見出し画像

2023年上半期の個人的プロレストピックについて

はじめに

2023年も早いもので半年が経過。

私が好きなプロレスの話題でも、この半年だけで色々なことがあったなあと思う訳ですが、そんな怒涛の勢いで駆け抜けた半年間で印象に残ったトピックを、個人的に5つに絞った上で振り返りたいと思います。


①武藤敬司引退

2.21に39年の現役生活に幕を下ろした武藤敬司。

個人的に武藤敬司というと、フリー時代も含めたNOAHでの約2年半が印象として強かったのですけれど、社長業から外れて一プレイヤーとして最晩年に復活を遂げた点は見逃せないと私は思ってます。


引退ロードの動員もそうですが、この間に清宮海斗や拳王の知名度が上昇したのも、武藤の引退ロードあってこそ。
NOAHファンの端くれとしては、本当に感謝しかないです。


②声出し応援解禁

新型コロナウイルス禍以降、プロレス会場での声出し応援が禁止され、声出しを解禁している団体も【マスク完全着用】や会場のレギュレーションに左右されていましたが、1.4の新日本プロレス東京ドーム大会を皮切りに、遂に会場での声援が本格的に解禁。


コロナウイルスが5類に移行してからは、マスク着用は任意というルールに変わるなど、コロナ前と殆ど変わらない状態まで会場内のルールが戻りつつあります。


とはいえ、新型コロナウイルスが終息した訳ではなく、マスク着用は任意でも「声を出すならマスク着用」を呼び掛ける団体の方が殆ど。

何より、ルールが変わっても、客足や一度上がっていたチケット代はコロナ前の水準にはまだまだ戻っていないという実感があります。

また、5類移行でマスクを外す人が増えたタイミングで流行りだしたという話も聞くので、諸々の点から、まだコロナが明けたと言い切れないのではないか、というのが私の正直な気持ちです。
(本当に、クラスターが起きなければ良いな、と願ってやみません…)


③積極的な団体間交流

年始の『新日本プロレスvsノア』、武藤引退興行から絡み出した全日本プロレスとノア、3月の『ジュニア夢の祭典』、6月の『ALL TOGETHER AGAIN』と、これまで特別なタイミングでしか絡みのなかった団体同士の絡む機会が、この半年で近年に無いくらい増えた印象を受けます。

2023.2.23、栃木プロレスにサプライズで来場した高橋ヒロム


中でも、2022年に50周年イヤーを迎えた新日本プロレスと全日本プロレスは、周年イヤーの明けた今年の方が、双方ガッツリ絡んでる気がしました。


下半期には、新日本プロレス所属の選手が、前述した『ジュニア夢の祭典』キッカケでDRAGON GATEに参戦したり(高橋ヒロム)、DDTプロレスリングやプロレスリングBASARAといったインディー系団体、選手自主興行(佐藤光留主催興行)、地方ローカル団体(エナジャイズ)への参戦を控えるなど、その流れは加速。

果たして、この流れはどこまで続いていくのでしょうか?

2023.1.15プロレスリング・ノア富士大会に急遽来場した、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの面々


④原田大輔引退

3月に突如発表された、原田大輔の引退。


キツい時期のプロレスリング・ノアで、ノアJr.を先頭で牽引し続けた功労者だっただけに、引退には喪失感を覚えました…。

ただ引退理由となったケガを考慮すると、このような判断で一人の命や生活が救えたという事例は勇気の要ることだったと思いますし、今後の事例として評価されてしかるべき判断ではないかと感じました。

そして、当たり前の事にはなりますが、やはり、いつまでも親と選手はいる訳ではないと思い知らされた出来事でもあります。

無理ない範囲にはなりますが、それでも後悔無いように追いかけたいと思ったのでした。


⑤写真撮影問題

春先から初夏にかけて女子団体でアナウンスされた、ファンの写真撮影に関するトラブル。


このような事例は女子の陸上競技等でも聞かれていましたが、いざそうした事例が自分の好きなジャンルで起こると、色々考えさせられる点が多々ありました。

今回の写真に関する問題で積極的に対応したのが、ワールド女子プロレス・ディアナの経営企画部にいる不破大志部長(写真右)であった。


やはり、ファンという立場で、撮られた写真がファンの枠を超える機会を得られたとしても、何かしらの問題が起これば、たちまち立場なんて弱くなるというのは、今回の件で一番感じたところです。


一方、私自身の本音を口にしてしまうと、【今の女子プロレスの売り方】に対しても考えさせられる出来事ではありました。

今回対策に乗り出したワールド女子プロレス・ディアナのように、女性としての性の部分を前面に出していない団体で被害が見られた一方、今回の件でディアナを支持する団体の中には「選手にYシャツを着せて、Yシャツを脱がす」試合形式を用いたり、水着姿を押したり、誤解を恐れずに言うとアイドル的な売り方をしている所も正直少なくはない。

そうした事をしている団体が、仮に被害を訴えたところで、少なからず「説得力に欠けるんじゃないか」と思う所も出てきますし、そもそもYシャツを脱がせる需要って一体誰に対してあるのだろうと考えずにはいられないのです。
選手自身がデザイン等を考え、製作を依頼してるようなコスチュームなら未だしも、選手を守る立場にも入る団体のスタンスとして、幾分か葛藤は生まれたりしないのだろうか、と。

反面、そういう売り方が今の業界を支えている面も否めないですし、物販の盛況ぶりを見ていても、システムとして外せない要素になっているのも確か。

そことの折り合いは簡単に付けられるものでも無い、という点で、ジレンマを感じてしまう話題だと私は思いました。
結局のところ、たった1人がやらかしているのを排除すれば、即座に解決する話とも思えないんですよね。
そういう対策とかで、重いものを残してしまった以上…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?