自身の選んだ道を正解にする
少しの休暇を終えて、また新たな気持ちで次の挑戦に向けての準備に入りました。
私は昔から休むのが苦手で、以前はオフシーズンでもほぼ毎日身体を動かし続けていたほど。
その中で、数年前にシーズンインから精神的に不安定な時期が続き、調子を崩したことをきっかけに、休み方も試行錯誤するようになりました。
ここ最近では旅行に行くことで心身共に一旦リセットする方法がしっくりときています。
非日常の中で疲れを癒し、外の世界を知ることで視野を広げ、心の底から湧き起こる自らの欲求に耳を傾ける。そんな時間が、新たな挑戦に向けての大事な準備のひとつにもなっています。
今季のシーズンオフでは、自身のプロキャリアの原点であるシンガポールを訪れました。
シンガポールには、大学4年の2014年12月にプロテストを受けに行って以来、2015年6月までの約半年間滞在をしていました。
当時は英語がほとんど話せず、契約交渉に電子辞書を持参して笑われたり、競技でも10試合勝ちがない状況でクビになったりと、正直あまり良い思いができた国ではありません。
それでも8年経った現在、また訪れたいと思ったのは、あの時に恥をかいたことや、悔しい思いをしたことが間違いなく自身のプロサッカー選手としてのキャリアを支えてくれていると思えるようになったからです。
あの経験があったからこそ現在の自分があると思えるまで粘り強くやり続けることで、局面で見ればマイナスに思えることも、長い目で見た時にプラスに変えることができる。
正解の道を探すのではなく、自身の選んだ道を正解にできるように行動し続ける。
プロになって以来、そんな気持ちでここまで挑戦してきたのだと改めて思うことができました。
今回数年ぶりに訪れてみて、自身の成長を少し実感することができたと共に、当時トライアルに来た時のような貪欲さや結果を出そうともがいた執念をまだまだ持ち続けていかないといけないと感じる良い機会にもなりました。
経験やキャリアを重ねるにつれて、どこかで限界を決めている自分がいたり、物事がわかったような気になっていたりとマイナスな意味での余裕が無意識のうちに出てきているなと感じます。
トライアルからプロ契約を勝ち取るまでの痺れるような日々。クビになり、挑戦をやめたら生き残ってはいけないプロの厳しさを知った日々。
自分の原点でもあるそんな日々を思い出し、もう一度必死にがむしゃらに、心の炎を燃やして挑戦しようと思うことができました。
旅行にも行き、心も身体もリセットされ、ここからまた新たな挑戦に向けて取り組んでいきたいと思います。
自身の挑戦を通して、何かを感じとってもらえるように。挑戦を応援してもらえる人間、選手であれるように、これからも戦っていきたいと思います。
ではまた。
“ It’s up to you “
Renshi
サポートは、サッカーを通じての挑戦に使わせていただきたいと思っています。