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2021年7月の記事一覧

自営線におけるケーブルサイズのコストダウンの方法

 自営線のコストは当然布設するケーブルサイズによって変わってきます。距離が長くなればなるほど、ワンサイズダウンするだけで数千万のオーダでコストダウンが可能です。  ケーブルサイズは、発電所の定格電流が、ケーブルの許容電流以下になるように選定され、許容電流は、布設箇所の環境や布設条件のパラメータにより決まってきます。しかし、このパラメータは一般的な値というものがあるため、メーカーが実施する計算の多くは、実際の布設環境を細かく考慮してないため、基本的には保守的な値となります。

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電線とケーブルの違い

 電気を送るためには、電気を送る線、いわゆる電線が必要です。一般的には電線やケーブルと呼ばれています。  電力分野では、電線とケーブルは、電気を送る用途は同じですが、構造は違っており、使い分けています。

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電柱で布設可能な電圧は?

 自営線(事業者で布設する送電線)を計画する場合は、基本的には埋設ケーブルとなります。理由は電力会社のような鉄塔は、設備費用は安く抑えられますが、鉄塔用地の面積が大きく用地確保が極めて困難だからです。鉄塔は道路には設置できないので基本的に民有地となり、電線の線下の権利も必要となるため、地権者交渉が膨大です。  一方、埋設ケーブルの場合だと道路の歩道や路肩に埋設できるため、道路管理者の占有許可を取得すれば良く、用地確保の交渉先がかなり限定されます。加えて行政であれば、民有地と

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建設現場に現れる「まんじゅう」

 火力発電所のようなプラント工事では、まんじゅうが現れます。建築関係の方には常識の言葉ですが、電気や機械だけの仕事をやっていると先ずお目にかからない言葉です。  本ブログは再エネ発電所に関わる全ての技術や業界情報を取り扱うのが目的ですので、本日は建築の世界の情報をお届けします。

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使用前自主検査の接地抵抗測定

 発電所の非充電部に施す接地抵抗は電技解釈第17条でその種類ごとに値が規定されています。 ・A種:10Ω以下 ・C種:10Ω以下 ・D種:100Ω以下  電験で必ず覚えるものですね。  実際に発電所建設では使用前自主検査の中でこの接地抵抗の値が電技の値以下になっていることを確認します。  この接地の目的は電気機器の故障や事故等の絶縁不良による感電を防ぐために機器の金属ケースに施す接地です。電流は抵抗の低い方に流れますので人体の抵抗値が約2000Ωより十分低くなるように定めて

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日本の電力産業は過去の栄光

 太陽光発電のパネル生産量はひと昔前は日本が世界トップクラスでした。1997年には京セラ、シャープ、三洋電機(現パナソニック)がトップ10に入っていました。それが僅か20年後には勢力図は激変し、今では中国が独占状態です。  中国はウイグル自治区の強制労働で安価なパネルをつくっていたと記事では報道されていますが、価格面で圧倒的にコスト競争力がありました。やはり社会主義国家のコスト競争力には、国をあげて対抗しないといけないと思います。

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太陽光発電所の寒冷地対策

 暑い夏に気分だけでも涼しくなる冬季対策の第三弾の記事です。雪国の設計対策として記事を書き始めたら色々思い出してきました。今日は太陽光の寒冷地対策です。  積雪は少なくても冬場に非常に冷え込む地域もあります。機器として寒冷地仕様はどの発電所も考慮しなくてはいけません。バイオマスや地熱など水を使用する場合は配管に電気トレースや保温材を巻き、配管の凍結を防ぎます。  太陽光に関しては水を使わないので寒冷地仕様機器のみの対策と思いがちですが間違いです。太陽光は地上だけではなく、

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雪国の太陽光発電における沈降力

 実は本日分の記事を昨日に間違って投稿してしまい、1日に2回有料記事を発信しました。。。読者の方へのサービスと言うことで本日の記事です。  昨日の雪国の発電所設計の記事の記事を書いていて思い出した、太陽光発電に関する沈降力について記載してみたいと思います。

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雪国での発電所設計における意外な盲点

 雪国や寒冷地で発電所建設を行う際には、積雪対策や凍結対策が主に設計に考慮されます。  太陽光であればパネル高さを高くしたり、バイオマス発電であれば、屋外配管に電気トレースや保温を巻いたりします。当然、屋外機器に関しては最低気温に耐えられる機器選定を行う必要があります。  これらは一般的な寒冷地仕様です。しかし、実際に雪国で発電所を建設し運用した人でないと気付かない被害やトラブルというのもあります。

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地熱発電のレベル測定の注意点について

 液面レベルを測定するには、色々な種類のレベル計測器があります。主な用途としては、液位を連続的に測定するレベル計や、ある液位になったらアラーム等を出すレベルスイッチの2つ用途があります。  タンク等の水などの安定した液体の液位であれば、下記のものがコスト面で安く一般的に用いられます。 ・直読式レベル計  槽壁にガラス窓や透明な管を設けて、生の液面レベルを確認。 ・フロート式レベル計 液面にフロートを浮かべて、浮き沈みにより測定。レベルスイッチとしての使用例も多い。(仕

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第6次エネルギー基本計画の概要を纏めてみました

 昨日の記事に続き、エネルギー基本計画の概要について記載します。 第6次エネルギー基本計画(素案)の概要https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/2021/046/046_004.pdf  これを電源構成の観点で簡単に纏めます。

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30年度電源目標 再エネ36~38%をどう見るか?

 第6次エネルギー基本計画の原案で30年度の再エネ目標が36~38%と公表されました。第5次エネルギー基本計画では、再エネ目標22~24%ですので14%の積み増しになります。  さて、この数値をどう見ますか?  私は非常に消極的な数値だと思っています。  元々の再エネ22~24%という数字の根拠は、2017年のパリ協定で2013年度比でCO2を26%削減するために必要な非化石電源比率44%からきています。原子力の22~20%と合わせて44%です。(この詳細は下記の記事で

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バイオマス発電所の所内単独運転について

 蒸気を用いて発電するバイオマス発電所や火力発電所は、系統事故で停電した際に系統連系遮断器を開放して所内単独運転に移行できるようにしています。  所内単独運転とは、発電所を動かす為に必要なポンプなどの補機や制御電源等の所内電力のみをボイラの蒸気を用いてタービンを回し運転を続ける事です。タービン発電機の負荷としては定格出力の10%程度の運転です。

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メガソーラーの下に人が住む街をつくる

 一から始める新しい街づくりは、いま時代ならば電力の再エネ100%は達成可能だと思っています。下記の記事は大阪府吹田での再エネ100%の街づくりの取り組みです。  一から始めるのでルールを定めて効率良く設備の導入を行う事ができます。屋根や屋上には太陽光パネルの設置義務づけて、ビルなどは窓や壁に太陽電池を搭載した建材を使用すれば、全く景観を損なわずに今までは捨てられていた太陽光のエネルギーを使用できます。これが本来の太陽光電池の使い方です。  窓や壁に太陽電池を搭載した建材

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