【取材レポ】丸の内が若き才能に包まれる次世代アート展🧠 | AATM
4月25日(木)から5月12日(日)まで開催されていた、
“丸の内が若き才能に包まれる、次世代アート展”
ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI
※以下、AATM
展示初日である4月25日(木)に行われた表彰式を取材してきました📓今回はその様子と、受賞された作品をご紹介します✨
AATMとは
18回目の開催となるAATMは、東京駅の行幸地下ギャラリーを中心に、若手アーティストの発掘・育成を目的とした現代美術の展覧会として開催されます。
全国の主要な美術大学・芸術大学・大学院の卒業修了制作展をなんと審査員が実際に訪問!その中から選ばれた作品がさらに厳選の上展示されます。さらにその後、審査員による最終審査を経て、グランプリや審査員賞が決まっていきます。
会場の様子
ショッピングに来た人や、通勤・通学中の人、外国からの観光客などなど、多くの人が通るこの開けた道を彩るようにアーティストそれぞれの世界が広がります。足を止めてじっくり鑑賞している人もたくさんいました!
日常で芸術を目にする習慣がない人も気軽にふと足を止めて鑑賞できる、いい機会になりますよね。アーティストさんからしてもより多くの人の目に触れることはチャンスに繋がるきっかけになるし、すごく嬉しい経験だろうなと思いました。
表彰式
グランプリ
作品名 「こわれながらうまれる(間違った言葉)」
作家名 高田 マル(京都市立芸術大学 大学院)
アーティストコメント:
絵を描き、絵を見せ、絵を見る。なぜ人間は、なぜ私は、この欲求を手放せずにいるのか。衝動を原初に向かって解きほぐしていく。
審査員 今村有策賞
作品名 「Call me by my name」
作家名 李 晟 睿智(東京藝術大学 大学院)
アーティストコメント:
戦後の社会的逆境の中で多様なアイデンティティを抱えながら強く生き抜いた私の母と祖母の世代の韓国の母像を主題に描いている。
審査員 木村絵理子賞
作品名 「愛、シミュレーション、背骨、電子辞書」
作家名 趙 彤陽(京都芸術大学 大学院)
アーティストコメント:
異なる言語を使う人と付き合った時、趙はAiツールで2人の交流と関係に介入してみた。この短くて悲しい恋の経験を基づいて、趙は今の時代の愛の神様の様子を創造してきた。
審査員 後藤繁雄賞
作品名 「船、恐竜」
作家名 高尾 岳央(京都芸術大学 大学院)
アーティストコメント:
イメージがどのように機能するかを絵画で模索する。化石から生れる変更可能なイメージ、恐竜のような変化するイメージを目指す。
審査員 建畠晢賞
作品名 「 We are granules. 」
作家名 奥野 智萌(東京藝術大学 大学院)
アーティストコメント:
「モチーフのデフォルメ」と「通訳」をキーワードに、自身を含めた生物の身体の異形性への興味を主軸に創作活動を行う。
審査員 藪前知子賞 / 小山登美夫賞
作品名 「 Main/Dub 」
作家名 和田 咲良(東京造形大学)
アーティストコメント:
人間のコミュニティに生じる問題を作品と鑑賞者の関係性を利用して再考し、空間に配置された手掛かりから相互交渉を試みる。
フランス大使館賞
作品名 「そら ひかり」
作家名 山口 遼太郎(京都市立芸術大学 大学院)
アーティストコメント:
日常に溢れる小さなひかりをモチーフに、陶土で小さく繊細な造形を行った。静かな場所にキラッと何かが光る場面や風景を表現した。
OCA TOKYO賞
作品名 「 Detach and Adhere 」
作家名 本岡 景太(東京藝術大学 大学院)
アーティストコメント:
ある時の紙の「ひと貼り」を貼り付ける瞬間、眼から視覚の単位を放つかのような感覚がやってきた。
三菱地所賞
作品名 「 Doomsday records 」
作家名 朝井 彩華(女子美術大学)
アーティストコメント:
私たちは崩壊と誕生に飲み込まれて生きている。「変化」と向き合い「生命」とは何か、思考する。
Writer's Messege
自分たちと同世代のアーティストさんのパワー漲る作品から、その表現方法の多様さに衝撃を受けました。個々が抱く思いや感性、経験の具現化、社会問題へのメッセージなど…さまざまなテーマが独自の視点で作品に投影されていました。表彰式では、実際に賞を獲得されたアーティストの皆さんから、その新鮮な想いや今後の展望を聞くことができ、さらに作品理解が深まると同時に親近感が湧きました。
普段、自分と歳の近いアーティストさんの作品を目にする機会はそう多くありません。それが、東京駅の行幸地下ギャラリーという気軽に足を運べる場所で開催されることも、鑑賞者としては嬉しいポイント。新たな作品との出逢いは、自分に新たな価値観や見方を提示してくれます。リムゼはそうした同世代のアーティストさんがひとつひとつの作品に込める想いや、今後展開されていく活動にも目を向け、微力ながらも応援し続けていきたいと強く感じました。AATM、来年も見逃せません!(伊沢菫)
※2024年3月卒業・修了時点の大学名を掲載しております。
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<ロートレック展>
お楽しみに!
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