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動員の嘆きより、「コイツは凄い!」が聞きたい・知りたい

「観客数が少ない」、「こんなに素晴らしい興行なのに」とファンが嘆く様を、時折見かけることがある。


動員は当然増えた方が良いし、素晴らしい内容は多くの方に知ってもらいたい気持ちは痛いほど分かる。


けれど、2020年春の新型コロナウイルス禍により、人々の生活は激変した。

コロナ禍前に会場でお会いしていたフォロワー様にもコロナ禍以降は中々お会いできなくなったし、コロナ禍でプロレス観戦から遠ざかった方も少なくない。

そういう事象を目にしていると、一度離れた人を戻すのは決して簡単ではないと感じている。


2022年に入り、後楽園ホールも席数制限が撤廃された事で、コロナ禍で席数上限が少ないことを言い訳に使いづらいシチュエーションになった。


だからこそ実感することがある。

外野であるファンは動員を嘆くより、感想や何気ない興味を呟く方が前向きではないか、と。

何気ない感想ツイートが、誰かの行くキッカケになる

「数日前にツイートしていた"浅草橋"というワードが気になって、イベント情報を調べたら、ここに行き着きました。」

2022.4.23、浅草橋ヒューリックホールで行われたノアフェスに足を運んだ時の事だった。

4.29・4.30のプロレスリング・ノア両国国技館大会に向けたイベントで、フォロワー様とお会いした際に言われたのが、上述の言葉である。


その時、私がツイートしたのが下記の内容…。

別に、ハッシュタグを付けている訳でも、宣伝目的に特化した訳でもない。

それでも、自分にとっては何気ない内容が、他者の興味に刺さっていた。

絶対の法則ではないけれど、少なくとも何かを嘆くだけのツイートなら、こういう反応を頂くこともなかっただろう。

この出来事は、私にとって非常に意義深いものとなった。


ステマではなく、ありのままの興味を曝け出す

「○○さんのツイートがキッカケで、今日の大会を見に行きました」


ファンを続けている中で、他の方から言われてグッと来た言葉の一つかもしれない。

ファンの意見や感想は絶対ではないけれど、決して侮れない要素だ。

実際、ファンが上げたタイムラインの写真1枚で、団体や興行に興味が湧く事も少なくないという実感がある。

ラム会長(暗黒プロレス組織666)
フォロワー様の写真で興味を惹かれ、筆者も会場まで足を運んだ。


所謂ステマ(ステルスマーケティング)ではなく、自分が抱いている興味をありのまま曝け出す感覚に近いかもしれない。

その隠さない他者の興味が琴線に触れるし、心を震わせる。
私自身、Twitterのタイムラインで見かけた写真や感想がキッカケで、観に行った団体も少なくない。


東京女子プロレスにおける乃蒼ヒカリだとか、スターダムにおけるウナギ・サヤカとか。

写真のキレイさや文章表現等も関係してくるだろうけれど、ありのままの真っ直ぐな感想は、純粋な興味として惹かれるものがあるからだ。


まとめ〜ファンは肩肘張らなくていい〜

新型コロナウイルスによって習慣や価値観さえ変容した世界で、動員を増やす事は決して簡単ではない。

けれど、選手全員が必ずしも宣伝ツイートをすべきかと言われると、私はそれにも違和感がある。

真っ先に動くべきは団体公式のような"中の人"であって、それで生計を立てていないファンが、マストに捉えるべき案件でもないと思うから。
ファンの立場で肩肘張って議論できる領域にない、と言いましょうか…。


それよりも私は、ファンが語る「この選手がスゴい」、「この団体のココが良い」を知りたいのです。

「動員が少ない」から同情で足を運ぶ人よりも、選手や団体への期待感から足を運ぶ人の方が圧倒的に多いという実感があるから。

「試合は凄いのに動員が少ない」状況であっても、試合中の様子やマイクの内容をツイートした時に一定の反応が貰える場合、団体や選手に対して少なからず興味がある事を示している。
実況ツイートを何年かやるようになって、私なりに気付いたこと。


個人的に、今の全日本プロレスなんかが正にそうだ。
凄い所属選手が沢山いるのだから、選手の魅力より動員の嘆きにフォーカスしてしまうのは、あまりにも勿体ない。


そうした興味を気軽に話したり広げたりできるのは、選手でも運営でもない。
他ならぬファンなのだから…。


~完~

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