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長期的に、持続的に、価値をつくりだし続ける、そんな会社のオーナーになること。 ー 「投資家の思想」

農林中金バリューインベストメンツ #NVIC  の 奥野一成さんの著書。

久しぶり?に取り上げてみます。

本の最後の章、補講に「インデックスかアクティブか」というセクションがあります。

その中でTOPIX(東証株価指数)に連動を目指すインデックスファンドについて、

投資してはダメだ

とバッサリ切り捨てられています。

さて、その「投資してはダメ」なTOPIXに連動するポートフォリオを滅茶苦茶巨額に保有している投資家で思い当たるのは誰ですか。私は二人、思い当たります。一人は日本銀行。もう一人が、年金積立管理運用独立行政法人(GPIF)です。

こちらのページに、その資産残高の内訳の情報が載せられています。

ここから、このファンドの資産残高のうち、TOPIXに連動するポートフォリオがどれだけあるかわかります。

2020年3月末時点では22兆4,796億円となっています。国内株式全体の残高が35兆5,417億円でしたので、その63%がTOPIXに連動するポートフォリオで占められています。

これまでの推移を見てみました。

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ご覧の通り、TOPIX連動型ポートフォリオへの配分をここ2年で漸減させています。とはいえ、6割以上を配分しているのですが。

この本で強調されていること。

それは

「構造的に強靭な企業®️」の候補を徹底的に調べ上げて「これだ!」という会社の株式を買って「オーナー」になる。

その会社がずっと「構造的に強靭か?」を見守り続け、調査を怠らず、答えがYesであるならば、「オーナー」であり続ける。

これを長期で実践することで、その「オーナー」としての権利=株式は大きな資産になる、高い値段で市場で評価を受けるようにになる。

これこそが「投資家の思想」だ、と。

端的にいうと、「長期的に利益が増大する会社」:長期的に、持続的に、価値をつくりだし続ける、そんな会社の「オーナー」になることです。

問題は「オーナー」になるためには、どうするか、ということですね。そのHowとして、自分の目や足で探し出すのか、信頼できる人、チームに託すのか(アクティブファンド )、幅広く数多くの会社を満遍なくカバーするのか(インデックスファンド)、があり、どれを選ぶのか、ということになります。

インデックスであれ、アクティブであれ、結局、投資信託に含まれているのは「企業の株式」
・・・
その投資信託に含まれる企業群が利益を増やすことができるかどうかで、皆さんの資産の増え方が大きく違ってきます。

こう考えると、米国か世界中か、という議論が一部で喧しかったりするようですが、極めてナンセンスだと私は思うのです。見るべきは、自分が「オーナー」になっている会社です。その会社が価値をつくり出し続けることが出来るか、その価値が市場にこれからも評価されるものなのか、という視点が何より大事だと私は思います。

#投資家の思想  を持つこと。私は非常に大事なことだと考えています。


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