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笑顔でピラミッドを造った人たち

最近、SNSを見なくなったのですがたまたま流れてきた短い動画でハッとさせられることがあったので、このブログを以って、読んでくださっている方にもハッとさせたいと思います。

「石切場理論」というのが広告業界では有名なようで、これは人を動かす時にどのような視点を見せるべきなのか、ということだと僕は理解しました。

今みたいにコンクリートがなかった時代、もちろんスマホもありません。ピラミッドとか、あーいった世界遺産に数えられるような巨大な建築物、遺跡を想像していただけると良いと思います。

それこそ、ピラミッドを例にとったとして、あんなに巨大なものを数千年前に僕たちと同じ人間が手作業で造ったって、よくよく考えるとだいぶヤバいことだと思います。相当数の労働者がいたに違いありませんが、何年もかけて日夜働いた結果、あんな人類の遺産が誕生したわけです。

今みたいにクレーン車なんてないもんですから、120%完全肉体労働なのですが、まさか奴隷を酷使して造っていたのでしょうか?真っ先に「ピラミッドは奴隷の力で完成した」となってしまうと思うのですが、そうでもないと聞いたこともあります。

どうやら、労働後にはビールが飲めたとか。もちろん労働者たちは「クフ王のためにお墓を造るんだ!」と鼻息荒くしながら身を削って働いていたのかもしれません。しかし、それがどの程度の規模のものなのかは世界地図すらなかった当時の人が理解していたかと思うとどこか怪しいです。

彼らはきっと、もっと目先にあるビールという対価・報酬に目を輝かせながら働いたはずです。ピラミッド建設現場の指揮者はこのビールという報酬を上手に使って労働者たちをモチベートしたのかもしれません。

ピラミッド現場でビールが報酬として出されていたかという真偽については断言できないのですが、問題はそこではなく、何かに取り組む時にはその先にあるゴールを想像させることが大切であるということです。

ちなみに、ビールの起源は古代メソポタミアにあるとされていて、紀元前4000年ほども前の話です。現イラク周辺の地域で発達した文明ですが、地理的にエジプトにも近いのでビールは愛飲されていたよう。とはいえ高価なドリンクであったはずです。


さて、今こうしてピラミッドを引き合いに出して、つらつらと説明してきたわけですが、肝心の「石切場理論」について説明していませんでした。

つまるところ、

「君の仕事は石を切ることだよ。頑張ってね」ではなく、「君にお願いする石切りとそれを運ぶ仕事は、近々完成する教会の土台になるんだよ。完成したら、この教会は町のみんなの心の拠り所になるから一緒に頑張ろうね。」です。

少し長いですが、簡潔にいうと、人は理由や感動に感化され、行動に移す生き物なので、少し先の未来を思い描かせて仕事をお願いする、ということです。これを俗にビジョンと言います。

仕事を頼まれた側からすると、「君の仕事は石を切ることだよ」と言われるより「君は教会を一緒に作るメンバーだよ。土台が大事だから、まずは君に石切をお願いするね」と言われた方が「頑張り度合い」でいうと断然後者の方が高いです。


このように説明してしまうと、この石切場理論は誰かの上に立つ人が意識すべき考え方のようにも思えてきますが、そうではないと思います。

どこかぐずついた毎日を過ごしている方も中にはいるかもしれません。そんな時、毎日やっていることって今後どうなるんだ?、何のためにやっているんだ?、とふと立ち止まって足元を見つめ直す時間というのはすごく意味があると思います。

ある種プラシーボ効果的なやり方ですが、これでぐずついた毎日に光が差し込めばこっちのもんです。

個人であれ、団体・組織・社会であれ、息詰まった時にはこの「石切場理論」が必要です。今まで考えもしなかったような「何でこれをやっているんだっけ?」と1分考えるだけで、もしかしたらそれをやる必要がないことに気付けるかもしれませんし、その作業効率が加速するかもしれません。


最後に、僕の中でも落とし込めるところで着地して終わりにしようと思います。6月頃から細々と始めていた「北欧留学大使」というインスタアカウント。

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これは、

- 北欧に留学してる人の「情報発信の場」
- 北欧に留学したい人の「情報収集の場」

として機能させることを目指しています。お気づきだとは思いますが、このアカウントが大きくなるには「北欧に留学したい人」を増やすことに注力するのではなく、「北欧に留学してる人」を発信者として沢山迎え入れることです。そうすれば自動的にフォロワーは増え、大きくなります。

基本的に僕は何もしないのですが、まだまだ小さいアカウントなので認知も低く(そもそも北欧留学自体市場が小さい)、今のところ僕の方から声をかけてお願いするのと、声を掛けて下さるが半々くらいです。

となると、いかにして僕が数少ない北欧留学者を見つけ出し、口説けるかが大切になってきます。

この時、「北欧留学大使というインスタアカウントをやっていて、〇〇さんにぜひお願いできないかと思っております。ご多忙の毎日だとは重々承知の上ですが、少しお時間いただいてお力添えいただけないでしょうか」と言っても、ただただ堅苦しい丁寧な文面なだけで心は動きません。

それよりは、「数少ない貴重な北欧留学者の中でも△△に留学している〇〇さんのご経験は今後留学する人にとって必ず大きな力になります。同じタイミングで北欧に留学している同志として一緒に盛り上げていくことができないかと思っています。ご多忙の毎日だとは重々承知の上ですが、少しお時間いただいてお力添えいただけないでしょうか」などとお声掛けすることによって何がどうなるのかを予め見せておくことが非常に重要だと思っています。

こうした言葉選びは、基本中の基本だとは思いますが、こういう肝心な基本こそ見落としがちなので、今一度自分自身の戒めとして今日のブログで取り上げてみました。


世界は見る角度で180度見え方が変わり、
もしかすると地球は円ではないのかもしれない。



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注)写真拝借: Unsplash @spencerdavis


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