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5. ナミブレース2022 / ステージ3 The Vast Open Namib Desert(37.5km)


8時スタート。
今日のコースは更にナミビア内陸部に入っていくので、気温上昇が予測された。


まずは砂場から、

Photo Credit: Racing The Planet



美しい砂丘群を横目にひたすら砂場を歩き続ける。

Photo Credit: Racing The Planet



すると、今大会の映像撮影担当、ビデオジャーナリストのマイケルがビデオカメラ片手に待ち構えていて、インタビューが始まった。で、その内容が彼の期待通りだったらしく、公式ビデオに採用されていた。

しかし、顔は日に焼けて大惨事状態だし、軽い放送事故じゃないのか?このビデオジャーナリストのマイケルと、これから1年間ずっとレースを共にするとはこの時は思ってもいなかった。


ナミブ砂漠と言えば、砂丘の合間に白くひび割れた大地と枯れた木々が不思議な景観を生み出しているデッドフレイが有名だが、そこもコースに入っているのかなあと勝手に勘違いしていたけれども、コース上にデッドフレイはなくとも、


やはり美しいんだな、ナミブ砂漠。

Photo Credit: Racing The Planet


線路を渡り、ハイウェイが上を通っているトンネルを潜る。



そこはドロブ国立公園への入り口だった。

Photo Credit: Racing The Planet




ここからはドロブ公園内のダートロードをひたすら走る(歩く?)。

Photo Credit: Racing The Planet



強い日差しを遮るものが何もない。
しかも、内陸部に入っていくので気温がどんどん上昇していく。他のランナーたちのペースが明らかに落ちてきているのがわかる。昨日まで私の前の位置にいたランナーたちが私にどんどん抜かされていくのだ。


私は前年(2021年)10月の最高気温50度越えのサハラ砂漠を体験しているので、まだこれはその時に比べてマシな方だと思えたので、何とかペースを崩すことなく、前に前に進んでいく。


気温がかなり上がっていることもあり、コース上の巡回車両と頻繁に出くわす。

Photo Credit: Racing The Planet



その度に水はいるか聞かれていたのだが、大会車両からCP以外の場所から給水を受けたらペナルティと、サハラマラソンのレギュレーションと同じだと思っていたので給水を断っていた。

しかし、あまりにも聞かれるため、「もしや?」と思い、「ここで水もらってもペナルティにはならない?」と聞いてみたら、「ならないよ」とあっさり言われた。


えーーーっ!!これはもうこのレース頂いたわ!!


ペナルティなしで無限給水であれば、頭にも脚にもかけながら、冷却しながら歩き続けられるし、熱中症のリスクが大きく減ったわ。余裕だわ、余裕。


この時の嬉しさたるや。
延々と変わり映えのしないダートロート1本道に鬱気味だったが、コース巡回車両から好きなだけ給水を受けられると知った途端に晴れ晴れとした気持ちになった。


と、CP3を抜けて5-6kmくらい歩いた所にテントが設置されて、大会スタッフが何人かいるではないか。ああ、暑くなったから、急遽、新たに給水ポイント(CP)を作ったのかなと思いながら近づいていくと、

「今日のゴールはここよ。」

と告げられる。え?何?どういうこと?


あまりにも暑過ぎて、これ以上のレース続行は危険と判断されたらしく、約32km地点でレース打ち止めとなったようだ。ここからは車でキャンプ地まで搬送されてしまった。

後から聞いた話だとこの日は気温50度越え。

キャンプ地までの車の中でイタリア人選手2人が、「サハラマラソンより過酷」と言っていたが、彼女らは気象条件、コースに恵まれていた2019年の参加だ。いやいや、2021年のサハラマラソンはこんなもんじゃなかった。


えー、とにかく何だか不完全燃焼なんだけれども、主催が変われば、レースのルールも変わる。仕方がないよね。


この日、トップでゴールしたモリモリはちゃんと37.5km最後まで走ったらしい。
「でも、残り5kmがほんとツラかった。」
と言っていたので、彼がそこまで言うのならば、まあカットされても仕方ないか、とちょっと気が晴れた。



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●第3ステージ
[開催]2022年5月3日(火)
[距離]37.5km
[スタート] 現地時間 8:00


Garminの記録
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最終リザルト

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