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回想と回顧(その8)

ART-SCHOOLのアルバム「LOVE/HATE」のリリースに伴うツアーの札幌公演。
その会場で僕は生まれて初めてナンパをした。

相手は当時20代後半か30代前半くらいのシングルマザー。男女のカップル1組と3人でライブに来ていた。
開場前の整列で整理番号が近かったので、フロアでも自然と近くに立っていた。

最初はナンパをするつもりは全然なく、何とはなしに会話をしただけ。
そもそも会話をしたきっかけは覚えてないけど、相手が自分と同じくART-SCHOOLの古参のファンで、自然と会話が盛り上がった、そんな感じだったと思う。
連れのカップルはART-SCHOOLのライブに来たのは初めてだと言っていたので、程良い温度差というか、カップルは2人で話していたから、自然に相手と1対1になっていた。

「1曲目に演るのは何かな?」とか、古参のファン同士ならではの会話を交わしているうちにライブが始まった。
ライブ中はさすがにお互い口数が減ったが、「この曲、CDとアレンジが少し違うね!」とか何とか、コミュニケーションは続いていた。

終演後、会場を出たところで思い切って「今度、ご飯でもどうですか?」と言ったら、彼女は「う〜ん、今は育児中心だし、そういう感じじゃないなぁ」と言われた。

僕は「あぁ、そうですか」とだけ言って歩き続けてると、連れのカップルの男性の方に「いつまで付いて来んの?」と言われました。
いやいや!駅に向かって歩いてるんだから、進行方向は一緒でしょうよ!
その場で突っ込みたかったが、何となくバツが悪かったので、会場まで引き返した後に、時間をズラして帰路に着いた。

この日を境に、無気力な恋愛依存症患者の如き、堕落した日々が本格的に始まったのである。

次回、小規模な大事件編につづく!




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