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「人に迷惑をかけてはいけない」という価値観が嫌いな話

私はこの言葉がとても嫌いだ。
なんか、日本特有の村社会的な萎縮したイメージをいつも持ってしまう。

人に迷惑をかけてはいけないという言葉の背景には「私はあなたの間違いを許さない」というメッセージ性があるように思う。

人は生きていたらどうしても人に迷惑をかけてしまうものだ。

例えば、自分が初めてするチャレンジで失敗したら周りの人に迷惑をかけてしまうかもしれない。身の丈以上のことをしてしまって、失敗したら周りの人に迷惑をかけてしまうかもしれない。

別にいいではないか。

人の人生を狂わしてしまうほどの迷惑でない限り、それは許容すべきだと私は考えている。

人に迷惑をかけることを許容しないと人類は、社会は発展していかない。いつまで経っても狭い範囲でちぢこまった社会になってしまう。

昔、養老孟司先生の著書で「人間なんて生きているだけで迷惑だ」みたいな記述を読んで、本当にその通りだよなあと感嘆したものだ。

「私もあなたに迷惑をかけた。あなたも私に迷惑をかけた。お互い様だよね。」

とニコリと人を許し合う文化が好きだ。

単純にそんな息苦しい社会は私は生きづらくて嫌いなのだ。

私は人に期待をしないように心がけているので、人に迷惑をかけられたからって怒ったりはしない。

その人にはその人なりの事情がある。
私には理解できないが、その人は自分なりにこうゆう理屈があるんだなあ、それでいいじゃないか。

そこで私が、「あなたの失敗で私は迷惑をこうむった!責任を取れ!」なんて言い出したら最低じゃないか。

迷惑をかけては、迷惑をかけられる。
そんな寛容な社会が私は好きだなあ。

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