小説|瑠璃色の瞳(4)
門の前まで来ると、馴染みの門番が出迎えてくれた。
テヌートはこの家専属の門番だが、もう一人は王城から交代制で見張りに来てくれている。
この門番は父が司祭になったばかりの頃から時折来てくれる顔見知りだ。二人目の父のような存在で、彼も芽依を本当の娘のように接してくれていた。
父とは同い年で随分仲も良かった。名を忠文という。
忠文はテヌートの傷を見て大層驚いていたが、彼が心配はないが今日は休ませてほしいと言うと、快く引き受けてくれた。
お言葉に甘えて、三人が邸宅の中に入っていくと、