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20年大阪住んでいる人が見た神戸の話。

 大学生三年生になりました。藤村玲乃です。
週に二回しか学校に行かなくなったのに、課題の量は変わらないのなんでだ、と思いながら学校に行っています。
それに加えて定期を買わなければならないので、出費が痛いです。(結局、バイトなどで使うのだけれど)なので、定期があるうちに兵庫県を楽しんでおこうというのが、大学三年生の間での密かな目標でもあります。僕の定期をできるだけ無駄にしないためにね。

神戸文学館に行ってきました

ということで、ずっと行きたかった神戸文学館に行ってきました。神戸ゆかりの文豪たちに関する展示がされている神戸文学館。ゼミの先生がおすすめしてくれたのと、大阪には文学館がないのでこの機会に。
現在、神戸文学館は『文豪とアルケミスト』とコラボして展示を行っています。僕は文アル(文豪とアルケミストの略)はプレイはしていないのですが、好きな俳優さんが舞台版に出演していたことは知っていたので、それも楽しみにしています。

灘駅から歩く

僕の定期はJRなので、阪急王子公園駅からではなく、JR灘駅から少し歩くことにしました。神戸文学館に行くには駅から山側に向かうのですが、大阪で生まれた僕には坂が多い。兵庫県は山と海が対面しているので、とにかく坂が多いんです。気温も上がり始めて、夏の色が見えた4月のうちに来られて良かったです。
しばらく歩いていると正面に観覧車が見えてきました。王子動物園です。実は、しばらく三ノ宮に通っていた時期があったのですが、そのときに車窓から見えていたのはこれだったのか、なんだかはじめてきたのにはじめての感じがしない場所だな、と思っていました。


☝三ノ宮に通っていたときの話はこちらから☝


観覧車を横目に目的地へ

神戸文学館は、もうすぐです。横尾忠則現代美術館の向かいにあります。ついでに、横尾忠則現代美術館はホラー要素があることを知っていたので行きませんでした。怖いのダメなんだよね。
いよいよ、レンガ造りの建物がお目見えしました。神戸文学館、到着です。

神戸文学館

展示に関しては、見に行って欲しいのと写真撮影ができなかったので、伝えられることは少ないですが、実際に自分たちが知っている場所がモデルになった作品や文豪たちの書斎が見れるのは、とてもよかったです。あと、僕が筆跡が好きな人なので、文豪が実際に書いた原稿などが展示されていてテンションが上がりました。

ちょっと寄り道

そういえば、ゼミの先生が水道橋筋商店街が近くにあるって言ってたな。ちょっと寄ってみるか。お腹すいたし。ということでちょっと寄り道して、水道橋筋商店街の方へ向かいます。

ところで皆さんは「商店街」と言われればどういったものを思い浮かべますか?僕は地元の商店街を思い出します。しかし、それは幼少期のころの姿と現在の姿の二つがあります。幼少期、おばあちゃんが好きな喫茶店があって、プラモデルがきちきちに詰められたガラス張りのおもちゃ屋さんがあって、商店街中に屋台が並ぶ夏祭りがある。そんな商店街を見ていました。しかし、今はその面影はありません。ここ数年でシャッターが確実に増え、プラモデルはほこりをかぶり、夏祭りは流行病の影響か去年は開催されていませんでした。唯一、おばあちゃんが好きな喫茶店は残っている。僕が大人になるまでに、姿を変えてしまった。そんな商店街です。

しかし、水道橋筋商店街を見て、僕の商店街のイメージは大きく変わりました。

水道橋筋商店街へ

阪急王子公園駅を横目に、しばらく神戸文学館とは逆方向に歩いて行くと水道橋筋商店街があります。アーケードが見えてくる手前に、メンチカツ100円の文字が。絶対美味いやろ。すぐに購入。お店の人が「五分ぐらいで作ります!」と一言くれ、すぐさま揚げ始めた。どうやら、小さなお肉屋さんのようで、店内には数々のお肉が。(恥ずかしながら藤村はお肉に関して詳しくないので、それがいいものなのかは分からなかった。)眺めながらぼーっと待ってると、お店の人が「すぐ食べますか?」と。返事すると紙で包んでくれました。ありがとうございます。

近くにベンチがあったので、そこで食べる。持ってるだけで手が熱い。がぶっとかじる。うまい。メンチカツというよりハンバーグにザクザク衣つけて揚げましたみたいな肉厚感。肉汁を垂らしながらもぐもぐ。やっぱ美味い。

商店街の形

アーケードが見えてくると藤村は驚きました。人が多い!唐揚げや中華まんが安くで買える店が立ち並んでいる。生きてる商店街だ。知らない場所ってだけで楽しい。けど、ここは街の一部って感じがしてもっと楽しい。ここには、スーパーとは違う、デパートとも違う商店街としての価値があるんだな。

藤村、ちょっと気になります

それと気づいたことがあって、変わった店多いよね。ピロシキ、海ブドウの販売場、誰もいない古着屋、お菓子の専門店、などなど。個人が好きなことを商売にしているようなお店が多いなと。そういえば、一度取材した『いちばたけ』ってこの商店街にあるんだっけ。ちょっと覗いてみようかな。

商店街の光源「いちばたけ」

貸切でした……。なんだか中でピクニックしてるみたい、楽しそう。少しくらい路地の中に光が差し込んで、光源になってるのやっぱり綺麗だな。

知ってたつもりの神戸

そのまま商店街の端まで歩くと、住宅街と繋がっていく。目の前には明石焼きの店が。そういえば藤村、ここ二年兵庫にこれだけ来ているのに、明石焼き食べたことなかったんです。食べるか。ということで、ソースとノーマルの半々を頂きました。美味しい!!こんなこと言うと悪いけど、大阪のたこ焼きより好きかも。ノーマルのほうが好みでした。

食べながらこの町を見て、あいさつの多い町だと感じた。「お久しぶりです」「こんにちは」「いらっしゃいませ」そしてその先の会話。「この間はお世話になりました」「今度こんなことするよ」「今日はおらへんな」「まだ会ってないわ」身近な人たちがいつもいる場所、集まる場所として商店街が機能しているからこそ、数時間いただけでこれだけの会話が聞こえる。それも、はじめてその場に来た人に。

三年間で変わっていく

入学する前に思っていた神戸や兵庫は「こう」だっただろうか。お上品でお高い感じで西洋的、文化があって文豪が多い町。自分にはもしかしたら合わないような、綺麗な場所。正直、二年の前期まではそう思っていた。けれど、三宮に通うようになって、色んな取材をして、色んな角度から兵庫を見た。そうやってたくさん見てやっと気づけました。

明石焼きの味が口に残ったまま、次の行き先を考える。もっとたくさんの神戸を知りたいと思う。今ならもっと神戸のことを知れるような気がするから。そして、いいところはたくさん自分に足していく。ということで、まずはあいさつ。

『ごちそうさまでした!美味しかったです!』



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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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