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洋服記録96_あけすけパンツ

パンツ熱が止まらない。

昨年の冬場、ホワイトのパンツをよく履いたのだが、
あまりの色合わせの便利さに、
春夏用にも追加した。

白いパンツというのは、
薄手になればなるほど、
下着の透けが怖くなるものだ。
昨年からベージュのインナーが増えたのは、
紛れもなく白パンツの登場頻度に比例したからであろう。

昔、花火大会に行った時のこと。

多くの観客で賑わう会場で、
たまたま前にいたカップルの浴衣女子に目が釘付けになった。

白地に朝顔が咲くかわいらしい浴衣を着ていたのだが、
真っ赤なショーツが見事に透けていた。
その様は、一瞬朝顔の鉢が描かれているのかと思ったほど。

すかさず、自分の服装をチェック。
自身の無事を確認すると、
私は突如大きめの声で、
インナー選びの重要性について喋り出した。
TPOを考慮するように、
特に女子はインナーにまできちんと気を配るのが常識、
みたいな内容。

これは、前の女子の耳に入ることで気付いてほしい、
という思いも多少はあったが、
ものすごく正直に言えば、
私はあの女とは違うというアピール(to 自分の彼氏)と、
私はあんたとは違うというマウント(to 前にいる女子)
であった。

私がそんな性格の悪さを存分に発揮していると、
後ろからすっと、
アラサーと思われる綺麗なお姉さまが現れた。

前の女子の耳元で何かを囁いたと思ったら、
持っていた団扇をさり気なく女子に渡し、
さっと離れていった。

一瞬驚いた反応をした女子。
自分の後ろをバッと確認したあと、
もらった団扇でさり気なく臀部を隠す。
そして体調が悪くなったと彼氏に告げ、
一緒に会場を去っていった。

背後からその一部始終を目撃していた性悪女。

最高の機転と配慮をもった天晴なお姉さまへの賛辞と、
豆皿より小さい自分の器への爆破願望を乗せ、
大空に打ち上がる花火を見つめていた。

アラフォーになった今でも、
自分の器の小ささを自覚する場面にちょいちょい出会い、
その度に打ちひしがれる。

せめてインナーには気を付けて、
お目汚しにならぬよう精進しようと決意する。

ホワイトパンツのコーディネート備忘録

 

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