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お金は使わなければ、ふえない

定期購読している、平田はる香さんのマガジンの記事です。

「お金」とそのまわりのことを子どもにどう伝えるか、というお話。非常に興味深く読みました。読んでみて強く思ったのは、親自身がお金とどう関わってきたのか、によって伝える中身が大きく変わるんだろうなあ、ということです。

私自身、高2、中2の二人の息子がいます。「お金」の話をもっとしなきゃ、と思いながら、実際のところ、ずっとほとんど出来ていません。お恥ずかしい限り。一方で、後回し、後回しにしていたのは、私自身、「お金」についての自分の価値観がどこかフラフラしているな、と無意識のうち感じていたからかもしれません。

先日、この1年を振り返り、投資信託事情 に寄稿しました。編集長の島田知保さんから頂いたのが、”「お金の使い方」を考えさせられた1年だった”というフィードバックでした。

「お金の使い方」

マスク配布、GoToキャンペーン他、色んなことに目下の状況に対処するためにお金が使われました。これらお金が使われたことで、所期の結果、効果を生んでいるのか。これらの施策の評価は横において、こうしたお金の使い方が未来をつくる一因になっていることを感じます。

長く自分自身の(株式)投資や資産運用、資産形成の実践の模様を発信してきましたが、お金を、資産を「ふやす」ということにフォーカスしてきたことを感じます。

でも、それは違う?増える、減る、というのは結果であって、その未来をつくっているのは「使う」なんだ。そんなことを私自身の考え方に染み込ませてくれた体験を今年得ました。

お金や資産は、そのままで何もしない、所謂「タンス預金」では、そこにあるだけで増えたりすることは無い(物価が下がるデフレが続けばその値打ちが増えることはありますが)。使わないとふえない。

ミジンコのフンくらいにしかならない預金利息も、預けたお金を銀行に「使わ」せてあげた対価と言っていいでしょう。お金を、パチンコ玉を買うのに「使う」、馬券と交換するのに「使う」、宝くじと交換するのに「使う」。この「使う」がなければギャンブルからのリターンを受け取ることはできません。

株式投資も同じです。株式の購入にお金を「使って」その会社のオーナーになる。その会社が社会の課題を解決する手段を提供し、対価を受け取りつつ成長する。その成長を市場が評価し、その株式をより高い価格で欲しがる投資家が増える。そうなって、資産の評価がふえる。どの会社の株式購入にお金を「使う」か、それで資産のふえかた(へることもあります)がまるっきり変わってくる。

「お金の使い方」で未来が変わる、と言っても良いように思います。

お金は使わなければ、ふえない

そんなの当たり前でしょ!? って言えるでしょうか。

例えば、です。投資信託を買いました。

10万円で買ったものが1ヶ月後11万円になっていました。

その数字を見たら「ふえた」って思いますし、私も長らくそこばかり見ていました。

でも、実際には投資信託に託したお金が「使わ」れて、様々な会社の株式に替わっているんです。上記の「ふえた」金額は、それらの会社の株式が市場での評価が「ふえた」ってことです。お金を「使った」結果、手にしている、保有している会社の評価が「ふえた」んです。短期では違う場合もありますが、長期で見ればそれらの会社の営みのおかげで評価が「ふえていく」んです。その営みが社会から求められているもので、その会社でしか提供できなものであればあるほど、「ふえていく」。でも、「使う」がなければ、決してその果実を得ることはできないのです。

使わなければ、ふえない。ってことです。

今年の体験が無いままに、息子たちに「お金」の話をしていたら、を想像してみました。多分ですけど、お金のふやし方(金融商品の種類とかの説明)に重心を置いていたのでは、と。そう考えてみると、お金の使い方に、より多くの注意、関心を向けるべき、そういう気づき、学びを得たこの1年は非常に大きな意味があったのかもしれない、そんなことを思っています。

年末年始、帰省は見送ることになりそうなので、ここらで息子たちと「お金」とそのまわりのお話をしてみようと今考えています。


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