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結いだより 第124号 を読んで

#鎌倉投信 さんが毎月発行されている月次報告が『結いだより』です。

第124号 が公開されました!

巻頭には、鎌田社長の「ポスト・コロナ展望」が載せられています。

新装なったWebサイトの「結い日和」にも。

新型コロナウィルスは、それ自体が、経済活動に直接的な被害を及ぼしたわけではありません。人の命や生活、すなわち社会に甚大な影響を与えたことで、結果的に経済が機能しなくなっているのです。ここで感じることは、「経済は、社会の安定があって、はじめて成り立つ」ということです。

この指摘は非常に重要だと考えます。目下のような状況だからなのか、よく分かりませんが、ESG投資やSDGsが金融業界で妙に喧しくなっている印象があります。しかし、鎌田さんが示されているような洞察を基にしているのか、疑問です。企業が得る収益は、環境、社会との関係からうまれているもので、それを殊更に取り上げるのはナンセンスだと感じます。

様々な先端技術、知恵と工夫を用いて社会課題を解決し、社会、経済構造の転換をうながす会社は、間違いなく「これからの社会に必要とされる会社」だと考えます。

この視点が、自ら投資すべき会社を探し出す存在であるはずのアクティブファンドに求められるのは当然のことと私は思います。

資産運用部・橋本さんの「社会形成」に関するコラムは、「経営理念がもたらすもの」の2回目です。

投資先の「いい会社」、 #前田工繊  さんの基本理念が紹介されています。

「基本理念:人と人との良いつながりがすべての基本であり目標です」
https://www.maedakosen.jp/about/philosophy.html

前田工繊さんに訪問された際に、橋本さんがその理念の浸透度をどんなふうに感じられたかが、語られています。

また、業績と理念の関係についても言及されています。常にそれが連動するわけではないと認識している、と。しかし、その一方で、こんな仮説を持って企業調査を進めている、と説明されています。

「理念等を通じて社内外に自社の存在理由を明確に示し、社員や顧客などの関係者を惹きつけることができる魅力的な会社」はこれからの時代に繁栄していく会社である

冒頭の鎌田さんのメッセージからも感じ取れますが、これから益々、社会に対してどんな価値を提供しうるのか、その会社が存在している意味を問われることになるものと思います。この仮説に基づいた、調査、またそれに基づいた投資判断に注目したいです。

今回、最も印象的だったのが、運用報告会で受益者の皆さんから寄せられた質問へのフォローアップです。結い日和に完全版が掲載されています。

質問があった投資先について、鎌倉投信の皆さんがどのように分析、評価しているのか、が非常に具体的に説明されていました。その説明から、なぜ投資するに至ったかの投資仮説も窺え、その仮説が崩れていないかフォローされていることを感じました。

ただ、一番グッと来たのは、最後の鎌田さんのコメントでした。

投資の本質的価値とは、人と人とのよい縁を結ぶこと、さらには、自分自身が大切にする内面との出会いなのかもしれない、と感じています。

投資を通じて、自分自身が何を大切にしようとしているのか、を発見すること、確かにあるような気がしますね。

資産運用部・五十嵐さんのこちらのコラム。

書店は全国に約1万店舗あるので、単純計算で私は2万番目の購入者になる。
完全に出遅れた。

筋金入りや、そう思いました笑

今月も読み応えたっぷりで充実の内容でした。

『結いだより』を通じて「伝えよう」とする真摯な姿勢、「ちゃんと伝わってほしい」という切なる願いを、とても強く感じました。次号も期待しています!

以上、 結いだより 第124号 を読んで でした。


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