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7. ナミブレース2022 / ステージ5 The Long March of a Prospector(82.2km)



長丁場となるロングマーチのこの日も特別ルールを発動すると朝のブリーフィングでアナウンスがあった。

スタート時間はいつも通り8時なのだが、コースの短縮(10kmくらい)、そして、11時から12時の間の時点で自分に一番近い所にあるチェックポイントで強制停止(Mandatory Stop)。最大3時間だが、自分の好きなタイミングでCPを出発して良いとのことだ。

コースの短縮と聞いて渋い顔をしたのが、現時点で総合2位のモリモリだ。モリモリは2019年のサハラマラソンで出会って、そして私と一緒に今年の4 Deserts Gland Slam Plusに挑戦し、しかも彼は年間優勝を狙っている。

現在、総合1位のラインホールドと「2秒差」と僅差だ。そして、今日はモリモリが得意とする長距離での戦いだ。距離が長ければ長いほど、粘り強いモリモリに有利に働く。さて、このコース短縮がモリモリにとって吉と出るか凶と出るか、神のみぞ知る。



8時スタート。
礫砂漠から始まる、長い旅となる約72kmのロングマーチだ。

Photo Credit: Racing The Planet




気温は徐々に上がっていくが、ステージ3の日のようにはめちゃくちゃ暑くはならず、CP1、CP2と順調に通過し、見晴らしの良い丘の頂上にあるCP3で強制停止(Mandatory Stop)の時間を迎えた。

Photo Credit: Racing The Planet



さて、昨日とは違い、スタッフに申告することで自分の好きなタイミングでCPを出発できる。どのくらい滞在しようかな。

ここまで約32km、そして残り約40kmだ。
ガーミンのバッテリーの持ちに不安があったので充電し、補給食を食べながら考えた。まだ半分も来ていないので、昨日と同じように2時間滞在して、日が傾き始めた頃に出発しよう。


ということで、2時間後にCP3を出発。砂場下りからの、

Photo Credit: Racing The Planet


岩ごろごろの

Photo Credit: Racing The Planet


そして、再び、礫砂漠だ。
ナミブ砂漠もサハラ砂漠と同様にさまざまな表情を見せてくれる。

と、前から誰か走ってくる。
え?まさかこんなところを地元のランナーがジョギングするわけないよな?なんて考えていると、何か作業をしながらこちらに近づいてくる。

あ!ピンクフラグにケミカルライトをつけているのか!こういうのって車で移動しながら作業していると思っていたので、まさかの人力での移動にちょっと驚いてしまった。


CP4に着くと、いきなりのコカコーラのサプライズだ。これは全く期待していなかっただけに驚いたし、嬉しかった。ちょうど、私よりちょっと前に着いたここまで抜きつ抜かれつしていたユダヤ系メキシコ人親子がいたので乾杯して一緒に冷たいコーラを堪能する。


そして、CP5に向かう途中で完全に陽は落ち、辺りは真っ暗になった。CP5に着くと、DNFした日本人選手2人が働いていた。

Photo Credit: Racing The Planet


このレースの場合、DNFになるとキャンプ地を離れてスワコプムンドの街に戻るか、最後まで一緒に移動するかの選択になるようだ。そして、みんなと一緒に移動すると選択した選手たちは、この日はチェックポイントでのお手伝いに駆り出されていた。

チェックポイントに日本人いるとホッとするよね。ここにはサンディさんもいた。

ここで強制停止(Mandatory Stop)だったらさらに楽しかっただろうな〜ともっとゆっくりしていたかったのだが、早くキャンプ地に辿り着いて、ゆっくり休みたかったので先を急ぐことにした。

真っ暗な闇の中を一人ぼっちで歩く。
今回は50人ちょっとの参加者だったのが、この日までにはもう30人ちょっと位までに減っていた。なので、長いコース上でみんなバラけているので、どうしても一人旅になってしまうのだ。


ゴールしたのは日付を跨いで、翌日の午前2時過ぎくらいだった。テントに戻ると、当然のことながらテントメイトの2人は戻って来ていて、爆睡していた。


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●第5ステージ
[開催]2022年5月5日(木)、6日(金)
[距離]82.2km
[スタート] 現地時間 8:00


長丁場のため、GarminをCP3での強制停止前後の2回に分けて計測。

Garminの記録
Garminの記録


Garminの記録
Garminの記録
Garminの記録
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最終リザルト


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