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鮭の蒸し焼き スペイン西側沿岸の地場品種白ワイン

鮭の蒸し焼きにスペインのポルトガル国境、西側沿岸のガリシアのワインを合わせる。
どの魚でもそうだが、鮭は調理の仕方ひとつで様々な表情を見せてくれる。刺身、スモークサーモン、ちゃんちゃん焼き、塩焼き、煮付け、鮭とば (干物) などバリエーション豊富だ。
先日はカリカリになるまでグリルした塩焼きに奥出雲のソーヴィニョン・ブラン、ドイツ フランケンのシルヴァーナー、スペインのメンシアなどが好相性を見せてくれた。今回は魚肉に水分が残った蒸し焼きだ。

鮭の蒸し焼き

箸を入れると魚肉がまるで、木の年輪に沿ってはらりはらりとほぐれるようだ。塩焼きのような焼き目のこうばしさがない分、ソフトながら魚肉の風味がジンワリと伝わってくる。

ワインをひと口。

バルデシル ゴデージョ スペイン バルデオラス

バルデシル ゴデージョ スペイン バルデオラス 3,135円
Valdesil, Godello sobre lias, Galicia, Spain, 2013, 13.5%
琥珀がかった強い色調。
ややはっきりとした樽香、よく熟したリンゴ、蜜のニュアンス、黄色い花、テリとハリのある香り。
果皮の旨味や果実の滋味まで広く取り込んだワインの風味、やや果実味がおとなしめか。
ゴデージョという地場品種。醸造はステンレスタンク。6ヶ月のシュール・リーにより、ワインに豊かさと複雑を与えている。

続いて鮭の蒸し焼きをひと口、鮭の余韻に合わせるようにワインをひと口。
蒸し焼きによるソフトで穏やかな魚の風味に、ワインの風味のボリュームが勝るように感じる。一方でワインの中の果実味の押しが弱く、鮭の蒸し焼きとのフォーカスを失ったようになってしまった。食事とワインが反発するわけではないが、予想通り、つまり期待を超えない組み合わせか。
相性: ★★★☆☆

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