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アワビ・梅きゅう・チーズの最中 ドメーヌ ・オヤマダの滋味溢れる一杯

築70年ほどの古民家がレストランになったKufuku (末広町駅・秋葉原駅近く) 。
内装も当時の雰囲気を残していて、タイム・トリップしたような気分になる。エアコンなども目立たないように木枠で隠されていて、素敵な空間づくりが徹底されている。休みを取り平日のランチに訪問。
2,850円のコースを注文し、2階のセラーに入る。一部屋がセラー専用に使われていて、そこから好きなワインを選ぶことができる。幅広いジャンルがカバーされているが、日本ワインも充実している。ランチコースは甘鯛、ポークを含むので、魚も肉もカバーしてくれる包容力の高いワインを探す。プティ・マンサン、シュナン・ブラン品種を用いたワイン、BOW!のラベルが目に入る。ドメーヌ・オヤマダが手掛けるレアなワインだ。しかも現行ビンテージのものより熟成したものだ。セラーでの眠りから目覚めてもらい、食卓に登場してもらう。

ドメーヌ・オヤマダ, BOW!

ドメーヌ・オヤマダ, BOW!, 山梨県甲州市勝沼町中原, 2019, 12% 5,000円 (レストラン価格)
ジンジャー色、濾過控えめの濁りを伴う、微発泡。
花梨の蜜漬け、リンゴ蜜、ジンジャーやカルダモンのスパイスのヒント、カモミールティー、果実香に複雑に様々な香りが絡む。
滋味豊かで染み入るように伝わってくる果実味、よく熟したブドウ柔らかい甘さ、やや明瞭でフレッシュな酸味、余韻には旨味が広がりドライなフィニッシュ。


前菜のアワビの最中 (もなか) に。

アワビの最中
アワビの最中2

最中には、醤油系の味付けのアワビ煮のカット、チーズ (カマンベールだったか) 、梅きゅうが入っていて、最中を食べるのと同じように、生地で挟んで手に取り口に運ぶ。

アワビの最中とBow!


心地よい青みを感じる梅きゅうのきゅうりはアワビの磯のニュアンスと心地よく繋がり、梅の酸味とワインに用いられる品種特有の蜜のヒントが熟成による落ち着いた雰囲気を纏い素晴らしい相性。そしてチーズはこれらの食材とワインをひとつに繋ぎ込み、継ぎ目のない食とワインの余韻を演出する。
相性: ★★★★☆

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