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デンマークを知る2ヶ月の冒険 〜その18 おしゃれで現代的なデンマークの食事

デンマークの料理と食事にまつわる文化を体験する、という目的で始まった、2ヶ月の冒険。

ご縁あって、友人の親戚がお仕事されているフォルケホイスコーレのキッチンにお手伝いとして入れていただけることになりました。

今回は、スカルス手工芸学校で出していた料理についてご紹介していきます。

現代的なデンマークのメニュー

私が滞在した時、スカルス手工芸学校では、とても現代的で健康的なメニューを出していました。野菜が多く、彩りもカラフルで、おしゃれなメニューが多くありました。直前までいたのは伝統的なデンマーク料理を出すレストランホテル Kroで見た同じデンマーク料理のメニューもありましたが、よりバラエティに富んだメニューが出されていました。

すっかりデンマークに根づいているものということでもありますが、ドレッシングとあわせて中東のフムス(ひよこ豆のディップ)やイタリアのペスト(バジルソース)が並んでいたり。

ハニーマスタード(白い容器)とハーブヨーグルトドレッシング、フムス+ペスト入り

一つの理由は、スカルス手工芸学校の生徒さんたちは全員女性で、ライフスタイルなどに関心のある方が多かったこと。もう一つの理由は、キッチンのスタッフが現代的でヘルシーなメニューに関心があったこと。なので、学校によって大きく違うそうです。(スカルス手工芸学校のこの時のメニューについては、他のデンマーク人に聞いてもヘルシーでおしゃれね、と言われていました)

サラダ!サラダ!サラダ!

そんなスカルス手工芸学校の昼食では、サラダをたっぷり4種類用意していました。材料をいろいろ揃えているなかから、これを組み合わせようかな、と考えて、毎日4種類作っていました。

晩夏(9月)に滞在していたので、フレッシュなものが食べたい季節、ということもあったと思います。

デンマークのサラダは、いろいろな材料が混ざっていて、食感が楽しい!
いろいろなものをカットして混ぜます。カリフラワーは小房に分けてからスライス。ブロッコリーは小房をかなり小さく立体的に分けて、きゅうりやトマトは角切りに。またニンジンやセルリアック(根セロリ)はスティックにしたり、スライサーで千切りにしたり。
ざくざく、カリッ、といった歯触りの良さや、果物による甘味やジューシーさ、ローストした野菜やナッツの香ばしさなど、味のバリエーションが豊かでした。

そんなサラダをいくつかご紹介します。

9月4日のサラダ
  • (時計回りに)
    左上:ヤングリーフ、赤ピーマン、フリルアイス、ラディッシュ

  • 右上:ローストビーツ、フェタチーズ

  • 右下:ヤングリーフ、赤ピーマン、コーン、きゅうり、えだまめ

  • 左下:ニンジン、ピーチ、ざくろ

9月5日のサラダ
  • 左上:ヤングリーフ、パプリカ、赤ピーマン、きゅうり、トマト、りんご

  • 右上:トマト、赤玉ねぎのマリネ、フェタチーズ、ヤングリーフ

  • 右下:ローストしたセルリアックと赤ピーマン、ヤングリーフ

  • 左下:赤キャベツ、ピーチ、リンゴ、マスカット、きゅうり

9月6日のサラダ
  • 左上:ヤングリーフ、ブロッコリ、パプリカ、赤ピーマンのマリネ

  • 右上:にんじんの細切り、グリーンピース、いちじく

  • 右下:ヤングリーフ、すいか、パプリカ、りんご、赤ピーマン

  • 左下:芽キャベツのロースト、洋梨、アーモンドのロースト

9月11日のサラダ
  • 手前:サラダ菜、オレンジ、いちじく、ざくろ、白菜

  • 右前:ビーツのマリネ

  • 左奥:ローストしたケールとリンゴ、松の実

  • 右奥:ヤングリーフ、トマト、りんご、フリルアイス

9月18日のサラダ
  • 左上:ヤングリーフ、ブラックベリー、メロン、パプリカ

  • 右上:ブロッコリ、すいか、プチトマト、きゅうり、パプリカ、ヤングリーフ

  • 右下:ロケット、リンゴ、プチトマト、パプリカ、ヤングリーフ

  • 左下:ローストビーツ、ローストにんじん、ヤングリーフ

種類をなんでも揃えておけるわけではないので、サラダ菜やヤングリーフはほとんど共通ですが、ビーツやニンジン、セルリアックなど土物を入れることでしっかりした味わいを入れたり、果物を追加してフレッシュ感を出したり。フレッシュで、気持ちのいいサラダたちでした。

健康的でライトな夏のデンマーク料理

メインディッシュの多くはとても軽やかで現代的。季節が夏だったこともあると思いますが、シーフードや野菜も多く、みんながごはんを楽しんで食べられるように、日々、様々なメニューを出していました。

サーモンのパイ包焼き(見えにくいけどカラフルなフィリングです↓)
ほうれん草にサーモン、赤ピーマンやセロリ、トマト、米のフィリング。ゆで卵も入ります!
豆2種類とチーズ(肉なし)で作ったミートボール(frikadeller フリカデラ)

Kroで出ていたデンマーク料理のメニューもありました。
鶏肉とホワイトアスパラの煮込みをタルトレット生地にかけるTartletter(タルトレッター)や、ハンバーグのパティのようなひき肉の塊をパン粉をつけて揚げ焼きにするKarbonader(カーボネーダー)などです。

チキンとアスパラのクリームソース、Tartletter(タルトレッター)

メニューの多様性という意味では、タコスなんかもありましたよ!

短期コース参加者の多くは、サステナビリティなどにも関心が高く、かぎ針編みや織物をしているのに、台拭きをマイクロファイバークロスを使っているのはなぜなのか、自作で使いやすいものは作れないか、と考えるような意識の方がたくさんいました。そういう意味で、ベジタリアン志向の方も多かったと思います。美味しくヘルシーなものに関心が高い方たちでした。

そういう意味で、魚や豆のメニューを多くしていたり、ミートボールやソーセージなどの肉メニューもグリルして野菜と共に焼きたてで出していることが多く、ソースをつけることは少なかったです。サラダなどとも合わせやすいメニューが多かったですね。
ヘルシーで現代的なデンマークの料理たちでした。

次回はキッチンでの体験についてご紹介します!

デンマークの幸せの秘訣、ヒュッゲな時間をもっと広めるためにサポートいただけたら嬉しいです! いただいたサポートはオープンサンドの試作など、デンマークの食文化研究に使わせていただきます。