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6.Nomad Senegal 2024/Day5: 長い旅の終わり(33km)


レース最終日。

昨晩も隣のテントからのイビキが聞こえてくると思い、テントメイトのニコールには1人でテントを好きに使っていいよと告げ、外で寝た。外の方が案外涼しくてよく眠れた。


今朝、レースの準備をしていたら、隣のテントで「おーっ!」とどよめいたので見に行ったら、何とサソリがいた。今までめちゃくちゃサハラ砂漠に行っているけど、サソリを見るのはこれで2回目だ。

Photo Credit: Canal Aventure


えっ!セネガルってサソリいるのね。そうとは知らずに外で寝ちゃってたわ。
サソリはレースドクターが生捕りにし、
「眠らせてから(フランスに)持って帰るんだー。」と嬉々としている。



今日も7時45分スタートだが、Top5の選手だけ9時スタートとなる。本日は33kmで、チェックポイントは16km地点の1ヶ所だ。

フィニッシュ地点がホテルだから、ゴールしたら部屋の鍵渡すから、そのまま部屋に向かっていいよ、とジェロームが言うではないか!めちゃくちゃいいじゃん!


そして、最終日スタート。
まずは広大な自然保護区内を駆け抜ける。昨日、熱中症の症状でへばっていたスペイン人選手のダビッドは今日は初日の時のようなキレを取り戻していて、颯爽と走って行った。なんかちょっと寂しいな(笑)

コースマーキング担当の大会スタッフ、ピエール君曰く、マーキングを設置している最中、よく猿を見かけたという。なので、猿が見れるよと言われたので、楽しみにしていたのに、全くもって見かけない。

ただただジャングルの中を歩いているだけだ。
小動物の存在を感じる物音はするのだが、姿は見えない。


この自然保護区はかなり大きく、その一部がコースになっているのだが、ひたすらうっそうとしたジャングルで、何が動物や、昆虫が出てくるわけでもなく、代わり映えのしない景色が続く。

ちょっとした変化があったとしたら、様子見のためにレースディレクターとドクターが待ち伏せていたことと、後からスタートした1位のベルナールと2位のジュリアンが立て続けに追い越して行ったことだろうか。


そして、ようやく自然保護区を抜けて、干上がった川に到着した頃には、Top5の選手が全員抜き去ってしまった。


干上がった川かと思いきや、一部、水が残っているところがあり、そこには結構な数の魚がウヨウヨと密集していた。これ取り放題じゃん!



そして、村に入って行く。
今まで通過していった村の中で最高レベルに生活ゴミが散乱しまくっている。

せめて、生活ゴミを捨てる場所、糞尿を捨てる場所を決めて、そこに纏めて捨てるようにすれば衛生面も大分変わってくるのに、ほんと残念だ。

そして、海のそばということもあり、ゴミに貝殻が見受けられる。まさに貝塚。内陸の村ではピーナッツの皮がやたら大量に捨てられていた。所変われば、だな。

そう言えば、空のペットボトルは貴重なのか、お店で炭酸飲料を飲んだ時に「ちょうだい」と村人が大切に持ち帰っていたな。


チェックポイントはこのレース最後に相応しく樹齢1000年のバオバブの木だ。

樹齢1000年だって!


チェックポイントを抜けるとちょっと大きめの村があった。
「おーい」
と呼びかけてきたのはいつも抜きつ抜かれつしているフランス人選手のアーヴだ。
「ここは冷えた炭酸飲料売ってるよ。」
と言うではないか。ついさっき、チェックポイントで給水したんだが、冷えた炭酸飲料となれば話は別だ。250mlの缶ジュースを購入し、2人で乾杯し、一気に飲み干す。


村を出たら、また赤茶けた未舗装の道だ。

もうこの赤茶けた道を炎天下に歩くのいやー


今日はとりわけ暑くて、とにかく長い、木陰で少し休憩しながら進んでいたら、またもや安定の最後尾になってしまった。すぐ後ろにいるスイーパーの車も木陰を見つけては、少し休憩し、そしてまた次の木陰へ移動するってな感じだ。



あと残り、十数キロとはいえ、暑すぎてもう脳みそがとろけそうでヘロヘロだ。

そんな最中、遥か前方を歩いている選手が視界に入った時、信じられない光景を見てしまった。

ビックリして、見間違いかと思い、スイーパーの車に向かい、
「ねえ、さっきの見た?見たよね?」
と聞いてみた。

2人とも何とも微妙は反応だ。もし前を見ていたら、視界に入らないわけがない。絶対、私よりも視力がいいに決まっているんだから、、。

あー、なんかモヤモヤする!
走りたくはなかったが、ここから走り始める。
しばらくすると、フランス人選手のアーヴの姿が見えたので聞いてみた。

「ねえ、彼はさっきあなたを走って抜いていった?」
何を言っているんだこいつ?とばかりに、
「ああ、そうだよ。」とアーヴ。

更に走って追いかけるが、村の建物の中に入って消えたので諦めた。もう後はスイーパーの2人が見ていたかは知らんが、彼らの判断に任せることにした。


この日の、このレースの最後となる村というか、町に入り、フィニッシュ地点まであと少しとなった。町の人たちの声援が心地よい。

Photo Credit: Canal Aventure


そして、ついにフィニッシュ!
5日間200kmの長い旅が終わった。



ゴールして案内された部屋は可愛らしいコテージ!

しかも1人部屋だ。



因みに、
自然保護区で観れると期待していたお猿さんは普通にホテルの中庭にいた。


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●第5ステージ
[開催]2024年1月24日(水)
[距離]33km
[スタート] 現地時間 7:45

ガーミンの記録
やっぱりほぼほぼ平坦



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