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☆クリスマスイヴの夜に感じたノルウェー人の優しさ☆

☆クリスマスイヴの夜に感じたノルウェー人の優しさ☆

街の大きいホテルで開かれるクリスマスパーティーに行くためにバスの時刻を調べたら、3時以降バスがなくて結局徒歩1時間かけて街まで歩くことになった松木蓮です。

クリスマスといえば25日に祝うのが通例だと思うのですが、北欧では24日のイヴに祝うのが一般的なんですよね。いや、それでも公共交通機関は流石に動いているだろうと見くびっていた僕が愚かでした。グーグルマップで時刻を調べるとびっくり仰天、次のバスは明日の早朝。どうしようもなく徒歩で街に出ました。早めに出て、5時ごろ街に着いたのですが、お店というお店が閉まっていて、マクドナルドでさえ閉店。この時間にマックが閉まってるのを生まれて初めて見ました。

結局早めにホテルのレセプションで待機。クラスメイトにこの一連の話をすると爆笑されました。奴らは自転車移動か、最終バスがなくなる前に街に到着していたそう。

個人的に歩くのは苦ではなくて、今回なんかはこの1時間を考える時間に充てることができたので割とポジティブに捉えてます。物は捉えようですね。


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さてさて。
本題のノルウェー人の優しさというところなのですが、冒頭で書いたクリスマスパーティーについて。おそらく主催者は福祉関係(ソーシャルワーカー)や教会あたりなはずなのですが、全てが無料で提供されていました。

授業の一環で訪問した福祉関連の団体から連絡があって、クリスマスにスタヴァンゲルにいる人はぜひ来てね、とのこと。帰国する予定もなかった(余程のことがない限り最低2年は日本に帰らない)し、どこかへ旅行する予定もなかったので、行ってみることに。

例年300人くらいの人が集まる結構大掛かりなイベントで、会場に着くとかなりの人だかりが。ノルウェー人も沢山いたし、そうでない移民?でノルウェーにいる人たちも大勢。僕は早々にクラスメイトを見つけて同じ席に着席。

クリスマスパーティーなので、食事がメインディッシュ。無料であるにも関わらず、しっかりクリスマスフードが用意されていました。ちょっぴり塩っ気の強い骨つきのお肉とじゃがいも、それから謎の野菜をマッシュしたような甘い食べ物(美味しかった)。久々に「すぎる」が付くくらいに食べました。

少しすると、デザートも用意されていて、これもまた豪華。これまでケーキをスーパーで買って食べてかパッサパサの生地に「まじか」となっていたけど、これがまた美味しい。ほんと普通のお店で出してるであろうクオリティーのデザートでした。

お腹いっぱになって束の間。フィンランドのコルヴァトゥントゥリから来たであろうサンタクロースが大きい袋を持って会場へ。子ども達にプレゼントを渡していました。あんなに嬉しそうにして、飛び跳ねるような子ども達を久々に見ました。

数人の音楽隊も登場。クリスマスソングを歌ってくれました。会場の規模からすると小さめのツリーの周りにみんなが集まって踊る(ノルウェーの伝統なのかな。前も街の大きなツリーの点灯式で見たことある)。

美味しいものをたらふく食べさせてもらって、大満足。食べて楽しい、見て楽しい、聴いて楽しい、の三拍子が揃った心温まるひと時でした。

帰り際、ホテルのレセプションに立っていた190cmは悠に超えているであろう亜麻色の髪をしたお兄さん。そして、真っ赤なドレスに身を包んだお姉さんがプレゼントをくれました。

ホテルを出て、「あ、そういえば歩いてきたからまた1時間かけて歩かなきゃいけないのかぁ」なんてぼんやりしていると、さっきのクラスメイトが走ってきて、「家まで送ってくれる人がいるよ!!」と僕を誘ってくれました。そのクラスメイトもさることながら、そのおばちゃんの優しさといったら、「逆になんで?」と聞きたくなるくらい気遣いができる素敵な方でした(聴いたところによると、教会で会った人みたい)。

会場のスタッフといい、おばちゃんといい、素敵なクリスマスを家で家族と過ごすのが普通であるはずなのに、こんなにも温かい人がいるんだなと思いました。あまりにも「ギブ&ギブ」がすぎるなと感動してます。

帰宅して、リュックを開くとさっきもらったプレゼントが。「そうだったそうだった」と心踊る僕。帰ってまで、(おそらく意図的ではないけど)楽しみを残してくれるなんてただただ素晴らしい。

プレゼントには温かそうな黒の靴下が入ってました(他にも複数)。こんだけ温かくしてもらったんだから、明日はこの靴下を履いて誰かに「ギブ」したいと思います。

なんでここまで優しいんだろう。こんなノルウェーの懐の深さに一夜にして一撃でやられた僕でした。まさにクリスマスの夜の一撃必殺です。

今日はクリスマスですね。日本でも今日が本命の日。
きっと素敵な1日になりますように。

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今日の一枚。去年、都内のどこかで撮ったクリスマスツリーです。皆さんに(心ばかりの)幸せが届きますように!!

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おまけ:
[曲線を意識する]

初めておまけで(軽く)書いてみます。先ほどのクリスマスパーティーの構成がよくできているなと思ったので、少し考えてみました。と言っても多分そこまで練られたものではないはず。

結論から言うと、イベントを打つときに「曲線を意識する」ことが大事だと思います。僕の場合でいうと、正直パーティーが始まるまでは一抹の不安がありました。知り合いがいなかったらどうしよっかなーとか、うまく馴染めるかなーみたいな感じ。いざ始まってみると、クラスメイトはいるわ、隣のノルウェー人とたくさん話すわで大盛り上がり。それに追い打ちをかけるかのように、美味しい料理とデザートが体の中から満たしてくれます。

イベントが終わり、満足の反面少しばかりの寂しさを抱くわけです。でも、その帰る寸前でプレゼントをもらう。下がりかけた心情がプレゼントでまた上向きに(ここでのプレゼントのクオリティーは重要ではなくて、「もらう」ということに意味があった)。

そして、ホテルを出た途端、歩いて帰らなきゃいけないことを思い出す。ついさっきの心がまた下降気味に。そしたら、送ってくれることに。ノルウェーの真冬の夜中に1時間歩くのはまあ結構しんどいです。だから、また心がハッピーになります。

家の前まできて、たくさんお礼を言って部屋に着く。また1人なるので少し寂しさがこみ上げる。でも、リュックを開けるとさっきもらったプレゼントが出てくる。最後は上向きで終わる。

人に感情は浮き沈みしやすいから、それをうまく利用して波打つようにイベントをデザインすると満足度が高くなるような気がしました。もちろん最後は上向きで。常に上向きだと、どんどんクオリティーに走ってしまうし、最後の最後で崖から落ちたかのように一気にガクッと下がってしまう。

この経験は再現性がありそうです。形を変えて活かします。

今度こそ、素敵なクリスマスを!!

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