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Visual Thinking Strategies 007

製作者:ローレンス・アルマ=タデマ(オランダ→イギリス)1836-1912
作品名:古代ローマのスタジオ
製作年:1874

1:何が描かれているか

石造りの建物の中に4人の人。
3人はベンチに座り、1人はベンチに右足を乗せてしゃがむように立っている。ベンチに座る3人は絵を鑑賞している。3人のうち、両端の人は絵を食い入るように見、真ん中に座る白いあごひげを蓄えた男性は立っている男性(この絵の作者だろうか)と会話をしている。
建物の壁は光が入るようになっており、柱には人の顔の彫刻が施されている。光が差し込む法を向くような形で、木製の台に絵が置かれている。どんな絵なのかは見えない。木製の台は漢字の「入」のようになっていて、おそらく折りたためるようになっている。作者らしき男性は手に絵が入った箱のようなものを持っている。紙芝居の箱のような。左側が空いていて、絵が少し見える。とびらには「ABEON PINXS」と書かれている。

2:絵の中で何が起きていて、これから何が起こるか

絵を鑑賞している。作品の解説を行ったり、感想、質問などの会話をしている。作者らしき人が手に別の作品を持っていることから、これからこの絵のお披露目が行われるかもしれない。もし気に入れば、この作品を買いたいと申し出て、金額交渉がまとまれば、売買の成立になるかもしれない。

3:どのような感情や感覚を受けるか

真剣勝負。早く世に出たい画家とそれを厳しく見定める鑑賞者。自己承認欲求。認めて欲しい。でも厳しい意見も欲しい。いや、褒められても複雑な気分。わかって欲しい部分と、簡単にわかられてたまるかというアーティスト精神。わかりそうでわからない、加減の絶妙さ。ピント合わせ。

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