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横浜重慶飯店監修の大海老のチリソースとマヨソース サルディーニャの島ワインの潮風の香りに
重慶飯店は四川料理の老舗で、1959年に横浜で創業。その重慶飯店が監修した大海老のチリソース、マヨソース。仕事上がりにワインのつまみをローソンで探していたところに目に入る。それぞれ430円。
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四川料理は特に痺れるような辛さを意味する「麻辣」を味の特徴とする中華料理だ。エビチリがどのようなソースかワクワクする。レンジで袋に入ったまま加熱し開封すると(通気口が開いていてレンジでそのまま加熱できる仕様)、大ぶりのエビが3尾、濃厚で辛味の強めのチリソースに浸かっている。マヨソースの方も濃厚だ。
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合わせたワインはイタリアからは4種。シチリア島エトナ火山付近の4種のブドウをブレンドしたもの、イタリア北部の山あいアルト・アディジェ州のミュラー・トゥルガウ品種、サルディーニャ島のヴェルメンティーノ品種、ラツィオ州のフラスカーティ。そしてニュージーランド南島ワイパラ・ヴァレーのピノ・グリ品種、スペイン ビエルソのメンシア品種。合計6種だ。ワインはあれこれと開栓して少しずつ飲んでいるので、セラーには抜栓済みのワインが常に10本ほどスタンバイしている笑 お陰で今回のようにシチリア島とサルディーニャ島のワインの飲み比べも楽しめる。
テッレ・ネーレ, エトナ・ビアンコ, 2,695円
Tenuta delle Terre Nere, Etna Bianco, DOC, Italy, 2020, 12.5%
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シチリア島エトナ火山の北斜面、海抜700mに位置する火山灰土壌の面積 2haの畑で栽培されるブドウで造られる。カッリカンテ50%、カタラット25%、グレカニコ15%、インソリア10%と4種のブレンド。樹齢は60年超。
香りには青リンゴ、白桃、ほのかに杏、白と黄色の花のフラワリーな香が豊かに、微かにセルフィーユ。ヴィオニエとピノ・グリージョ品種の香りをいいとこどりしたよう。
風味にはみずみずしい口当たりにハリのある果実味ながらミネラル豊かで柔らかいビターなタッチが心地よい引き締め、強すぎず的確な酸味、中盤からほろ苦さがゆるゆると続く。
エビマヨにワインを合わせる。まずまずの相性だがエビからほのかな苦味のような違和感がたつ。相性: ★★★☆☆
続いてエビチリに。唐辛子の辛味に、ワインの華やかな果実香が心地よく絡む。相性: ★★★★☆
ケットマイヤー, ミュラー・トゥルガウ 2019, 1,925円
Kettmeir, Muller Thurgau, Alto Adige, Sudtirol, Italy, 2019, 13%
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ワイナリーはイタリア アルト・アディジェ州、オーストリアとの国境近いアルプス地方のカルダーロ湖を見下ろす丘に位置にある。海抜650~700m。短時間の低温マセラシオンにより香りを最大限に抽出。
香りには青リンゴ、洋梨、白桃の伸びやかな果実香、黄色い花、麝香とスモーキーなタッチにほのかに硫黄のニュアンス。
風味はみずみずしく抑えめの凝縮感、穏やかな酸味、中盤からゆるゆるとほろ苦が余韻まで、このほろ苦がワインにコシを与えていてバネのある印象。一貫して軽快。
エビマヨに。ワインの華やかな香りはエビの風味のこうばしさ、マヨのコクにまずまずの相性を見せるが、料理とワインの調和や重なり合いはいま一つか。ワインの風味が軽快で濃厚なマヨソースにやや圧される。相性: ★★★☆☆
エビチリに。チリの甘辛い風味にワインの華やかな香りと麝香が心地よく重なる。ただ、もう少し高いレベルの相性を期待していたがワインが軽快で料理にやや圧される印象。相性: ★★★☆☆
ジュゼッペ・ガッバス, マンザニーレ, 2019, ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ , イタリア, 2,464円
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GIUSEPPE GABBAS, Manzanile
「マンザニーレ」のネーミングは、サルデーニア語のマンザヌ=朝を迎える、にちなむ。昔、朝に白ワインを飲む地元の習慣があったことに由来。
香りにはグレープフルーツ、ライムの青いニュアンスも微かに、果実香はやや控えめ、グラスを回すと潮の香りがふわりと広がる。
