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学級通信「檸檬」5月21日・22日



箱の大きさ 5月18日

 Aグループ分散登校でした。朝8時前から一人、また一人と、うまい具合に間隔をあけて現れる姿を廊下の遠くから探しました。マスクをしているので見分けが付きにくい人もおりました。あいさつをして、みんなの両掌に次亜塩素酸を吹きかけながら<手が白いな>と思いました。
 ほんとうにどこにも行っていないのでしょう。
 みんなのことだから、学校の課題、予習・復習を自分のペースで黙々とやった思います。しかしそれ以外の時間の過ごし方は制限されました。
 健全な人がジッとしているのが困難なこの春めく陽気のなか、来る日も来る日もずっと家にいる。ずっと、ずーとステイしている。たまに軽い運動や気分転換の外出をしても、感染リスクを考えるとなかなか思い切ったことはできません。
 晴れた日が恨めしかったです。いっそ雨でも降ってくれた方がどうせ出かけても楽しくないので落ち着いて過ごすことができました。
 そういう生活を繰り返すうちに天気なんてどーでもよくなり、ついに「時間」という基準さえ無くなった人もいたのではないでしょうか。家庭訪問のとき、今の今まで寝ていた顔の人が何人か、いや何人もいました。
 しかし、生活のリズムをちゃんと作って今日は登校してくれました。
 それだけで十分うれしかったです。
 あと、ポテチがサイズダウンしてごめんなさい。原因は私の思い込みです。「ポテチを箱でくれる」と聞いたのでてっきり「ポテチの袋数個入りの箱」つまり「大人買い状態」の品がどーんと出てくるのをイメージしました。
 まんまと違いましたね。でもここはありがたく頂戴しようではありませんか。
 『インカのめざめ』をいただき、ついでに休校からも目覚めましょう。

カラオケ連打 5月19日

 Bグループ分散登校でした。昨日と同じく次亜塩素酸のシューッをしましたが、加減がイマイチわからず吹き付け過ぎて「指先ぽたぽた」の人もいました。私のせいではありません。液体が透明でよく見えないのが悪いんです。でもすぐに乾くので大丈夫そうでした。
 さて、昨日も今日も3組は全体元気です。しかし中には友達と分散されてつまらなそうな人もいました。そんなとき、いつもなら話さないと関われたりしますがそういう問題でもありません。とにかく一時(いっとき)のことなので、人恋しさを内に秘めて勉強しましょう。勉強を頑張ったので、帰る時にはミルク&ブレッド&ポテチが待っていました。ブレッドは予想外のチョコチップでテンションアップしました。
 ところで、5月6日までの『生活の振り返り』を見ました。とても丁寧に日々を記している人が多くいる一方、途中からだんだんメンドウになった人もいて
<ゲーム ゲーム ゲーム ゲーム>
<なにもしていない なにもしていない なにもしていない>
などと、日々同じワードの連打が目を引きました。中には、
<カラオケ カラオケ カラオケ カラオケ カラオケ>
というのもありました。在宅カラオケは歌うことに磨きがかかりそうです。
 その連打も書くのがメンドウなのはわかりますが、言葉になっているだけまだ安心領域です。もし、これ以上休校が長引いたとして、やがて感覚がマヒしていき、挙句の果てにゲームを<ゲ ゲ ゲ>とか、寝るを<ね ね ね>とか、カラオケを<カラ カラ カラ>とか、日々のワードが省略されはじめるとかなり危ないですね。それも絶対にないとは言い切れません。いろいろな意味で学校には早く通常に戻ってもらいたいです。
 あと、家庭科のシュリケンは投げるものではありません。


ばらばら登校 5月20日

 われらの夏休み。栄光の夏休み。楽しみで待ちきれませんね。
 こんなに休んだのに夏休みなんて本当にあるのか、ふつうはそんなふうに思うでしょう。確かに厳しいところはあります。その上さらに休校を続けていては夏休みどころではありません。
 でもみんなは、今日みたいにクラスがバラバラでも分散登校して授業をすすめています。これは夏休みの確保にもつながっていると考えられます。あんな不自由な休校で夏休みを棒に振るなんてたまったものではありません。
 分散登校2週目の次週も前向きにいきましょう。


3年3組 学級通信第5号 文字数1713文字
(第4号は前期学級組織一覧のため投稿なし)


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