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"レシートは、その人の大切にしたいものを教えてくれる。" レシート探訪(著・藤沢あかり さん)
先日参加したイベント で買った本です。透明書店さんで買いました。
『北欧、暮らしの道具店』での連載から生まれた本というのがこの本を選んだきっかけです。『北欧、暮らしの道具店』を運営するクラシコムさんのイベントに7月26日に参加する予定でした。その直前だったので、この本、買おう!と考えたのです。
本は著者の藤沢あかりさんのインタビュー25人。そして、藤沢さんご自身のレシートにまつわるお話が5つ、収載されています。
レシートからのぞいた「食卓」、レシートから伝わる「家族」、レシートから気付いた「好き」、レシートで考えた「仕事」、レシートからみえた「未来」
レシートには、何にお金を使ったのかが記されます。何気なくたまたま買ったもの、いつも買っているもの、どうしても買いたくてやっと買えたもの、誰かに贈るために買ったもの。色んなモノ、コトに使ったお金の証拠であり、記録。
本に登場されていた皆さんのお話を読んで感じることは、お金の使い方にその人が出ている、ということでした。
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お金を払って受け取るその一枚は、「どこで、何にお金を使っているか」の証だ。
どんなものを食べたいか、ずっとあり続けて欲しいのはどんな店か。わたしには、彼女のレシートが「こんな世界で生きていきたい」という決意表明に見えた。
矢口さんはあらゆるものに、「わたしはこんなところが好き」という視点がある。それは、デザインがいいとか便利だとか、どれにでも当てはまる言葉ではなく、「これにしかない、こんな良い一面」をぴたりと見極める愛情だ。
「一応、子どもたちには、これはこういうものだと伝えます。たとえば気に入っているオリーブオイルなら、それがどこで、どんなふうにつくられているのか。でも聞いているんだかどうだか。いまはそれでいいんです。20年後、30年後に自分でものを選ぶときに、思い出してくれたらうれしいですけどね」
手づくりだから豊かなのではない。現行が国産か、オーガニックかという話でもないだろう。大切なのは、自分で食べるものを「自分で選ぶ」ということ。
食べたくても食べられないものがある。わたしが好きなものを、あなたも好きだとは限らない。だからこそ、その味を一方は伝えて、もう一方は想像する。必要なのは、完全に分かり合う着地点絵はなく、わかり合いたいと願い、知ろうとするプロセスではないか。
「自分で稼いだお金で、自分が欲しかったものを買えるって、やっぱりうれしいですね」
レシートを受け取るとき、人は未来を見ている。こんなふうになりたい、ここに書いてあることが知りたい。手にした先の喜びや楽しみを思い描くことは、「なりたい自分」への一歩だ。
「買い物をするとき、うわ〜!大好き〜!っていう高まった気持ちで買うと、そのエネルギーと共にポジティブな扉がぐわっと開くと聞いたことがあるんです。」
「散歩は発見がありますよね。こんなにネットが発達しても、まだまだ穴場はいっぱいある。」
同じことを続けていくのと、同じことを繰り返していくのは、似ているようでまったく違う。
付箋をつけたところのいくつかを書き残してみました。
この本であらためて気づいた、認識したこと。それは日々の暮らしの選択も、なんやかんやで「投資」だということ。ほぼ無意識で買ったものが未来をちょこっと変えている、、、かもしれない。であれば、意思を持って調べて考えて悩んで選んだモノ、コトは「投資」なんですよね。いくら掛かったか、よりも、プロセスで掛かった時間の方が重要なのかも、と。
その意味で、この本『レシート探訪』は「投資」の本でした、僕にとって。
"レシートは、その人の大切にしたいものを教えてくれる。"
どんな資産を持っているか、その人のポートフォリオも、その人の大切にしたいものを教えてくれます。どんな未来を見ているのか、もその資産に表れています。
「おわりに」で著者の藤沢さんが述べられています。
その「なんでもない」ように見えた買い物は、その人の意思決定そのものであり、「なにを選ぶか」は、「どう生きるか」のはじまりでもあったのです。
他の投資家の人たちがこの本をお読みになって響くかしら、と思いますが、僕には大きく響きました。「投資とはどんな行動か」を考えさせてくれるステキな一冊でした。
この本との縁をつくってくれた透明書店さんにも大いに感謝です。
著者の藤沢さんがご登壇されたイベントがあったんですね。参加できたら良かっただろうなあ。藤沢さんのインスタからです。
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