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10年前の僕は、強くて揺るぎのない「未来を信じる力」を体得した”投資家”だっただろうか

4月から #あまちゃん  の再放送が始まりました。

ドラマはこれからいろいろ起きて、色んな過去が明らかになっていきますね。

あまちゃん、大好きなドラマでした(個人的な朝ドラのトップ3は あまちゃん、ちりとてちん、カムカムエヴリバディです<順不同>)。

あまちゃんが放送されたのは2013年4月。ちょうど10年前です。

10年前といえば、僕の発信の本拠地はブログ。

調べてみると 49個も記事をつくっていました。じぇじぇじぇ。

案の定? 記事の中に「じぇじぇじぇ」が散見(連発?)されます。「じぇじぇじぇ」が強く意識の中に刻まれていたことが窺えます。

10年前の記事をいくつか読み直してみました。

真っ先に感じたこと。

自分のポートフォリオ「今、(時価は)ナンボ」が主な関心事だったのだな、と。そして、投資を通じて関わっている投資先の会社への関心がとても薄い、薄っぺらかったんだな、と。足元ばかりを見ていた、、、

今も続けている、投資している投資信託の定点観測の記事からそれが読み取れました。

2013年4月につくった「ひふみ投信」ウオッチ

投資先については、以下の通りの記載です。

2013年3月末の組入れ銘柄上位10銘柄です。


前回は こちら。組入れ銘柄が1つ増えました。

どれくらい入れ替わっているとか、どんな会社なのか、という興味、関心を記事から読み取るのは難しいですね。

2013年4月につくった「鎌倉投信」ウオッチ

最新の『結いだより』によりますと(『結いだより』はこちら)、組入れられている会社は2013年3月末時点で41社(前月から1社減、2社増)とのことです。

投資先についてはこれだけでした、、、まるで関心が無い?

この月に発信された『結いだより』 の巻頭では 投資先の エフピコさんへの訪問が詳しく紹介されていました。しかし、僕のブログは全くのノールック?スルーでした。4月のブログの他の記事で取り上げた形跡も見当たりません。

その一方で、全売却となった投資先についてはブログで言及していました。投資先への関心、いくらか持っていたとは言えるかもしれません。

当時の僕は「投資家」だったか?


ここから1ヶ月程度遡った、2013年2月下旬につくった記事です。

こちらの記事 で 「第5章を20回、30回と、何度も繰り返し読んでみてほしい」と書いた理由です。2013年2月下旬にこの本を読んでわずか1ヶ月あまり。でも、僕の関心、興味は「今、ナンボ」。未来には向いていなかった。つまり、この本の藤野さんのメッセージが僕の中に染み込んでなかった。

2013年4月時点の自分は、10年後の今の僕が「こうありたい」と考える”投資家”ではなかった、と言わざるを得ません。同時に、この10年で自分の考え方、スタンスが随分と変わったのだなあ、とあらためて感じます。

2013年4月、僕は株式投資を始めて約10年経っていたけれど、未来のことをあまり意識していなかったわけです、、、

「未来を信じる力」なんて考えてなかった、体得できていなかった、そう思います。藤野さんの本を読んではいたけれど。

「未来を信じる力」、ありますか?


「未来を信じる力」でググってみると、最初に登場した2つのページです。

コモンズ投信のミッションは「一人ひとりの未来を信じる力を合わせて、次の時代を共に拓く~投資は未来を信じる力~」

未来を信じる力がない。未来が暗くなると思っていたら、投資はできないです。かつ、その未来は自分たちで作ると思っている人はほとんどいないんですよ。未来というのは、自分以外の誰かが動きながら決まると思っているんです。

自分が当事者としてどう加わって良くするかという概念があまりない。結果的にいうと、自分も関与せず、世の中がダメになると思っているから、「何もしないでお金を持っておいたほうがいいよね」ということになるので、(投資をせずに)お金を持ち続けることになってしまう。


強くて揺るぎのない「未来を信じる力」を体得できるか、それがめちゃくちゃ大切なことだと、10年前の自分を振り返った気づきです。

「未来を信じる力」を体得できた人こそが「投資家」なんだ、今の僕はそう考えています。

「未来を信じる力」の源


「未来を信じる力」。その源になるものは何でしょうか。

それは、投資先への理解、納得、参画感だと考えます。理解や納得が無く、その事業に参画している、関係しているという感覚に乏しいのに、未来を信じるというのは無理がありますよね。そして、そのベースにあるのが好奇心だと思います。

投資信託の月次レポートにフォーカスした「月次レポート研究所」という試みを投資家 吉田喜貴さんと続けています。その設立趣意書にこんなことを書きました。

どんな会社、企業に投資するのか、が、未来の社会を形作っている。

いわば『未来づくりの設計図』の実現に投資家は投資を通じて関わっているのです、一人の当事者として。

僕自身のこの数年を振り返って、好奇心を刺激し、投資先の会社への理解、納得や参画感を高めてくれたのが、投資信託の月次レポートです。

https://www.sparx.co.jp/mutual/uploads/pdf/gen_202207.pdf

https://www.kamakuraim.jp/_files/10-310/yuidayori202212.pdf

https://www.nvic.co.jp/data/fund/obune_global/id401002_report1_211115.pdf

https://www.am.mufg.jp/text/253406s_221117.pdf

https://www.commons30.jp/pdf/fund30/report202110.pdf

僕が信頼を寄せる投資信託。その月次レポートをピックアップしてみました。

これらのレポートを毎月読むことで、投資先への理解、納得が高まり、参画感を持てるようになりました。またそこから新しいコトへの好奇心も掻き立てられます。結果として「未来を信じる力」がちょっとずつ強くなっている。それを実感しています。

これらの月次レポートとの出会い、そして、そこから積極的に何かを得よう、学ぼうという意思が無いままでいたら、10年前とあまり変わらないままだったかもしれない。

IR(Investor Relations)も「未来を信じる力」につながる


投資家 ろくすけさんとの対談(こちら)で、ろくすけさんが投資先のIR担当者さんと交わされているコミュニケーションについてお聞きしました。

その会社がその事業を通して何を成し遂げたいか。社会にどんな価値を提供したいかには、すごく気にしていて大きな注意を払っています。それが自分の価値観と合うかどうか。馬が合うというか。そういったところはもう数字抜きにして大事にしてますね。

「馬が合う」かどうか。それをコミュニケーションを通じて確かめられているものと感じました。それは投資先に対して「未来を信じる力」につながっていくのだろう、と。

この対談のすぐ後に、noteでIRの試みを知りました。IR noteマガジンのメンバーのツクルバさんの記事からです。

多くの発行体が共創することにより、このIRnoteマガジンが、より広くより多くの投資家の方と本質的なIRコミュニケーションを行うことができる"場"になることを祈っていますし、そうしていきたいと思っています。

投資家と企業、双方に「未来を信じる力」を生む、育てるのが、本質的なIRコミュニケーションだと感じます。

IRには業績や財務、今後の見通し、計画。それらが必ず登場します。とても大事です。しかし、見方次第では、あくまで投資家・株主と企業とがお互いに理解、納得するための材料の一つと認識することもできる。その企業がつくろうとする未来が信じられるか、を確かめ合うのが本質的なIRではないでしょうか。

個別企業においても、投資信託においても、「未来を信じる力」を強く逞しいものにするための情報発信、コミュニケーションをより活性化してほしい、と強く強く期待しています。


マガジン読者の皆さんへのおまけ


2013年3月末と2023年3月末の僕のポートフォリオのトップ10です。

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