風味にはみずみずしい口あたり、中庸ながらワインを引き締める酸味でワインには緩さはない、グリップとほのかな渋みとビターネス、余韻にヨードが明瞭で岩塩を舐めた後のよう。
エビマヨに。ワインの塩味、ミント、まったりとしたコクの余韻に、海老の磯の香り、マヨのまったりにぴったり。相性: ★★★★☆
エビチリに。チリの甘辛にワインの塩味が、海老の旨みにワインの潮の香りとコクが高度なレベルで寄り添う。相性: ★★★★☆
ポッジョ レ ヴォルピ, エポス, フラスカーティー・スーペリオーレ セッコ, 2,079円
Poggio Le Volpi, "Epos" Frascati Superior, Secco DOCG
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西はティレニア海、東はアペニン山脈に挟まれたラツィオ州で造られるワイン。マルヴァジア・ディ・カンディア、マルヴァジア・ディ・ラツィオ、トレッビアーノの3種のブドウをブレンド。
香りには干しわらの香り強くドライハーブのタッチ、グレープフルーツ、蜜漬けカリン、白い花、ボリュームは中か中のやや強、全体的にややヴェジェタル、潮の香りも。
風味はみずみずしい口当たり、トップからドライで渋み、ビターネス強め、酸化的なニュアンスをほのかに含み酸味はややはっきり感じる、塩味が心地よいアクセント。ヴェジェタルなニュアンスが強めでやや気難しさもある。
エビマヨに。マヨソースにワインの明るいやや厚みのある果実味が寄り添うが、エビの苦味がわずかながら立ち上がってしまう。相性: ★★★☆☆
シャーウッド・エステート, ストラタム, ピノ・グリ, ワイパラ, ニュージーランド, 1,452円
Stratum, Sherwood Estate, Pinot Gris, Waipara Valley, New Zealand, 2022, 13.5%,
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ワイナリーはニュージーランド南島のワイパラ・ヴァレーに位置する。1987年創業。
香りにはみずみずしく陽気なグリーンアップル、ピンクグレープフルーツ、白桃、グァバ、ライムの真っ直ぐに伸びるような果実香、黄色い花、軽やかにセルフィーユのハーバルなタッチ、微かに白胡椒、還元的な火薬の香りも。
風味にはみずみずしく伸びやかでハリのある万人が好きな親しみのある果実味、果実味の上品で柔らかい甘み、酸味は穏やかでアプローチャブルでチャーミングな柔らかい残糖、余韻にはドライな柑橘果皮の香りが鼻腔抜けていく。OKストアで買える驚異のコストパフォーマンスのワイン。
エビマヨに。まずまずの相性だがエビの苦味がわずかながらふわりと立つ。相性: ★★★☆☆
エビチリに。陽気でハリのある果実味に甘辛のチリソースが良く合う。エビの旨味もしっかりと引き立てられる。相性: ★★★★☆
ラガール・デ・ロブラ メンシア プロダクション リミターダ ビノス・デ・アルガンサ, 2018, 2,178円
Lagar de Robla, Vinos de Arganza, Spain
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ワイナリーは10ヘクタールの畑を標高650mから800mの斜面に所有。ブドウの樹齢は50~70年。
香りにはプラムジャム、カシスリキュールなどの濃厚な果実香にメントール、針葉樹の爽やかな香りが絡み、カカオにチョコレートやよく馴染んだ樽香も。香りは上質なボルドーワインのよう。芳香成分が多くかつ強く、潮風を嗅いだように鼻が乾くような感覚を覚える。
密度の高い充実の果実味、舌が乾くようなタンニン、強い塩味と酸味、非常に長い余韻、多少の緊張感もあるフィネスのしっかりしたワイン。今年飲んだスペインワインのなかでも最も印象に残るものの一つになりそう。この価格でこのワインを飲んだ後の満足感を得られるとは感動的。
エビマヨに。ワインのパワフルな果実味が料理をやや圧倒しつつもマヨと海老の旨味はギリギリ感じる。相性: ★★★☆☆
エビチリに。やはりワインがエビの風味を少々圧倒するが辛味の効いたソースにワインの強さがバランス。魚にも海老にも相性の良い赤ワインだ。相性: ★★★★☆
特にエビマヨはワインと合わせたときに苦味が立ってしまうものがいくつかあった。加工食品のため、エビはどうしても鮮度で劣るところも関係しているか。
エビチリはソースの辛味が強く苦みを感じさせない。マヨ、チリソースのいずれにも相性が良かったのがサルディーニャ島のヴェルメンティーノ品種、ジュゼッペ・ガッバスのマンザニーレだった。
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