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【海外で勉強するにあたって身につけておくべきこと】

去年の8月からノルウェーの大学院に来て、それなりに勉強をしてきてこれまでの経験を通して「海外で勉強するにあたって身につけておくべきこと」を考えてみました。一般教養とか、日本文化とかまあそうなのですが、特に現地を想定した「勉強」という観点からみて考えてみます。

ここ10ヶ月くらいで、大学4年間分に匹敵するくらいの論文を読んできました。日本では論文の読み方だったり、そもそも英語の論文を読む機会があまりないと思うので、我流ですがアカデミックペーパーの読み方について書いてみます。

もともと学部は国際系のところにいて、1年生の時にペーパーの書き方(引用の仕方、主張の書き方、構成など)については教わりました。が、これは結構マクロ的なことですし、論文の読み方は教わってきませんでした(教えて欲しかった)。そもそも書くことに焦点が当てられているので。一方で、読むことの方が圧倒的に多いので、ここを抑えておいた方が良いなと思いました。

もちろん海外で勉強するということはそれなりの英語力が求められると思うのですが、「行ける」ことが決まっているということは一定の英語力があるということなので、それを前提に考えます。

長文英語自体はTOEFLやIELTSで慣れていると思うのですが、あれは論文というよりは評論っぽいので若干読み方が変わってくると思います。アカデミックペーパーには「型」があるので、それに沿って読んでいくと時間短縮にもなりますし、主張が見えやすくなると思います。

基本構成(端折ってる部分あり)は、

Abstract
Introduction
Body
Conclusion
Reference

になっています。社会科学系でも自然科学系でも同じような構成になっていることがほとんどだと思います。Bodyの部分に関しては、必ずしもフォーマットが決まっているわけではなくて、社会の現象を調査したものであれば、その調査方法(Methodology、Data sampleなど、要はどういう風に調査したのかという方法論)が書かれます。一方でLiterature review系の論文であれば調査したわけではないので、その辺のことは書かれていないといった感じです。

いずれにせよ基本構成は同じだと思います。素直に読もうとすると上から順々に読みそうになると思うのですが、Abstractを読んだらそのままConclusionをざっと読んだ方が良いです。

Abstractにざっくりと論文で何を書いているのか(調査内容)が書かれていて、Conclusionにその結論・結果が書かれます。なので、まず全体像をつかんだ上で、その調査でどこまでわかったのかを把握しておくとBodyの部分が入ってきやすくなると思います。

アカデミックペーパーで挫折しがちなのは(僕が学部生のころ途中で読むのをやめていたことよくある)、序盤で書かれているTheoretical frameworkなどの少し抽象的なことを理解できないことが結構あると思います。その辺はざっと読み飛ばして、結論だけ掴めばまずは良いんじゃないかと思います。

それに、AbstractとConclusionを読めば自分の欲しい情報が書いているかがわかるので、圧倒的時間の短縮です(課題やるときの文献探しに使える)。

まとめると、まずは気になったテーマで論文を探す。その論文のAbstractを読み、そのままConclusionにいく。そこで面白そうであればBodyをスキミングする(良いなという書き方や、調査方法があれば逐一メモしておくと、自分が修論などを書くときに便利)。読んでいくうちに引用箇所がかなりたくさんあるので、気になった文に引用がついていれば、次にその論文を読んでみる、と言った循環が生まれます(あと、1つの論文に対して読む時間をあらかじめ決めておくことは大切。だらだら読みほど生産性のないものはないので)。

こんな感じで芋づる式に読んでいけば、だいたいどの論文にも同じ人の論文が引用されていて、そこを見抜ければその分野の全体像が見えてきそうです(教授が推す著者の論文を優先的に読むのでも良い)。

一般的な大学院では毎日これの繰り返しだと思う(特に英語圏)ので、プログラムが始まる前からこうした訓練をしておくとかなり強いと思います(これは学部生でもやっとくべきだと思います)。

いかんせん日本の教育現場ではこうした習慣がないので、そうした基礎体力がないと結構きついかもしれないですね。

とはいえ、ここまで書いてきたことを留学前からできる人はなかなかいないと思うので、Referenceの仕方くらいは知っておいた方が良いと思います。剽窃になるとかなりやばいので(学生だからと言って、引用せずに自分の課題に丸パクリしたりすると裁判沙汰になる)。

今回は「海外で勉強するにあたって身につけておくべきこと」について考えてみました。

それでは!!

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