見出し画像

6. ナミブレース2022 / ステージ4 The Moon Valley(38.7km)



前日は酷暑で結構な数のリタイア者が出た。
朝のブリーフィングでは、今日も気温が高くなるということで、特別ルールが発動するとアナウンスがあった。

まず、1時間前倒して、7時にスタート。
そして、「Mandatory Stop(強制停止)」だ。
11時から12時の間の時点で自分に一番近いところにあるチェックポイントで2時間、必ず停止しなければならない。チェックポイントに入った順に、2時間経過したら出ていくというルールだ。

日中の一番日差しが強い時間帯はチェックポイントのテントの日陰で2時間(強制的に)休憩することになる。正直にいうと、このレース、暑くなればなるほど、自分に有利に働くし、巡回車両からペナルティなしで給水できるのであれば、そんなMandatory Stopなんていらないんだけど、、と思った。

が、みんながみんな砂漠慣れしている選手ではないし、主催者が選手の安全を最も重視しているというのが分かるので、そこは素直に従うしかない。


8時スタート。
前日までと打って変わり、足場は大小の石があちこちに散乱しているRockyな足場になった。そして、今大会の大砂丘と同様に見どころの1つであるMoon Valley(月の谷)に入った。

朝っぱらから凄い所にきた。絶景だ。
行ったことないけど、月面に来たかのような、ここは地球なのかって感じだ。

Photo Credit: Racing The Planet


そんな月の谷の中の見晴らしの良い場所にCP1はあった。そこにはRacing The Planetの日本事務局、そして今回のレースでボランティアとして参加しているサンディさんがいた。

Photo Credit: Racing The Planet


「ここ凄いでしょ?」とサンディさんが笑顔で問いかける。いや、ほんとここ凄いわ。というか、
「(私からしたら)CPが見えたかなってところで、もう私の名前叫んでる人いるんですけど?」
「そう、地元のボランティアの人たちって視力がとっても良いのよ。」
と、サンディさん。南アフリカから来ているボランティアのアメリアなんて、もう選手一人一人の走り方や歩き方がわかるようになったと豪語しているし。


CP1を抜けて、しばらく月の谷の絶景を堪能することになる。

Photo Credit: Racing The Planet



そして、11時が刻々と近づいている。
何事もなければ、11時前にCP2を抜けて、CP3で2時間の強制停止になるだろう。そうしたら、ゴールまで残り9.5kmだから精神的にラクだな。

と色々考え事しながら下り道を走っていたら、コースマーキングのピンクフラグをしばらく見ていないことに気がついた。

しまった!コースを外れてしまった!と、後を振り返ると、誰かついてきている。メキシコ系アメリカ人選手のメリッサだった。

「ピンクフラグ見かけた?」と話しかけると、
「そう言えば、、、私はあなたにずっとついて来ていただけだったわ。」

ということで、来た道を戻っていく。
数百メートル外れただけで済んだのは良かったが、それでも結構なタイムロスで11時前にはCP2に到達していたかったのだが、このせいで微妙になった。


CP2には11時ちょっと過ぎに着いた。
ここで2時間の強制ストップかと思ったら、
「もしCP3へ行きたいなら、行ってもいいわよ。」とのことで、迷わずにCP3まで進むことを選んだ。一緒にCP2に入ったメリッサもCP3に向かうと言う。


CP3に着くと、既に20人くらいテントの日陰で所狭しと休んでいた。適当に場所を見つけて、休憩、、するしかない。

Photo Credit: Racing The Planet


CPに入った順番と時間が記録されていて、2時間経ったら名前を呼ばれて出発を促される。CPで強制停止させられている時間はレースタイムに含まれない。

2時間強制停止、、。
食べるか、寝るか、他の選手とお喋るするくらいしかやることがない。この2時間の長いこと長いこと。



2時間が経ち、私の名前が呼ばれて、レース再開だ。

Photo Credit: Racing The Planet
Photo Credit: Racing The Planet



日もだいぶん傾いて来て、暑さも和らいでいたので、行動しやすくなっていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●第4ステージ
[開催]2022年5月4日(水)
[距離]38.7km
[スタート] 現地時間 7:00

Garminの記録


Garminの記録


Garminの記録



最終リザルト


この記事が参加している募集

サポートして頂けると単純なのでものすごく喜びます。サハラ砂漠の子供達のために使います。