目につきやすく親しみやすい印象を持ちますし、なんとなく持っていたくなりますもんね。

内容的にもまだまだ付け足したいことがあるので、こちらも第2版を出したいところですが、そうなると「2時間で」から「3時間で」になるのか、はたまた「1日で」「土日で」になるのか…。
初心者さんがハードルに感じない分量にはしたいのですが…悩ましいところですね。

日本語で書かれたp5.jsの本は一般書で探してもまだバリエーション少ないので、そのような状態のうちに初心者向けの入門書を出せたのは誇らしくもあります。
p5.jsもProcessing同様めちゃ面白いんですけどね〜。
知名度がまだまだ低いので私としても頑張りたいなという気持ちです。
授業でProcessingを扱っている大学も多いそうですが、p5.jsももっともっとそういった場で使われてほしいな〜と思っています。

「JavaScript」をキーワードに本を探す方も多いはずなので、本当は「2時間で〜」の紹介ページにもJavaScriptの文字を入れたかったのですが、本当の本当にプログラミングの初心者さんに向けるなら見慣れない横文字は避けるべきかなとも考え、あえて入れませんでした。
この辺はうまいやり方があるような気もします。
そんな一方、技術書典運営のメールマガジンで、オンラインマーケット上から「入門」をキーワードに本を探すためのリンクが貼られていたのを見て、光の速さでデスクに座り、「2時間で〜」の紹介ページに「入門」の文字を入れたこともありました。

2冊とも、GitHubにプライベートリポジトリを立てて執筆していました。
コミットログを参照すると、だいたいどちらも並行しながらの執筆で2ヶ月くらいかかっていました。激闘でしたね。
この執筆中も、普段の作品投稿やブログ記事執筆、PCDのイベント参加や作品提出などの頻度を落とさないようにするのも大変でした。
誰が気にするというわけでもないでしょうが、なんとなく気になってしまい…。
「デイリーコーディングの本出してるのにデイリーに進捗出してなかったらかっこつかんよなぁ…」という変なプライドで動いていました。
この期間は本当によくやった自分、という感じです。

今回のこだわりポイントであるCSS組版ですが、Qiitaに記事として投稿したのでこちらも見ていただけると嬉しいです。

VS CodeとMarkdownで書いた技術同人誌に導入したCSS組版 - Qiita
VSCodeとMarkdownで技術同人誌書いたので拡張機能とかまとめ - Qiita

最初は余白調整したい…から始まって、気がついたらめちゃくちゃに沼にハマっていました。
余白に余裕を持たせ、見出しのデザインをちょっとおしゃれにして、見出しと本文で書体を変えるなど、より読みやすさが追求できたかなと思っています。
あと組版とは関係ないですが、上記記事中にも書いているKindleタブレットで校正作業をやるアイデアは我ながら素晴らしいアイデアだと思っていますマジで。

それにしても、同人誌制作ってクリエイターとしての総合戦力が問われますね…。
どのジャンルにも毎シーズン新刊を出している作家さんがいらっしゃいますが、今回の執筆作業を経験したことでそういった方々がさらに「神」に見えてきました。後光がさして見えます。

本を買う側として

今回も買っちゃいましたねぇ。

オフラインの技術書典は2回ほど行ったことがあるのですが、お財布の中の現金が減ったり戦利品入れのバッグの重みがえげつないことになることで「あ、これ以上買ったらまずい」とアラートがかかるのですが、オンラインは電子決済!電子書籍!紙書籍はあとから配送!何の心配もいらな〜い!
自宅からゆったりとたくさんの本をチェックできるのも強いですね。
今晩はクレカを握りしめたまま眠ります。

オフラインでもオンラインでも、タイミングがあれば「なぜこの本を買ったのか、買いに来たのか」を作家さんに言うようにしています。
「サークルカットにxxxって書いてあって気になって来ました!」とか「xxxってフレーズに惹かれて買いました!」とか。
こういうちょっとしたコミュニケーションが好きです。

読んだ本について、できる限り感想ツイートをしたいなぁと思っています。
ちなみに、読みながら面白いと感じたことをLINEのKeepメモ(自分用メモ欄)にメモっといて、Twitter上で清書するという流れでツイートしています。
皆様もぜひ。
感想はどの分野でもマジでクリエイターの動力源になりますので…。

今回買った本の中でも、同じクリエイティブコーディング、同じp5.jsがテーマということで「すぎもと組」さんの「超ビジュアル訳 ニーチェの詩:p5.jsでうたう「深夜の鐘の歌」」が特に印象深かったです。
「技術書典で展開する作品集」という点で、なんだか視界が開けた心地です。
私も作品集出したいなぁ。考えてみようかなぁ。
他にも、オンラインイベントや在宅ワークをテーマとした本もあって興味深かったです。
まさに今必要な本、今必要な知識がディープに知れてよかったです。

エンジニアたるもの、「この分野について語らせたら朝までかかるぜ」的な話題ってあると思います。
勉強会の懇親会で、二次会でも語り足りないようなことです。
そういった事柄を一冊の本としてまとめて、美しく手に取りやすい形にしてもらえているという点で、技術同人誌ってすごくハッピーな存在だと思っています。
自分の知らない分野の話を楽しそうに語ってくれる専門家って心ひかれるし、ありがたいものです。
特に試行錯誤や失敗の記録などは同人誌ならではというのもあり。

今後について

今後も技術書典オンラインマーケットとBOOTH上で頒布を継続します。
引き続きよろしくお願いします!

* 技術書典オンラインマーケット「メルトラテクノロジーズ」
* BOOTH「@reona396 Products」

また、日本のProcessing系コミュニティ「PCD Tokyo」のオンラインイベントでも何か動きがあるかも…?
最新情報や運営にご興味がある方はPCD TokyoのTwitterとDiscordをチェックしてくださいね!

@PCD_Tokyo - Twitter
* PCD Tokyo - Discord

皆様、あらためまして技術書典9おつかれさまでした〜!
次回のイベントでもぜひお会いしたいです!!
それでは、引き続き読書の秋を楽しみましょう…📚📚📚

Processingとp5.jsとクリエイティブコーディングが大好きです。 めちゃくちゃ元気!